亜南極ケルゲレン諸島に行って参りましたクッキー(1/2)
そんなクッキーは無い。
福井の恐竜博物館のお土産コーナーに昔あった、恐竜博物館に行って参りましたみたいな名前のお菓子が美味しいんですけど、知ってますか?
黄色い生地にカスタードが入っている、萩の月みたいなお菓子です。
私の地元の富山県にも甘金丹っていう似たお菓子があってとても美味しいです。というわけでこの記事では、全国の萩の月に似ているご当地和菓子を紹介していこうと思います。
冗談はさておき
いま東大とフランス国立科学研究センターで研究員をやってるんですけど、ケルゲレン諸島というところにペンギンの調査に行ってきたので渡航記録を残そうと思ってこれを書いています。
観光とかで一般の人が行ける場所では無いんですが、だからこそ興味がある人がいると思し、今後行く人が全くいないわけではないと思うので、書くのです。長くなりそうなので幾つかに分けようかな、まぁ書いてみんとわからんのでその辺はまた。
→前編と後編に分けることにしました。どっちも読んだ方が楽しいよ。
ケルゲレン諸島はフランスが持つ南方領土の内の一つです。
インド洋のぽっかり空いた南のほう、南緯50度くらいの場所にあり、南極には近いけど別に氷の世界ってわけじゃ無いってことで、亜南極(sub-antarctica)なんて呼ばれています。
いまどこにおるん?って聞かれて、フランス領の亜南極でペンギンの調査中って答えると「へぇ〜!南極!寒そう!」って言われます。
(まぁ南極を想像してもらった方がかっこいいしええか...)と思っています。
実際のところ、南半球は夏だし、晴れてる日は日中10度くらいはあるんですけどけど、なんせ偏西風がバカみたいに吹き荒れてて、常に日本の強風の日くらいあるので体感温度はかなり低いし朝と夕方はめちゃ寒いです。
越冬隊ではなくて、12月から2月までの夏の調査隊です。それでも雪は2,3回降ってるの見ました。
で、フランス領の亜南極の島の説明に戻りますが、大きく分けてクロゼ諸島、ケルゲレン諸島、アムステルダム島と3ヶ所あります。ケルゲレン諸島はこの中で1番大きくて、サイズ感で言うと日本の四国より少し小さいくらいかな?諸島なので面積換算するともっと小さいよ。
話があちこちに飛ぶとよくわからなくなるので、導入はこれくらいにして、ここからはちゃんと時系列順で書いていこうと思います。
なんで私がケルゲレンに!?
大体の方はアカデミアの話にあまり興味がないと思うので短めに書きます。ほんとに興味がない人は飛ばしてもいいよ…(悲しいけど)。2年前に海の環境とアホウドリの飛び方に関する研究で博士号を取って、その後少し離れた分野に移って研究を続けていたのですが(ネパールの野生動物保全にも関われたりしてこれもとても興味深かった)、元々いた研究室の指導教員の先生に、大きめの予算があるから戻って来ないかとお誘い頂きました。
フランスの研究所にいる有名な人と昔からの付き合いがあって、プロジェクトの一環で亜南極の海鳥の調査をする人を探しているとのことでした。断る理由がないンゴと思いながら、ただ今の研究室のプロジェクトを途中で抜けてしまうのもなぁと少しだけ悩み、最終的にはオファーを受けることにしました。
ちなみに調査の後はプロジェクトの一環でフランスの研究所に籍を置いて2〜3年ほど共同研究をさせてもらうことになっていました。新婚だし、なにより日本のご飯が大好きなのでかなり大変そうな部分はありますが、まぁデン(※)に住んでたこともあるし何とかなるやろという精神でいます。今のところは何とかなっています。
※デンマーク
出国までが1番大変なのよ。
ケルゲレン諸島みたいな人里離れたどころではない海の果てに行くには、行政手続きがたくさん要ります。行政手続きというのは、もちろんフランスの、です。フランスの南方領土にはTAAFという政府機関とIPEVという研究機関が関わっています。ターフ、イペヴと呼んでいます。渡航の許可とかに関することはTAAFで、調査スケジュールとかはIPEVが管理してるイメージです。
