#19 マネーの虎

【前回の内容】↓

このままだと自分のメンタルもやられる気がした…
さようなら、憧れのドッグライフ…
バイバイ、湘南でのランデブー…

自分のメンタルも大変だが
このままだとボナムのメンタルのほうが
壊れそうで怖かった。
（もう旦那のメンタルは皆無ｗ）

いろいろなしつけ本やyoutubeは読み漁った。
でもどれもボナムには響かない。

もうこれは誰かに頼むしかないと本気で考え始めた。
お金はかかるが、お金をかけてでもよい。
私達の健康と幸せをお金で解決できるのであれば
それはWinWinではないか!?!

しかし、私は１週間時間をくれと旦那に言った身。
そして更に自宅警備員という重い十字架を背負っている。
「私がなんとかする！」って啖呵切っておいて
今更なんて言えばよいのだろうか。。。

その時思い出したのだ！
昔見た、あの伝説の番組「マネーの虎」を。
私はもうあっけらかんと開き直って
どこからくる？その自信は？といわんばかりの
経営者の気持ちで望めばよいのだ！

しかし、虎、いや、、、旦那に
しつけ教室のことをどう持ちかけよう。
後先はなかった。
ボナムのメンタルが破壊されてからでは遅い。
どーにかして希望金額を出してもらわなくては…

重い足取りで、旦那のところまで行く。

出張のドックトレーナーさんを呼びたい
しつけ教室に通わせたい
せめて、カウンセリングだけでも受けたい、、、

「ノーマネーで、フィニッシュです」

吉田栄作のコールが脳裏によぎる。
それだけは絶対避けなくてはならない。

「あのさ…ボナムのことなんだけどさ」
「うん」
「いっそのこと、しつけ教室を探がそうと思うんだけど」

ストレートに旦那に打ち明ける。

「もう私達素人では限界があると思うんだ。
　ボナムのメンタルも限界だし、
　私もいつ逝ってまうか分からない。
　トレーナーさんという職業が存在し続けるということは
　ちゃんと結果を残してきているからなんだと思う。
　だから最後の望みとして、しつけ教室に通わせたい‼
　そして家族みんなで幸せに暮らして、
　みんなで安眠しよう‼（そこ?」

旦那は無言だった。

え、もしかして、
ノーマネー！？！！？！？！

「分かった、そこまでいうなら最後の望みとして
　しつけ教室に通うことを検討しよう。
　ただし、ちゃんと調べてボナムに
　合った方法を模索すること」

「…はい、ありがとうございます」

涙を堪える（演技）をしながら、ボナムに駆け寄る。

「ボナム！ボナム！これで楽になるよ！
　みんなで寝れるよ！」

抱きしめようとした瞬間、さらりとかわされ
前脚で、べしっと叩いてきたボナムは
旦那よりはるかに虎だったーーー。