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老婆心
先日、姪家族が遊びにきた。
母の死を教えてくれた姪
ばぁばが大好きだった姪は
母の死に悲しみ、実母の行いに心を痛めていた。
実妹は早くして結婚して、姪を21歳で産んだ。
育児ノイローゼ気味になり、両親は心配をして姪をよく預かっていた
仕事を終えて家のドアを開けると、
かわいい声が聞こえてきた。
廊下をはいはいしてきて
ニヤァと笑った。
その笑顔に仕事疲れも吹っ飛んだ。
姪が成長するにつれ、実妹のあたりが強くなっていき、姪は実妹に言われるままに動くようになった。
(なんで私ばっかり)
横顔はそう言ってる気がして
姪を呼んで
「ママは姪ちゃんが嫌いなんじゃないんだよ、ちょっと忙しすぎるんだよ。嫌いだから怒るんじゃなくて、良い子になってほしいからなんだよ」
私は姪がいらない子と思わないように
声をかけた。
この頃、実妹には姪以外に2人姪がいて
働きながら育てていた。
だけど、私は間違っていたのかもしれない。
ママに嫌われても、私がいるからね
大丈夫だよ
そういえば良かったのかもしれない。
段々とあたりはキツくなり、他の2人と扱い方が変わっていった。
いつも、じっと唇噛み締めて
逆らわないように
他の姉妹の面倒も見ていた。
割り切ったように生活するようになって、
他の姉妹とも距離を取るようになった。
私は時々、どうしてる?と連絡をした。
私も親元を遠く離れてしまい、会えなくなってしまった。
親と絶縁してから、益々会えなくなった。
実妹からの意地悪に耐えていたのを知るきっかけになったのは
母の死だった。
「遊びにおいで」
実妹に頼れない
そんな感じになってしまった姪が
心配になり、誘ってみた
結婚式をあげずに
すぐママになった姪。
ばぁばの悲しみを少しでも…
そんな気持ちだった。
実妹は昔から
自分が中心にいないと気に入らない人
他の2人は姪と実妹の関係を見てるから、
立ち回りが上手い。
遊びにきた姪は受け答えがしっかりした
立派な大人になっていた。
旦那さんも優しそうな人
オロオロしながらも育児に積極的に参加していた。
小さい頃
ほっとけなくて
可愛くて
我が子のように抱きしめたこともある
母親からの偏った愛
いつも寂しげだった姪っ子が
すっかり成長して
立派なママになっていた。
ママの愛、しっかり降り注ぐ姿
姪の子はよく笑う。
きっとママとパパからの愛をたくさんの
愛をもらっているのだなとホッとした。
実の母には頼れそうにない。
だから
私は全力で姪を守ろうと思った。
母が再び姪との繋がりを作ってくれた
そんな気がしている
ちょっぴり、私の血も流れてるから
私もばぁばと呼ばれたいな、なんて
思った、夏休み