全速力であの街まで
9月30日、おとなりにで仲川さんとともさんの弾き語りを聴いた。今までで1番しあわせだった日の記録。
高校生のころに一度死のうと思った。それでも今生きているのは自殺をする前に街人の24を聴いたからだ。
ともさんの声を聴いていると街人を聴きながら校門をくぐったことや泣きながら夜をこえてきたことが思い出されて、勝手に涙が出てきた。やさしい声。
「空白の1年はこころの療養をしていたんだけど、今の自分からすると意外とどうにかなったりそんなもんだよなって割り切れたりする。でもあの頃なりたくなかった大人になってしまったのかも、とまだ悩んでいる。苦しんでいたい。」というお話がすごくこころに残っている。ともさんが今そう思えていることに希望を、苦しんでいたいと思うことには共感をおぼえた。
仲川さんは「思い出はいつか淋しさに化けても」からはじまったが、「思い出はいつか淋しさに化けても この気持ちだけは大事にとっとくよ」という歌詞は、とてもたくましいと気づいた。自分は(他人ありきの思い出はいつか淋しいものになってしまうなら、自分だけの思い出があればいい)と思ってしまうことがあるから。
無題の新曲がめちゃくちゃよかったね。最近自分が考えていた「なぜ生きている(いく)のか分からない」が仲川さんの頭とこころを通って言葉にされているような歌だった。
ビューティフルでは「本当のことってさ リアルなこととはちょっと違う ここにしかないもののこと」みたいな部分のやわらかさに気づいた。今までそんなに刺さらなかった歌だが、自分の感じる本当を信じていいと言われているような気がした。
終演後にともさんに冒頭書いたことを伝えた。すごく丁寧に聞いてともさんの言葉をくれて、なんてうつくしい人なんだと思った。
ほかにも自分のなかで渦巻いていたことを話した。簡単な励ましでもその場しのぎでもない、ともさんの言葉をくれたのがほんとうに嬉しかった。
それ自体も嬉しかったけれど、こんなすてきな人が存在していることや今まで信じてきた人が実際にすてきだったことにも安心した。カワノさん、「悪い人もいるけどいい人もいる」ってこういうことだったんですね。
何人かの信頼できる人に死にたさとの向き合い方や完璧主義について質問をしてきたが、ともさんの答えが自分の中で腑に落ちた。仲川さんはやっぱり憧れるような答えをくれた。
でもきっとこれだけではしんどくなるときが来るので、以前作家さんが言ってくれた「完璧主義も悪いことじゃないよ」という言葉もずっと抱きしめる。自分のことをまっすぐ見つめて人がかけてくれた言葉にひとつとして同じものはなく、かけがえのない宝物だと心底思う。
まだまだ話したりないが、説明をしたって仕方がない。自分の物語を、最高の音楽と共に書いていきたい。
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