日本にいる間にこれらの機関からいろいろ書類がメールで送られてくるので、全てに目を通してたくさんサインをしないといけないのですが、当然フランス語なので頑張らなくてはいけません。自動翻訳なんてどれだけ精度高くなっても責任は取ってくれませんからね。まぁ自動翻訳を使わざるを得ないんですけど。
ちなみにちょっと話少しズレるんだけど自動翻訳の話していい?フランス語翻訳する時いっつもフランス語→日本語ではなくてフランス語→英語に翻訳して読んでて、その方が言語距離(?)も近いし話者数も多いから正確かなーと思ってやってるんですけど、これって意味ありますか?翻訳技術に詳しいひといたら教えてほしい。日本語くんほんまひとりぼっちでさみしいなぁ。
ほんで手続きの話に戻ると、まぁ何とかして読んで、環境保全のためのルールとか、個人情報のこととか、大怪我したり死んだりした時のこととかに同意のサインを書いて送りました。こっちはまぁいいんよ、読んでサインするだけだから。
大変なのはメディカルチェックとかで、要はお医者様のお墨付きが事前に必要なんですね。立派な病院があるわけでもない亜南極の離島に行くわけですから、そりゃ当然っちゃ当然ですね。すぐにガタきそうな体のパーツは事前にメンテナンスしておかないといけないわけです。きっと南極の昭和基地にいく人なんかも同じようなことをしてるんじゃないですかね?いろんな科の診断が必要なので(血液検査とかレントゲンとか)大学の保健センターを頼るのが1番手っ取り早くて、直近で受けた健康診断の項目+αといった具合の診断書を作ってもらいました。幸い私には問題がある体の部分は特に無かったのですが、問題はやはり言語にあって、項目がフランス語だと困ることもあるんですね〜(特に略語)。
ちなみにフランス語は英語と違って大体の形容詞が名詞の後ろに来るので、略語の順番が変わります。どういうことかというと、例えばEU(European Union)がUE(Union Européenne)になってたり、心臓に電気流す機械のAED(Automated External Defibrillator)がDAE(Défibrillateur Automatique Externe )になってたりします。
けしからん。
で、診断書を書くにあたって、これは脈拍のことだと思うから脈拍書いておきますねとか全く分からないから空欄にしていいですかとか、けっこうお医者様と相談しながら診断書を作っていました。なぜならフランスの機関(特にTAAF)に「この項目ってなんですか」的な質問のメールを送っても基本的に3回に1回くらいしか返事が来ないから。は?
質問はしたけど答えなかったのはそっちだからね!という大義名分を抱えておけば安心だし、大体のことは多少不備があってもなんやかんやで受理されるので(なんで?)ひとまずOK。
あとはいろいろな病気のワクチンを結構打たなきゃいけなくて、破傷風、ジフテリア、ポリオ、COVID19が必須項目でした。母子手帳見れば昔打ってることがわかるんですが、効果が薄れてる可能性もあるので大人になってからまた打つ(追いワクチン)といいらしいですね。それに加えてA型肝炎とか、特に野生動物の調査をする人は狂犬病とかも推奨されていたので、計画的にプスプス肩にたくさん注射してました。
出発1ヶ月くらい前になると毎週のように注射していて、もう肩中穴だらけですわ。ワクチン打ってる時ってウイルス対策ソフトを体にインストールしてるみたいでパソコンの気分になるね。
歯医者さんだけは大学内には無いので適当に行きつけの歯医者さんで診断書を書いてもらいました。パノラマレントゲンなんて初めて撮りました。
それから、ケルゲレンに行くための手続きとは別でフランスに滞在するためのビザを取る手続きがあるんですけど、まぁそんな情報は世の中にゴロゴロ転がってるからいらんでしょう。めっちゃ大変だったの思い出して腹立ってきたな。知りたい人はメールください。
こんだけダラダラ書いてまだ出国してもないのマジ!?!?早くケルゲレン諸島とかペンギンのとかのこと書けよ!
