凍狼星 / Lupus
黒い月が染み出す夜に
青い鳥を探す狼は誰
飼い殺しの時限爆弾の中身は
滑稽な道化師であればいいのに
手を合わせたら 虚夢に溶けてほら
音もなく魂まで融解する
懺悔なんて 大そうなものじゃない
見よう見まねで 傲慢に祈るだけ
ステンドグラスで照らされた眼窩は
白昼 君の目元の鮮やかさに似て
赦されたみたいな清々しい顔で
ヒトの目を欺く
「嫌いになったでしょう」
不釣合な均衡を正す月は無い
「君には僕が何に見える?」
望んだ答えをくれる人は無い
貼り付けにされた星が凍って
降り注ぐは嘘の花
音も無く君の瞳を濡らす
「私の目の中に何が映っている?」
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