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~ 『ステッチ』が育てるデジタル人材 ~ アートディレクター × 『デジハリ松本』
私たち「株式会社ステッチ」は、Webサイトを中心にデジタル領域の企画・デザイン・開発・運用などの事業を展開しています。
そんなステッチは、2023年7月に社会人向けデジタルリスキリングスクール「デジタルハリウッドSTUDIO松本」を長野県松本市に開校しました。現在多くの受講生がWebや動画制作、グラフィックデザインを学習しています。
今回の記事は「デジハリ松本」で指導を担当しているステッチ所属のアートディレクターたちにフォーカスし、その取り組みについてご紹介します!
この記事を通じて、ステッチが展開している人材育成事業について知っていただけたら嬉しいです。
アートディレクターの役割
デジタルハリウッドSTUDIOは、運営母体のデジタルハリウッドのカリキュラムを受講生に提供し、各コースのトレーナーが指導を行います。 デジハリ松本にも現役クリエイターがトレーナーとして複数在籍しています。
そこにステッチはさらなる指導力向上のため、自社のアートディレクターをWebデザイナー専攻受講生の最終科目「卒業制作」の制作指導や、受講生を対象に開講する「特別講座」の講師に起用しています。
彼らは多くのWebサイトの企画・デザインに携わり、デザイン領域に特化したスキルを持っています。そんな彼らがトレーナー陣に加わることで、より多角的なサポートを実現しています。これこそ "デジハリ松本の強み" です。
講師としての姿勢・工夫
ここでは、彼らが指導を担当しているそれぞれの分野において、どのような指導や工夫をしているのかをご紹介します。
■ 卒業制作の制作指導
デジタルハリウッドSTUDIOの卒業制作は、実務を想定したタイトなスケジュールで進行します。限られた期間内で企画と制作をする必要があり、制作経験が浅い受講生にとっては大きな壁となります。
アートディレクターは、企画からデザインまでを指導します。初回はビデオ通話で受講生とコミュニケーションをとり、受講生の興味関心を把握して、指導内容を考えます。例えば、企画に興味がある受講生には企画段階の指導ボリュームを増やすなど、受講生ごとに最適な指導を目指しています。
また、デジハリ松本は「受講生が今後実務をこなせるように指導すること」を重視しています。具体的な解決手法を示す指導ではなく、講師陣の実務での経験を一例として提示し、それを基に受講生自身が試行錯誤するよう導きます。この工夫がWeb制作に必要な思考力の習得をサポートしています。
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■ 特別講座への登壇
デジハリ松本では通常のカリキュラムに加え、ツールの解説やキャリア相談などの講座を開講し、受講生に学びの機会を提供しています。
その一環としてアートディレクターは、「Figma」と「STUDIO」の解説講座に登壇しました。どちらもWeb制作に欠かせないツールですが、習得に時間がかかるため、特別講座を設けてスムーズな習得をサポートしています。
▼ 【イベントレポート】作品チラ見せ!Figma実践【受講生限定イベント】
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彼らは受講生が講座内容を理解しやすいように、とある工夫をしています。それは、「受講生の目線に立った講座作り」です。基礎から実用的なスキルまで網羅した資料を使い、質問にも丁寧に対応。さらに、伝わりやすい言葉や表現を意識することで、「受講生の目線」で最適な講座になります。
また、講座への登壇はアートディレクター自身にも良い影響がありました。ツールの操作を教えるには仕様を深く理解する必要があります。事前に自身の知識を見つめ直し、「なんとなく使える状態」ではなく、完全な理解を目指します。そこで知識が整理され、スキル向上に繋がったと言います。
アートディレクターの声
本記事の執筆にあたり、デジハリ松本で指導を担当しているアートディレクターたちにインタビューを行い、業務についてリアルな声を集めました。
Q . 「デジハリ松本で指導業務を担当した率直な感想は?」
Yさん「下手な指導はできないな、と思いました。」
「受講生さんからすれば、私たちはトレーナーと同じなんです。それに、初めてデザインに挑戦するような方にとってデジハリ松本での学習はデザインの『とっかかり』になるんです。そんなことを考えると「下手な指導はできないぞ」と身が引き締まりました。」
Sさん「意欲的な受講生さんが多くて驚きました。」
「複数の受講生さんに制作指導をしていますが、みなさんとても意欲的で、日々多くの質問をいただきます。特に、頻繁に質問をくださる受講生さんはそれだけ成長が早いように感じます。私がステッチで経験した現場の話も交えて、今後のためになる指導をしてあげたいです。」
Q .「制作指導を経験し、自身にどんな変化がありましたか?」
Kさん「受講生さんだけでなく、自分にも良い経験になっています。」
「私はこれまでデザイナーやアートディレクターとして働いてきましたが、『講師』として指導したことはありませんでした。現在は制作指導やツール解説を担当していますが、まだ伝えきれていないことがあります。今後は、より分かりやすい指導ができるように私も成長していきたいです。」
Yさん「自分の思考やスキルを見つめ直すきっかけになりました。」
「制作指導をする際、改めて「自分ならどう考えるのか」といった思考順序を整理してみたり、過去に勉強した本を読み返してみたりすることがありました。受講生さんに指導することが、自分がこれまでに学んだことを見つめ直すきっかけになっています。」
最後に
いかがでしたか?
ステッチがデジハリ松本の指導力向上のために社内クリエイターを起用していることや、デジハリ松本とステッチの挑戦についてご紹介しました。
しかし、アートディレクターを指導に起用しているのは、指導力向上のためだけではありません。プロである彼らがデザインに興味を持つ方々を指導することで、デザイナーという職種の魅力が伝わってほしいと考えています。
アートディレクター自身も「受講生さんに「普通の人だったな」ではなく、「かっこいい!」と思ってもらえたら嬉しいです。」と語ります。
転職やリスキリングをサポートするだけではなく、クリエイター職の魅力を受講生に伝えていけるようなスクール運営を継続したいと思います。
ステッチは今後もデジタル人材の育成に注力し、さらなる事業の成長を目指してまいります。最後までお読みいただきありがとうございました!
▼ デジタルハリウッドSTUDIO松本|PROJECT|株式会社ステッチ
運営の目的や背景、長野県松本市に開校した経緯などをご紹介
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▼ STUDIO松本|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
校舎概要やブログ、お問い合わせ先などをご紹介
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