けど金も力も才能もないよ
Twitterで強迫性障害についての漫画を読んで、そのはしくれのような症状をあたりまえに持っていると知った。出かける前に準備をしていて(あと10点滅以内にアイロンが加熱し終わらなかったらドタキャンされるかも)とか、お風呂で手を滑らせて(コーム落としたら試験も落ちる)とか、に縛られることがある。
誤タップで押すはずのなかった絵文字が履歴に残ると嫌で変換履歴をリセットしたり、ネットショッピングで時間をかけてカートに入れたものの順番が気に食わなくてぜんぶ消してやり直したり。そもそも毎朝履歴類をリセットしてからじゃないとスマホを触れない。
「この流れでこの行為を行いたい」という感覚がすごく強い。服や鞄、髪飾り類にすべて順番があって「これに合うか」よりその順番に使えるかのほうが大事とか、水を飲むタイミングをタイマーで決めているとか。
それらすべてを完璧主義の一部だとおもっていたけれど違うのかもしれない。だからどうだと言うこともないけれど。
最近の自分といえば、8月の上旬にコロナに罹患し、10日間以上を費やしたせいで8月下旬のバイトのシフトがひどいことになっている。何の生産性もない時間を過ごした分を取り返さなければいけないような気がして、詰め込み過ぎてしまった。
バイトは働いた分がすぐにお金として価値変換されるおかげで、自分がその時間過ごしたことを認められている気持ちになる。勉強もやった分だけすぐに(正答確率10%アップです!)とか表示されたらいいのに。
勉強バイトをただ繰り返す毎日を鬱々と過ごしている。泣きながら音楽を聴いて、だれか助けてくれと思いながら話を聞いてくれそうなひとを一通り浮かべることがある。
でもみんなを失いたくないので変なところは見せてはならないし、頼ったら情けなくてあとから自己嫌悪するので結局1人で音楽を聴くしかできない。そんなにつらいなら誰かといっしょに持てばいいとだれかが言うが、1人で持つしかない。それしか選択肢がないから。
そうして音楽を聴く。音楽をつくってくれるひとが居てありがたいと思う。
ずっと音楽に救われてきたし、音楽が繋ぎ止めてくれた夜がいくつもあった。生きていてよかったとおもうことはないけれど、今日まで辿り着いたことが間違いだったとは言わせたくない。
「詐欺師でも人殺しでもない でも悪いのはわたしです」とおもう気持ちをわかってくれながら、「君が生きていてよかったっておもうよ」とカワノさんは言ってくれる。それだけで、息をする。