一輪の花を抱えて
"しあわせになりたい、あの子みたいに"
あの子のことを羨んだこと、
あの子のことを妬んだこと、
彼のことを責めたことも多々
「なにも知らないくせに」
所詮他人相手に吐き出した言葉だ
"ふつう" にあこがれて
貴女を傷つけた
"ふつう" にあこがれて
過去を嫌った
"ふつう" にあこがれて
周りの所為にした
弱さを他人の所為にしたまま
大人になったよ
アノ人と同じように
"ふつう" ってなに?
"しあわせ" ってなに?
溢れる抽象的概念
"あたりまえ" の繰り返しが "ふつう"になって
"理想像" が "しあわせ" になるなら
なにを目指せばいいの?
目指すものも求めるものもわからないまま
独り置いてかれるんだ
"しあわせ" をしりたくて
彼の後ろを歩いた
"ぬくもり" をしりたくて
彼と肌を重ねた
それでも "シアワセ" がわかりませんでした
"しあわせ" の感じ方なんて知らないまま
"ふつう" ってなに?
"しあわせ" ってなに?
シアワセの不感症
あの子の苦しさを見ないようにした
あの子もまた見せないようにしてたんだって
彼のぬくもりとやさしさを当然と見誤った
追ったのは、求めてはいけないものだった
「なにも知らないくせに」
なにも知らないのは、私だった
被害者になって救われたいだけだった
"ふつう" ってなに?
"しあわせ" ってなに?
誰も教えてくれないまま
"あたりまえ" の繰り返しが "ふつう"になって
"理想像" が "しあわせ" になる
そんな未来を描きたい
生まれも過去もなにも気にしないまま
私を愛したかったのは私だったんだ