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・ ザワメクウゴメキ #

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・ / 十 # ■ 人々の寓話 人間は集合すると どちらの方向へも転がって行く ということについて
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#詩

寓話 『 バベル完成、 』

バベル完成、 唯一神発生、 唯一神発見。 神様はバベルの突端に降り立った、のではなく、七重…

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小さなお話 『 窓際パズル 』

窓の外の風景を見ていると、窓枠の隅の黄金虫が目についた。窓の内と外のどちらに付いているの…

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寓話 『 奇術師ルイスの葬送 』

稀代の奇術師ルイスはスランプに陥ったと噂されたが、それは二つの意味で虚偽だった。第一に今…

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切話 『 スティーヴン ・ ノート 』

言葉は普通にテレパシーです と、スティーヴンは地球大学歴史講義第一節で普通に言った。セイ…

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goo話 『 クロレラ、視線と死刑 』

発熱中 構成ありません ー 人間をいつの時代も苦しめてきたのは病そのものであるよりも、病…

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よきサルヴィア人の寓話

CHILDREN OF MEN / トゥモロー・ワールド The Lives of Others / 善き人のためのソナタ So…

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伝話 『 洞窟に消えた聖剣 』

洞窟の中腹、地の底に降りていく中頃に、遥か昔から一本の聖剣が突き立てられていた。時に人は洞窟に潜り、その中腹に疼く聖剣を抜き、外の世界にある困難や魔物を打ち倒そうと、まだ重く感じられる聖剣を引き摺って洞窟を這い出、自らをそこに追い立てたものを切り裂きに出向いた。そして使命と仕事が終わると洞窟へ帰り、自分が抜いた場所よりほんの少し深い場所へと刺して戻した。幾十の歴史に幾千の英雄譚が語られて、その度に聖剣は抜かれ引き摺られ背負われ使われながら、血を浴びて肉を裂き、一つの悪を終わら

寓話 『 アンナの日記 』

遠い昔に完成された社会が侵略され、手放された末に崩壊した後の、そのずっと後に残る静けさの…

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寓話 『 出会い、耕しの終わり 』

その時には言葉というものがなかったので、何と言うべきか分からぬものと、同じように分からぬ…

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xvypcda 寓話 『 首相失在 』

何の事件も起きそうもない昼下がりに、その後の社会を突き動かすことになりそうな、それともな…

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寓話 』 物語 『 』』『『 』』』『『』『『『』『『』』『

寓話と物語の違いについて、体感し納得しつつあった私は、私に寓話を語らせるのではなく、人々…

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寓話 『 花街騒乱 』

パチン と 神様が指を鳴らした するといくつかの時空が交錯した 波は常に灯台を越える 大…

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寓話 『 荒野の城 』

私は誰しもにとって大切なものを運ぶため、大陸を飛行機で単独横断していた。小さなセスナはモ…

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ぐぅ話 『 並ぶ冷食と密林 』

誰もが待ちあぐねたテレビショーが始まった。白いプレハブの輝くような大部屋に、十二人くらいのイカれた男達が集められた。中には実は女も混じっていた。彼らは一通りの自己紹介を行い、お互いのことはよく分からないし何も分からないということだけが共有された、ことに一人くらいは気がついていて多分そいつは女だった。これからそこで彼らによって、執り行われる世紀の祭典には、ただ彼らが存在し、そして発話し身動きする、ということくらいしか必要でも重要でもなかった。ので、進行役はひとまず安堵して、決め