執筆を捗らせる道具たち
ヒトの行動を制約したり誘導したりするような環境を「アーキテクチャ」と言います。
アーキテクチャの例としてよく挙げられるのが、マクドナルドなどのファストフード店の椅子です。マクドナルドの椅子はどれもこれも硬く、座り心地が悪いと思うのですが、あれはお客さんに長居させないためだと言われています。回転率をあげて、利益を生むために整えられた環境です。
人間は環境に依存し、影響を受けます。ならば、自分を変える努力と同じくらい、もしくはそれ以上に、環境を変えることは大切なのかもしれません。
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自分がライターになって約2年が経ちました。ライターのほとんどの方がそうであるように、「めっちゃ書けるな〜」という日も「なんも書けへんな〜」という日もあります。
ただ、ライター活動をはじめた2年前に比べれば「めっちゃ書けるな〜」と思う頻度は確実に増えました。それはスキルが磨かれたからというより、執筆が進む環境、その仕組みが分かってきたからでしょう。
今日は、僕が執筆のために整えた環境、なかでも道具をご紹介しようと思います。この2年間、かなりの数のモノを買い漁ってその多くを手放しました。その洗礼に耐えたモノたちなので、ぜひ一度見ていってもらえれば嬉しいです。
照明
このカフカの言葉をセンスなく解釈してしまえば、「執筆には没入感が大事」だということになります。
そして没入感を作るために重要なのが、「光」と「音」。そのうち、光は執筆に"ノれる"かに関わってくる要因な気がしています。
たとえば、自分は蛍光灯のもとでは感情的な文章が書けません。仕事で書くようなビジネス文章ならいいのですが、プライベートで書くnoteや日記などはマジで筆が進みません。
各々が書く文章の特徴やその人の性格によって求める光の色や強さは変わってくると思いますが、「その時々で光を選べる」ようにするのが大切かなと。普段の生活は白色で強めの光、書くときは暖色で柔らかい光といったように使い分ける感じです。
このHueという照明は、光の色や強さを細やかに変えられるもの。スマホやアレクサなどから操作できるのも嬉しいポイントです。
これは、モニターの上部に付けられるデスクライト。場所も取らないし、モニター画面とデスク上だけを照らすので、没入感があって最高。もちろん、光の色や強さも変えられます。いろいろ種類はありますが、自分は1番安いもので満足しています。
イヤホン・耳栓
次に「音」です。光は集中に入るため、音は集中を長くするために重要だと感じています。
ライターさんには聴覚過敏の方やHSPの方、またはそれらの特性に近い感覚を持っている方が多いように思うのですが、どうでしょうか。
個人的に執筆は、自分と対話しながら行っていくものだと思っているので、他人の声が入ってくると進まなくなる気がしていて。執筆を仕事としているライターさんに音が敏感な人が多いのも、そういうことなのかな〜と考えたりします。
なので、まずは周りの音を聞こえなくすることが重要で。そのためにノイズキャンセリングのイヤホンを用意したい。
自分はAirpods Proを使っています。音質とかはわかりませんが、ノイズキャンセリングの性能は誰が聞いても分かるほど“強い”。全ての音が消えます。友達がふざけて赤ちゃんにAirpods Proをつけたとき、それまで泣いたり笑ったり感情豊かだった子が、涅槃のような顔になってめちゃくちゃ怖かったです。
ただ、価格が高いので……
こちらもオススメです。このまえ試しましたが、ノイズキャンセリングの性能はAirpods Proに並ぶくらいでした。
あとは普通に耳栓でも良いと思います。これ強そう。
フレグランス
フレグランスと書いて「フレグランスてw」と自分でウケましたが、「匂いは大切」と西加奈子さんが言っているので、バカにできないです。
匂い系は、無印良品の専売特許だと思っています。
以下がおすすめです。匂いの種類は好きなものをお選びください。
石。アロマを垂らすだけなので、使いやすい。
スプレー。撒くだけなので、使いやすい。容器がかわいい
キーボード
今年、HHKBという有名なキーボードを買ったのですが、もうタイピングが楽しいのなんの……。 原稿につまったときは、これで寿司打とかしています。
タイピング音が静かな静音タイプもありますが、自分はやってる感がほしかったので、通常のものを選びました。
マグカップ
最後に紹介するのは、マグカップです。
先日、2年使ったマグカップを大破させてしまったので、新しいものを買いました。それがこれ。
もう、保温機能がものすごいです。朝イチに入れるコーヒーって冷める運命にあると思うのですが(朝は作業に集中できるので、だいたい飲むの忘れる)これなら冷めない。嘘です冷めますが、許せるスピードで冷めていくので良い。冷めたコーヒって、飲んだ瞬間に集中が途切れる効果があるじゃないですか。
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ライターになって2年。やっと自分にとっての定番が見つかってきました。執筆は基本的に苦しい作業なので「書かせる仕組み」が不可欠だと思っています。
それはテンションを上げるものでもいいし、落ち着けるものでもいいし。これからも、自分が「めっちゃ書けるな〜」と思える環境を整えていきたいですね。みなさんの執筆ハックや道具もぜひ教えてください。
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これは、執筆ハック Advent Calendar 2021の21日目の記事です。