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恋は闇を求めて愛は光を求める

昨日の記事は字数制限があったので。

こおりつく 世界はいつも しばれる日常
溶かすあなたの 熱いまなざし

冬の季節感を、現在のこの抗いがたい世界にスライドして詠んでみたやつ。

「今だけ金だけ自分だけ」の風潮を、
大きな声で叱咤する人がいても、声が聞こえない現実。

それらは、時に、カッコ悪くてダサくて古臭くて重い。

軽さを求められてるのは、情報量が多すぎて選び取れず、
自分の世界が構築できず、雑多な社会の中でもがいてる風だから。

表面的な付き合いで楽になり、
表面的な付き合いで追い込まれていくという矛盾に、
まだそんなに気づいていない。

軽さと楽さと効率の良さの究極の解決は、
人にゆだねるのが最適ということ。

責任は自分以外の誰かが取るべきで、
指示は自分以外の誰かがするべきで、
行動は自分以外の誰かが行うべきで、
それはもうあげたらキリがないけども、
出る杭は打たれることすら回避して、
いつも片隅の居場所を探して満足している。

どこかの時点で後戻りできないことに気づいた時、
方向転換が面倒だと思った時、人は受け入れる。

受け入れるけれども、望んだものではないので、
次第に自分の好みや、果ては自分というものが分からなくなっていく。

そんな世界は冷たく、きらびやかで、とてもうるさい。

恋に出逢った時、人は暗闇を求めているんだということに気づく。

それは孤独と立ち会う必要があるせいだ。

或いは暗闇にいたことに気づく。

それが自分にとって心地良かったからだ。

ほんの少しの小さなシグナルに出逢う、恋というものが、
冷たい暗闇の中で、凍り付いた何かが溶けることに気づく。

その溶けた雫が、ほんの少しの潤いと、世界の変化を見せてくれる。

探し求めた命の水が、小さな湧き水であったとする。

そのコンコンと流れ出る、細く頼りない源泉が、
自分の世界に生まれ出た喜びに視線を移す。

小さく細くても水量は絶えないのだ。

その時に初めて、人と出会う喜びを抱くのかも知れない。

恋に落ちていくのはそんな気持ちなのかも。

暗闇の世界はシンとして、ただ、向き合う喜びが煌めいているだけ。

手探りの世界で見えるものは、ただ、その感激のようなものだけ。

恋心を表せるのが、人のまなざしなんだと思う。

ふたりでただ冷たさを感じながら、ほんの少し溶けているだけ。

世界はとても、非情な神様の気まぐれにあふれているから。

手を取り合えた時に、ようやく、
暗闇から光の暖かさを求めていくんだと思う。

それはひとりでは生きられないことを知ってしまうから。

今までどうやって呼吸していたんだろうと、苛まれるのが愛、かな?

それで、暖かさは自分の中にあることに気づく。

暖かさは光そのもの。










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野原 綾
花の苗を買って、世界を美しくすることに頑張ります♡どうぞお楽しみに♡

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