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【KAMAKURA Keep The Beach Clean 2021】 7月23日のレポート
海を愛する皆さんこんにちは、海の写真家の中川彩乃です。
鎌倉を代表する海水浴場『由比ガ浜海水浴場』で夏の期間毎日行われたビーチクリーンの様子をまとめてお届けする note の第二弾です。
【KAMAKURA Keep The Beach Clean 2021】の初回レポートにて、『KAMAKURA Keep The Beach Clean 2021』とはどんなイベント活動なのか?一日かけるビーチクリーンはどんな流れなのかをご紹介しています。是非ご一読ください。
7月23日の海ごみレポート
この日は大潮の日。海の干満が一番大きい日なので、こんな日は海に滞留している多くのごみが浜に打ち上げられる傾向にあります。砂や海水をたっぷりと含んでいるので、運ぶのが大変な海ごみです💦
さて、今日はどんな海ごみを発見してきたのでしょうか。コンパクトカメラで撮影してきた写真と共に見ていきましょう!
まずは定番のペットボトルのキャップ単体。ペットボトルのキャップ単体ごみに関して分かったことがあります。それは「まとまっていくつも落ちている」ということです。
写真のように、ほとんど同じような場所から沢山発見できます。これは、ペットボトルのキャップ単体が海に流れ出ていることの原因に何か関係があるのでしょうか……引き続き要考察事項です。
恐らくグループで吸っていたのだと思わしき、たばこの吸い殻たち。この世な光景を見ると『たばこの吸い殻を平気で捨てる人はどんな気持ちで捨てているんだろう?』と考えます。私はこれまで一度も吸った経験がないため、想像しても全く分かりません。
一緒にビーチクリーンをしている方にこの疑問を問いかけてみると、なんとその方は『かつて』たばこの吸い殻を平気で捨てていた人だと言うではありませんか!(今となっては禁煙し、そしてごみを拾う側の人です!)
その方曰く『なんの感情もなく、ただ吸い終わったからポイっとしてしまっていた。ごみをごみ箱に捨てるような感覚で。悪いことをしているという感情など、全くなかった。』
たばこの吸い殻は、その辺にポイしても良いというような感覚なんですね……。理解しがたいですが、愛煙家の方々の中では共通の感覚だったのだとか。この感覚が、少しづつ罪悪感のあるものに変わっていったらと思うばかりです。
こちらも初日に引き続き、定番の海ごみのライター。中身はまだたっぷりと残っています。
青ライター。ビビットな青色なので非常によく目立ちます。
ちょっと海水で劣化したライター。
それにしても、ライターの海ごみが多いですね。写真におさめ切れていないライターも合わせると、この日は20本ほどライターを拾っています。
こちらはだいぶ長い間海を漂流していたと思われる空きビン。藻のような海藻が薄っすらと表面に付着しています。
稀に、中身の入ったビンやペットボトルが漂着していますが、このような海ごみの中身は決して開封しないようにしてください!中身が汚染されている可能性があります。拾う場合は、そのままの状態で拾いましょう。
謎の『お』らしきもの。
きました!アイスの海ごみ選手権ナンバーワン!パピコ!
圧倒的な頻度で落ちているのが、このパピコのプラスチック容器です。
海辺でアイスは絶対に美味しい。でも食べた後のごみはしっかり自分たちで処理してほしい。
私はあまり見かけたことがなかったのですが、よく海岸で見かけるごみ上位にランクインするらしいのが、この注射器。
どんな用途で使われて捨てられたのか知る由もありませんが、もし針が付いたままなら大変危険なごみですね。すぐに撤去。
今日のランチ🍚『カオマンガイ@タイ村』
辛い物が大好物で、中でもタイ料理系のエスニックなスパイシーさが特にお気に入りなので、ビーチクリーン当日のランチは個人的にとっても楽しみです(・ω・)❤
セルフの唐辛子パウダーをこれでもかというくらい振りかけていただきます。タイ村の皆さん、いつも美味しいランチご馳走様です。
本日の収集物。20袋以上ものごみ袋になりました。毎日ビーチの端から端までビーチクリーンをしているのに、まだこんなに海ごみが湧いてくると思うと、途方もない気持ちになります。
事実、ビーチに打ち上げられるごみは、海に漂流している海ごみのたった『3%』でしかないという調査結果があります。たったの!たったの3%です。
拾っても拾ってもキリがない、それがビーチクリーン。それでも何故、私たちはごみを拾い続けるのか。
帰宅途中の風景。稲村ケ崎の公園付近の風景がお気に入りです。自転車で通うの大変だねーとよく言われるのですが、サイクリングが好きでおまけにこの景色を楽しみながら帰れるので、この時間がけっこう好きだったりします。
7月23日のビーチクリーン感想
ビーチクリーンメンバーとして参加した二日目。感じた感想や考察をシェアします。
①大潮の日は打ち上げられる海ごみが多い
海が大きく動く日『大潮』、やはりこの日は打ち上げられる系の海ごみが大半を占めています。元々浜に落ちているごみよりも、海に滞留しているごみがいかに多いかがよく分かった日でした。
②マイクロプラスチックが多く打ち上げられていた
干満の差が大きい大潮の日は、乾いた砂の上にたくさんの『マイクロプラスチック』が打ち上げられています。遠くから見ると分かりませんが、目を凝らしてみるとチョコスプレーのような小さくカラフルなものを確認できます。
これが今世界規模で話題になり、問題視されている『マイクロプラスチック問題』です。魚が知らないうちにマイクロプラスチックを摂取し、その魚を人間が摂取。これを専門用語で『生物濃縮(英:Bioconcentration)』といいます。
私たちはマイクロプラスチックを摂取しているという自覚がなくとも、マイクロプラスチックを摂取している魚を摂取することで、間接的に摂取していることになっているのです。
自分たちが自然にしたことは、形を変えて必ず自分の身に返ってきます。
③海辺でのマスク着用について……
暑い中ではありますが、コロナの感染予防の観点から、運営側はオリジナルロゴの入ったマスクを着用してビーチクリーンをしています。声が聞き取りにくいかとは思いますが、悪しからずご了承ください。
個人的には、海は大変喚起が良く、ディスタンスもしっかり取れるほど広い場所なのでマスクは不要かと思っているのですが、チームで決めたことなのでそこはちゃんと従おうと思います(でも暑い苦し外したいが本音ι(´Д`υ)アツィー)
④たばこをポイ捨てする人の感覚を知れた
本文中にも書きましたが、たばこをポイ捨てする人の感覚を知れたのが大変新鮮でした。そもそも悪いことをしている感覚がない……。この感覚を教えてくれた方曰く、昔はポイ捨てするのが常識というレベルだったのだとか(若者世代としてはホントに信じられない常識です……)
一般的に、昔の世代の方々が新しく考え方を変えるというのが難しいといわれています(全員が全員とは言いませんが、ずっとその考えでこれまで生きてきたので、凝り固まった考えを残念ながら彼らは変えられないのでしょう)。なので、昔の方々で今でも愛煙家の方々の『常識(吸い殻のポイ捨て)』を変えるよう訴えるのは難しいでしょう。
これからの未来を担う若く新しい世代が、『ポイ捨て=かっこ悪いこと』という感覚を広げていくのが、一番の改善策に思われます。新しい世代、頑張ろう!!
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KAMAKURA Keep The Beach Clean 協賛組合
由比ガ浜茶亭組合
滑川海浜組合
由比ガ浜ボート組合
鎌倉中央海水浴場組合
材木座海浜営業組合
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また次回のビーチクリーンレポートも是非ご一読ください(^^)
海の写真家
中川彩乃
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