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歯医者〜私の場合


私、歯医者が苦手だと思ったことはなくて


小さい頃から果敢に挑めてたと思う


10代のときに親知らずを抜いたし
20代のときに顎関節症の手術もしたし

大抵のことは受け入れて耐えてこれた


歯医者って嫌だよねー
歯医者の音が怖いよねー

なんて言葉を聞くと

何が嫌?

音なんてただの機械音じゃん


なんて思ってた


久しぶりに治療に通い始めてから

麻酔で呼吸がしにくくなったり
器具が患部からずれたり
ずっと口を開いてたり
唾液を飲み込めなかったり

そういうこと全部が不快なものになってて

抜歯をしたのだけれど
麻酔をしたあたりから動悸がして
手の震えが止まらなくなった


『なんで震えるの!?』

『止まって!!』


焦れば焦るほど震えは増すばかり


口をゆすぐためのコップを持つ手も
タオルを持つ手も
震えてしまってまともに持てない

泣きそうになった

なんでこんなことになってるんだろう、と


たかが歯医者なのに

ただの治療なのに


思い返せば

顎関節症の手術の前に、顔の型を取るのに石膏を顔にたらされて呼吸がストローだけだった時

恐怖で呼吸が上手くできなくてやめてもらったことがあった

MRIで動悸がして中断したとき
レントゲンで横になったとき
麻酔で呼吸がしにくくなったとき

どれも私はおかしくなってるじゃないか

石膏やMRIはどうにもできなかったけど
ほかのことはなんとか気持ち抑えて耐えてきた

耐えてこれてきたから気づかないフリができてきてたけど

普通なら

嫌だな、怖いな、で我慢できるものが
さらに多くの我慢を強いられる

これはいつか改善されるのだろうか

改善されないまま、こういうことを繰り返し耐えていかなければならないのだろうか

こんなことひとつで

“ただ生きていくだけ”の大変さを思い知らされる


たったこれだけのことなのに


普通に生きていくために飲んでる薬

それでも普通に生きていくまでの道のりは遠い


ここまで思わされてしまう、私の場合の歯医者




もうっ!!



*過去に書いたものになります

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