【4】12年間飲み続けたピル卒業への決意
私は、12年と4ヶ月ピルを飲み続けてきた。
でも、今現在飲んでいるシートを飲み終えたら、辞めようと思っている。
確かにピルは本当に素晴らしいものだった。
【3】低用量ピルを12年間飲んで感じたメリット♪の記事でも書いたとおり、いいことばかりだった。心配していた副作用も私には起こらず、辛かった症状は嘘のように消えて、大変便利でありがたい存在だった。この12年間、私が人生を楽しむために欠かせないものだったと思う。
男性社会のこの国で、女性がピルを飲むという選択肢を選べるようにしてくれた方々に心からの敬意と感謝をお伝えしたい。
さて、では、なぜそのピルを卒業しようと決意したのか。今日はその心のうちを語りたい。
実は、ピルを飲む前から、思っていたことがある。それは、ピルを飲むことは、根本的な解決にはならないということだ。これは治療ではないし、自分の体質を改善するものでもないだろう。
そう理解しつつも、目の前の苦しみと将来の不安をかき消すために、私はピルに手を伸ばした。
そうして、自分の身体の不調に蓋をして、人生を効率よく動かすために、12年間もの間、自分の身体の自然なエネルギーの循環をコントロールし続けてきた。
風邪の時に病院で処方される、痛み止め、咳止め、解熱剤も、自然の流れを壊してしまう。
本来、私たちの身体に備わっている治癒能力を押さえつけてしまう。
そして、さらにそれらには副作用があり、そのリスク回避のために、さらにこの薬も必要で、さらにこの薬も必要だとお医者様は言う。
それらを信じて全部飲んだら、私は1度死にかけた。
スティーブンス・ジョンソン症候群(多形滲出性紅斑)という、全身の皮膚が溶けて最悪の場合、死に至るという恐ろしい病気になったのだ。
幸い、回復して、今では綺麗な肌を取り戻すことができた。まだ背中に少し残っているけど自分の目ではあまり見えないので気にならない。
その後、風邪をひいても病院には行かないし、とにかくなるべく薬は飲まないようにと心がけているのだが、どうしても辞めることができなかったのがピルだった。
健康でいたい。からだにいいものを摂取したい。無農薬の新鮮な野菜が食べたい。添加物の入っていない安全で美味しいものが食べたい。病院のお薬はいらない。自然なエネルギーの循環を大切にしたい。
そんな強い思いがあるのに、、、
私はピルを飲んでいた。
この矛盾が自分の胸をチクチクと刺し、ずっと私に訴え続けていた。
「ねぇ、この薬は辞めないの?」
私がピルに手を出した理由。
それは、目の前の痛みと将来の不安をかき消すため。
痛みは、身体からのSOS。身体を回復させたいから、頼むから安静にしてくれ!というメッセージだ。
果たして、その必死な身体からのSOSを黙らせてしまって良いものか?
将来の不安とはいったい何だったのだろう?
「体調が悪ければ行きたくない学校なんて休めばいい。でも、社会人になったら?どうしても休めない日もあるかもしれない。」
確か、そんな不安だったと思う。
そして、社会人になって数年が経った。
家族のために、会社のために、誰かのために、、、自分を犠牲にしてボロボロになった。
そして、それはただの思い込みで、結局、誰のためにもなっていなかったことに気付く。
いや、体調が悪ければ、学校も会社も休もうよ。
どうしても休めない日?
そんなの思い込みだ。
「体調が悪いので休みます!」と一言連絡し、家を出なければ、休めるじゃないか。
たったそれだけのこと。
誰かに迷惑をかけたっていいじゃないか。
生理で、会社を休んだっていいじゃないか。
「これだから女は」って言う人のことなんて放っておけばいいじゃないか。
悪口言いたい人、批判したい人には、自由に発言してもらったらいいじゃないか。
そして自分も自由に休もう。
性別など関係なく、誰もが無理なく、それぞれのペースで、自分の能力を最大限に生かし、楽しみながら働けばいいじゃないか。
今の私はそう思う。
だから私は、休まないことを美徳とする舞台から降りることにした。
けれど、正直に言うと、
本当のところは、少しだけビビっている。
きっとまたあの痛みがやってくるだろう。
12年という月日が流れ、私の身体はどうなっているかわからない。
でも今は、なぜだか不安よりも「本当の自分の身体の状態を感じたい」という好奇心の方がまさっている。
ただそれだけ。
なんの策もない。
ノープランの決意。
たぶんHSSの私が顔を出しているのだ。
後々、HSPの私が顔を出して、後悔するかもしれないけれど。
それでも、今の私の気持ちを信じて、まずは、行動しようと思う。
うん。そう。とりあえず、やってみる。