Realistic
常軌を逸した愛の末路
今という現実を
予測できなかった
訳でもなく
未来そのものに
幕を閉じて
共に笑いながら
枯れ逝く情景を
待ち望んでいた
狂鬼の野望
何一つとして
片付いてもない情事を
過去と呼べるほど
卑怯な人間にもなれず
遠い日の自分と
常に共存しながら
平気な素振りを
いつまで続けるのか
生温い風に足を掬われ
嘲笑われながらも
前へ進もうと足掻きつつ
混濁する視界に
舌打ちする日常
心を読まれまいと
自分を装う事が邪道と言うのなら
生かされた今 何を糧に
生きろというのか
声を殺して叫んでも
きっと共鳴の声は
私に届かない
消えない影を
優しく包み
愛しさを胸に
今宵も歌う
片羽を失くした
カナリアの様に