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📚 長い歳月を経て刊行されている本は、きっと積読に向いているに違いない | 流転の海シリーズ

わたしのお気に入りの積読(聞いたことないワード)を紹介したい。


昭和31年、熊吾は大阪の中華料理店を食中毒事件の濡れ衣で畳むことになり、事業の再起を期して妻房江、息子伸仁を引き連れ富山へ移り住む。が、煮え切らない共同経営者の態度に、妻子を残して再び大阪へ戻った。踊り子西条あけみと再会した夜、彼に生気が蘇る。そして新しい仕事も順調にみえたが……。苦闘する一家のドラマを高度経済成長期に入った日本を背景に描く、ライフワーク第四部。

流転の海 第四部「天の夜曲」:Amazonより

昭和32年、松坂熊吾は大阪で再起を賭け、妻房江とともに電気も通らぬ空きビルに暮らしていた。十歳になった伸仁は尼崎の集合住宅に住む叔母に預けられた。居住者たちは皆貧しく、朝鮮半島からやってきた人々が世帯の半ばを占め、伸仁は否応なく凄絶な人間模様に巻き込まれていく。一方、熊吾は大規模な駐車場運営に乗り出す。戦後という疾風怒濤の時代を描く著者渾身の雄編第五部。

流転の海 第五部「花の回廊」:Amazonより


「流転の海」シリーズは、戦後間もない大阪で奮闘する家族や周囲の人々を描いた、宮本輝の代表作である。


この本は、文庫で九部作となっている。この本の第一部である「流転の海」を手にしたのは、今から約2年前の八重洲ブックセンター。

それから寝かせに寝かせ、2024年の4月に「1ヶ月1冊読み進めて、今年中に読破するぞ!!」なんて意気込んでいた結果がこれ。


決して読書から離れていたわけではない。この世に面白い本がありすぎるのが悪い。そうだ、世の中が悪いんだ。

というわけで、しっかり積んでいる。


第三部まで読了した感想として、このシリーズはとても面白い。最後まで読みたいと心の底から思っている。

ただ、読むのに体力のいる本だなとも感じる。家族の約20年を描いたとあって、あっさり読める内容には仕上がらないだろうけど、それだけではない主人公の人生の重みがずしっとくるので、グッと沼にハマってしまう。沼にハマっているので、進むのにどうしても体力が必要なのだ。
(ちなみに、今のところは主人公を好きになれない。ただのモラハラ短気ヤローじゃないか!!と思ってしまう。ごめんなさい😂)


そもそも、昭和から平成にかけて約40年を費やして書いた作品を、1年で読み切ろうなんて甘すぎる。

お気に入りの積読として、じっくりゆっくり読んでいこうと思う。


でも2024年中にシリーズの半分(第五部)までは読みたいな(大本音)。


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