小学館の漫画アプリ「マンガワン」で読み放題が開催されるからオススメを布教する
8月31日の0:00から24:00まで掲載作品が無料で読み放題の太っ腹企画「マンガワン祭り」が始まるので、それに便乗して推しの作品を布教するぞ。
無料で読めるってのはいいことだ。それを公式がやってくれるんだからこの手に乗らない訳にはいかない。アプリ入れるのめんどくさいとか言うな。
今回はマンガワンのオリジナル(他誌からの出張連載ではない)連載作品から3本を紹介する。今回のイベントでは「ちょい足し」というおまけページなんかは見られないようなので、気に入った人は9月以降にアプリで見たり単行本を買ってくれよな!
亜獣譚
作者は江野スミ。ちなみに画像は主人公ではない。
「害獣病」という血液や性交渉で感染し、次第に体が変形し始め遂には怪物になってしまうという奇病に冒された人々や国を描くダークファンタジー。
「性愛」「善悪」「倫理」などを問いかける内容になっていて、暗めの雰囲気のファンタジーやSF(割とがっつりSFしているお話もある)が好きな人は読んでほしい。とにかく主人公の筋骨隆々長身メガネマッチョのアキミア・ツキヒコが最低のクソ野郎で最高。
絵柄は結構ハードで害獣のデザインがかっこいい。人がガンガン死ぬし人間の尊厳がガンガン損なわれていくのでその筋の人におすすめ。
グロやエロも多いし、登場人物のほとんどはクソ野郎なんですが、絵とお話に勢いがあって、どんどん読み進めたくなる。
「え?」「は〜〜〜〜!?」「クソかよ!!!」みたいに叫びながら読んでください。
作品詳細・試し読み(裏サンデーWEBサイト)
江野スミtwitter
あーとかうーしか言えない
作者は近藤笑真。こちらは画像がちゃんと主人公です。
成人向けコミック誌「X+C(エクスタシー)」で編集をしているタナカカツミの元に「あー」とか「うー」しかほとんど喋らない漫画家戸田聖子が作品の持ち込みに来て……というお話。
編集者と漫画家の関係性を描く百合とも読めるし、漫画制作の現場を描くお仕事漫画とも読める。そしてどっちとしても面白い!
題材がエロマンガというのは珍しいけどそういう未知の題材を通して、主人公らが未知の感覚や感情に襲われているのを楽しめるところがよい。得てしてそういう感覚が普遍性を持ったりする。キャラクターもいい意味での人間臭さがあってリアルなんですよね。戸田聖子の天才性が発揮されていくところが好き。
作品詳細・試し読み(裏サンデーWEBサイト)
近藤笑真twitter
付きあってあげてもいいかな
作者はたみふる。同人の頃から見てたので商業で始まってびっくりした。
大学生同士のガールズラブを描いた作品。ここで「百合」という言葉を使わないのは作者がインタビューで「女同士の特別じゃない恋愛を軽い気持ちで読んでほしくて連載では"ガールズラブ"とした」的なことを言っているからです。いいインタビューなので興味があったら読んでね。俺が紹介するまでもなく作品の良さが詰まっている気もする。
この作品はとにかく「普通」で「素」で、それがいいところ。恋愛や大学生活という多くの人が経験するであろうことを等身大で綺麗にも汚くもせずそのまま描いています。「ああ、人間ってこういうもんだよね」とか、「こんなこと私にもあったよな」みたいなことを綺麗事にせず、露悪的にならず伝えられるので男だし大学生だったこともない俺も楽しく読める。女子の性欲をしっかり描いているのも最近の作品っぽいです。
人間関係のわちゃわちゃがあり、喧嘩もあり、ほのぼの系の作品ではないんですけど、色んな人がいて色んな考え方があるのは当然だよなあという安心感があります。恋愛漫画だけど恋愛したくない人も出てくる。
あとついでに、この作品は大学の軽音サークルが舞台なので音楽やってる人もぜひ。ほら、お前らも経験あるだろ。バンド内恋愛で気まずくなったりバンド同士で女取り合ったりしたこと。反省しろ。
作品詳細・試し読み(裏サンデーWEBサイト)
たみふるtwitter
とりあえず紹介は以上だけど他にも面白い作品はいっぱいあるので読もう。
俺はこの機会に堕天作戦を読むよ……。他にも何かおすすめあったら教えてくれよな。それでは。
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