ライト〜愛犬へ、感謝とありったけの愛を込めて〜

※下書き投稿、時差投稿※

愛犬へ、感謝とありったけの愛を込めて。


突然ですが、我が家には愛犬ダックスが2匹。

1匹は、今のおてんば女の子。チョコちゃん。

もう1匹は、私が大学3回生の夏に天国へ行った優しい男の子(と言っても14歳のおじいちゃん犬だけれど)ライト。

珍しい名前ですね、と言われることもあるけれど、家族を照らすLightとして、また、正しく賢くなるように(Right)と、当時小学2年生だった私が、習いたての英会話からヒントを得て名付けた。我ながら良い名だと、小2の女の子を褒めてあげたい。

一人っ子の私にとって、ライトは弟同然で、どんな時代を切り取ってもライトと一緒に育って来た。


初めて家に来た時は2−3ヶ月の赤ちゃんで、両親がゲージを組み立てている間に自室で絵本の読み聞かせをしてあげたし、成長するにつれて子どもらしく何でもかみたがり、お気に入りのキティちゃんのズボンに穴を開けられてケンカもした。

鏡の前で、抱っこしながら一緒に踊ったり(ライトには申し訳ないけれど、されるがままの表情が何とも言えなくて好きだった)、私が親に怒られてしょげた時には心配そうに見つめて寄り添ってくれた。

もともと口下手で主張したがらない子どもだったが、ライトになら言えることが沢山あった。リビングの椅子をつなげて寝転ぶと、丁度ライトが机の下へやってくる。二人だけのあの空間が大好きで、自分にとって特別な時間だった。


(2021年)2月18日、愛犬のお骨をご先祖さま達の敷地内へ入れさせていただきました。今後はみんなの番犬として見守ってくれるように、敷地内の入り口付近に、ダックスの横長状に穴を掘って。割とあっけなく(もっと泣くかと思った)、でも時間をかけて。


今までの感謝と、変わらない愛情を伝えるように。


大3の夏、私はライトの最期の期間を見届けることはできなかった。

ずっとリーダーとして企画してきたサマーキャンプの最中で、両親も気を遣って決定的な連絡をせずにいてくれた。

ただ「お疲れ様、よく眠れてますか?ライトはよく眠っています」とだけ。

妙な応援メッセージに胸のザワザワは隠しきれなかったけれど、ライトが星になっていたとしても、夜空を見上げてライトが応援してくれているんだと心強く保つしかなかった。

お葬式も、私が山にいる間に両親だけで行ってくれた。

1週間が経って帰宅したら、ライトがいるはずのゲージには毛布がかかっていて、「ライトは?」と少しの希望を持って聞いてみたけれど、うつむく母の姿を見て、もうここには居ないことを知った。

私は、しばらく受け入れられなかった。

最期がライト一人だけじゃなくて両親が一緒にいる時で本当によかった、家族に愛を注がれながら、安心して眠れたのもよかったと思う。

でも、私といえば、死に目にも会っていないし、そもそもキャンプで会えていない期間だったから、実感もわかない。ただただ寂しくて、数日間はライトのゲージの隣に布団を敷いて、夜を過ごした。最期を見届けられなかったことも、苦しい時によしよししてあげられなかったことも、悔しくて、寂しくて、申し訳なかった。

お骨を埋めた日、両親にライトで思い出に残っている姿は?と聞くと、

父は、何気ない姿をあげて、母は、最期の苦しそうな姿をあげた。


その時私は、はっと気付いた。

ライトはきっと私のいない時をわざわざ選んで、天国へ行ったんだ、と。

心優しいライトのことだから、私を悲しませたくなくて、いつまでもキラキラとした二人の時間だけを、思い出させてくれるように。

知らないところで逝ってしまったライトとの悲しい思い出が、

優しい思い出に変わった瞬間だった。

ライトが居なくなってから5年、私は大学を卒業し、好きな仕事に就いて、今年(2022年)の春に、ライトと同等か、それ以上に心を開けられる人と結婚した。

(“ペットと同等と“と言われると良い気はしないかもしれないけれど、彼ならきっと分かってくれるはず。本当に自分の中ではすごいことだから。)

1番この幸せを共有したいのはライトで、お祝いしてもらいたいのも、見守ってもらいたいのも、(滅多にないけれど)時たまの不満や不安を聞いてもらいたいのも、ライトだ。

もうリビングのテーブル下で話すことはできないけれど、

でも、なぜかずっと心強い。

確かにライトの存在が自分の中にあって、ライトと育ってきた誇りも忘れないでいる。


我が弟犬よ、誰よりもそばにいてくれて、一緒に育ってくれて、ありがとう。

最後まで優しい判断をしてくれてありがとう。

今でもずっと大好きだから、どうか天国で楽しくやっててね。

これからもどうぞよろしくね。

お読みいただきありがとうございました。

結婚式で両親に手紙を贈ったから、愛犬にも贈るつもりで下書きを掘り出してきたのでした。

ちなみに、今回投稿しようと思ったのは、

『僕のワンダフル・ライフ』を観たから。

大切なペットがいる人へは是非お勧めしたい作品です。


ではでは、いつもよりも優しい気持ちで眠れますように。

愛を込めて。

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