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日記「幸いなるくせ毛」 250223
近頃は前髪がうっとうしいが、つい最近まで少しばかりのくせ毛であった。
さいとう家の三兄弟、小さな頃はみんな揃って母親にカットされていたが、散髪屋さんじゃないので庭でカットされる。 たまにカットに失敗したとしても末っ子のさいとうは、「失敗してもクシュクシュっとしとけばわからん」と母は言い、くせ毛であることは重宝がられていた。
わずかな良い感じのくせ毛だったのだ。
くせ毛は便利なもので、寝癖も目立たない真面目な中学生。
ところが、高校に入り当たり前のように髪を伸ばし始めると、ウェーブが強くなってくる。
パーマをかけなくとも、まるで井上陽水のようになっていくので、これはいけない、と自分で切る。 なんか中途半端な高校時代を過ごすことになった。あげく、担任には「コテ(パーマ)かけとんか!」と疑われ触られたられたこともあった。失礼なもんだけども中途半端で、あっちゃこっちゃの高校生。
東へ西へ。
今まで髪にお金をかけたことはない。
大学時代はいつも長髪で、散髪屋はめったに行かずに自分でカットしてた。 誰もがみんな長髪で自由な大学生。
**
社会人になればもちろん社会に溶け込む髪型であったが、七三にピシッと分けたことはない。 分けようとしてもうまく分かれないので、軽くかき上げて、クシを通せば勝手にオールバックになってたという、しっくりきてる社会人。
ただ髪型には憧れがある。
✨️前髪を振って上げる✨️
やりたかったもんだ。
おでこに垂れてくる前髪を、邪魔だと頭を横に振り「サッ」となびかせる髪型と髪質。
憧れだった。
叶わないこと事=あこがれとなった。
それがだ。 年齢を重ねると髪の毛一本一本が細くなり、なんと直毛のようになりつつあり、一本一本にコシもなくなりおでこに垂れてきたのだ。
先日、風呂上がりになんか前髪が邪魔やなぁと感じ始めた。 初めてのこと。
そして、妻に顔を(髪を)見られて「なに?! 髪が真っ直ぐやで!!」と驚かれたのだ。
そう、あこがれの直毛が歳とともにやってきた。
幸いにも髪はある。
ふふ、やってみたのだ。
サァッーっと…。
う〜ん、微妙。
なびくほどのコシがない。
あこがれ気分は、夢の中へ
鏡を見て思う。
なるほど、、こうして人間は産まれた頃に戻っていくのだな。
いずれ。
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つくってみた
息子が赤ん坊時代のオモチャで遊ぶおかづである。
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