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Run, Run, Run

風も吹くし
雨も降るし
暗闇のなかだけれど
そんなに悪くもない
走ってみれば

温かくなっていくのは
あなたの力だし
あなたの足が
もう一歩も出ないと思うなら
大きく腕を振ってみればいい

たまにはゆっくり
歩いて
息を整えれば
きっとまた
走り出すことができる
泥水が跳ね返ってきたとしても

風をきって 走り抜ければ
目の前の景色も
流れては
変わっていく
そんなときに
きっとパーフェクトな瞬間を
見つけるんだ

だから 走れ 走れ 走れ


※昨年末に書いて、なんかアップするタイミングを失ってしまったもの。
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キールの友人宅で友達とそのパパと三人で話していたときのこと。
私は、コーヒーを飲みながら、雨が降っているし、寒そうだし、風も強いなぁなんて思いながら窓の外を眺めていました。

すると、友人とパパが次のような会話をはじめたんです。

パパ:「今日はいい天気だな」
友人:「そうね。ランニングにパーフェクトな日だわ」
パパ:「そんなに寒くもないし。クリスマスディナーで君たち食べすぎだか
    ら、走ってきたら?」
友人:「それか、散歩は?パパも一緒にどう?」
パパ:「いやだよ。俺はもう今日の朝、走ってきたんだ」
友人:「えッ?」(かなり懐疑的な表情)
パパ:「ベッドルームからトイレまで。はっはっはっ」
友人:「あぁパパ。めっちゃウザいわ」
私 : 爆笑

その日の天気は、曇り空で、時々小雨が降って、それが横風に吹かれている、そんな感じでした。日本人の私からすれば、悪天候なのです。
でも、北ドイツ人にとっては、それはいい天気なんですよね。

振り返ってみると、ハンブルクでも、私からすれば雨が降っていて、全然走る気になれない日に、しかも真っ暗(夜の18時)の時間帯に、友人からジョギングに行こうと誘われたことがあったなぁと。そのとき、私は、天候が良くないから断ったんですよ。

でもよくよく考えてみると、あの程度の雨なら、まあ走れなくもないわけです。冬の北ドイツで、その程度の雨と、暗闇での行動を避けると、ほぼほぼ活動時間がなくなっちゃうんですよね。

だから、キールからハンブルクに戻ってきたとき、多少、雨は降っていたのですが、夕方に走りにいってみたんです。ハンブルクの天気は、なんというかすごくchangeableなんです。晴れたと思ったら、次の瞬間には雨が降ってるみたいな。

その日、私がアルスター湖まで来た時には、ちょうど雨もやんで、雲も流れて、トップ画像にあるような、まさにパーフェクトな月を拝むことができました。写真だと雲で隠れてしまってますが、実際には雲の流れがとても早くて、月が顔を覗かせては隠れてが続いていたんですよね。それに加えて、月の光が湖面に反射して、思わず立ち止まってしまうような、幻想的な雰囲気だったんです。悪天候のなか外に出なければ見ることができなかった景色でした。

それで、ここで暮らしていくには、日本の天気のいい・悪いの概念なんて、捨ててしまわないといけないんだなって、そんなことを想った日でした。


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