雨降る夜はきらきら光る
きらきらの夜。
ゆうらん船のライブの前にビールを一杯飲んだ。ジョッキで。
たのしい夜。はじめてのキネマ倶楽部。かっこつけてモスコミュールなんて飲みながら音楽にふれる。一緒に幻の中にいるみたいなライブ。現実とのさかいめが曖昧になる。
音楽の力を信じている。音楽は日常に溢れる。駅のホームにだって流れるし、みんなで体操するときにだって流れる。朝のニュースにも、映画のエンドロールにも、商店街にも。
みんな、知らず知らずに音楽に救われている。癒されているし、背中を押してもらっている。
音にふれて、吸い込んで、飲み込まれて、階段を降りた。土砂降りだった。
現実は容赦ない。容赦なくわたしたちに降りかかる。でもわたしは、こんな夜があるから、こんな夜のために。
夜中の1時。カラオケを出たらやっぱり土砂降り。わざと水溜まりを蹴って歩いた。どこもかしこもびしょ濡れだけど、おかしくて底抜けにたのしくて、声出して笑った。
知ってる?雨降る夜は、きらきら光る。
9.24 雨降りが去った後の、青空。