アマゾンひとり旅行 その2 大学2回生冬 『河を下る』
マナウス行きの船が港に来た。
出航が14時ごろらしいので昼頃から荷物を整理して外に出る前パッと着るためにカッパもカバンから出して準備万端。
出航予定時間の30分前におっさん宅にバイバイして、
マナウス行きの船に乗んだ。値段は食付き300R
ハンモックを張って3日間の船旅
景色は見飽きる。日常の変化も殆どない。
寝る前にシャワーで服を洗って干した。朝起きると無くなっていた。
マナウスに着くと麻薬検査で警察が大勢で銃を持って乗り込んできた。
客は荷物から離れてじっとする。そのあいだに麻薬犬が船中を嗅ぎ回る。
船内には妙な緊張感が走っていた。途中から可笑しくて笑いそうになったが、不信感を与えて銃で撃たれると面倒なので堪えた。
最初に乗り込んできた警官が船を一度降り、戻って来た時なぜか着替えていて、Tシャツの真ん中に大きく2nd Stageと書かれていて、冷めた。
何事もなく解放されて船を降りるとタクシーのキャッチに遭う。
宿まで歩くのは少し遠いので最初に話しかけてきたおっさんの車に乗ることに。
車は砂まみれでオンボロ。助手席にはおばはんが乗っている。
歩きながら料金は交渉と言われ違和感を感じたが、気に留めず出発。
船着場から道路へ出るちょっとした坂道を登りきれず8回程度エンスト。
何度もエンジンを開けて弄ってみたりガソリンを入れてみたりするが悪循環。
エンジンすらかからなくなる始末
次無理なら降りてやろうと思った矢先、やっと昇り切れた。
いつ止まるかわからないギリギリの状態でガソリンスタンドに入り込みオイルを買う。そこでなぜか10r払わされた。
オイルが入ると不思議なもので車は順調に走りだす。
道を知らなそうだったので迷って時間食うよりか良いと目的地手前の止まりやすいところで降ろしてと言うと手で4とされ4r払うと40rだと言われる。
ガソリンスタンドのこともあるので言い返してやろうと思った時に日本円換算してみた。50rは1500円。値切って両者が負を帯びるより、自分が折れてぼったくってきていたとしても彼らの幸せを1500円で買うことこそが両者がプラスを帯びることではないのかと。
このことをここで書けただけでも1500円の価値があるのでは。いや、高いわ。
成功体験を与えてしまったのは罪深いと思う。
宿に着き荷物を整理していると、カッパをおっさんの家に忘れてきたことに気づいた