どうやってケルゲレン諸島まで行くのか
まだ道中の話かよ...。
ケルゲレン諸島に1番近いフランス領の有人島は、レユニオン島というマダガスカルの隣の島です。この島には空港があるので、ここまでは飛行機で行くことができます。日本→パリ→レユニオンだと丸1日くらいかかるのですが、日程がラッキーだとベトナムとかを経由して半日くらいで行くこともできます。南国の暖かい島で、日本から観光で行く人もそれなりにいるんじゃないですかね?まぁ私は南半球が夏であることを忘れていて半袖を持っていなかったのでヒィヒィ言ってましたが。
その島から、調査船Marion Dufresne(マリオンデュフレ)に乗ります。青くて大きくてかっこいい船です。船員さんも合わせて100人〜200人くらい乗っていました。ちなみに亜南極までは大体2週間ほどかかります。
悪いところをたくさん書いてしまいましたが、自分が贅沢なだけです。本当は素晴らしい設備と船員さんにとても感謝しています。
ご飯は、前菜とメインディッシュが出ます。ランチは11時でディナーは18時です。まだお腹空いてないけど食べるしかない。豪華で量が多いです。毎日フレンチレストラン行っとんかって気分になります。美味しいのですが、少し脂がきつくて、味もいわゆるフレンチという感じです。私は日本食が好きすぎるので(味噌汁は嫌いだが)、一週間も経つと白米を想像するだけでヨダレがバシャバシャ出てくるようになります。せめて味噌汁が好きだったらな〜インスタント味噌汁とか持って行けたんだけどな〜。欧州名物の謎アジア料理もたまーに出ます。シェフやギャルソンはマダガスカル出身の人が多かったです。私は行きの船ではほぼ全てのごはんの写真を撮っていたので、暇な時間にMarion Dufresneの料理のTier表を作っていました。
ご飯はさておき何より問題なのが、揺れることです。船と言えば船酔いなのですが、これがとんでもない。亜南極あたりの緯度では偏西風が年中吹いておりそれを弱める陸地が無いため海が大荒れになります。吠える40度、狂う50度と呼ばれているやつですね。波高が平気で6mとかになります。私は気象予報士試験の勉強をしていたことがあってこれを知っていたので、荒れ狂った海を少し楽しみにしていた部分があるのですが、数時間でグロッキー状態になってしまいました。最悪です。
ここで唐突に気象予報士試験の宣伝をします。気象予報士試験って合格率5%の最難関試験ですよみたいな顔してるけど、あれって3科目あるうちの1つだけ合格する(受かった科目は次回以降免除される)、部分合格みたいなやつを狙っている人が多いから5%なだけで、実際はそんなに超難関(チョナンカン)ってほどではないんですよ。簡単ってわけではもちろんないですけど、受験勉強的なものが得意な人は楽しめると思うので暇な学生とかにめっちゃおすすめです。テレビとかで見る天気予報がどのような観測からどのような解析を経て放送されているのか、わかると面白いことがたくさんあるので、ぜひ受けてみてください。合格すると漏れなく自己肯定感が高まります。冷やかしは受験料が高いのでお勧めしません。
で、船の話なんですが、どれくらい揺れるかというと、部屋の中で椅子やスーツケースが滑りまわるくらい揺れます。ご飯を食べるときも、テーブルを掴んでいないと体が持っていかれてしまいます。ご年配の研究者の方が椅子から転げ落ちていました。
こうなってくるともう、食事以外の時間はベッドに横になる以外の選択肢がありません。パソコンで作業をしたら3分くらいで酔ってしまうので、ベッドの上でスマホからメールチェックだけして、あとは寝ます。こればかりはしょうがない。
胃がからっぽだと酔いやすいという話があるので、気持ち悪くてもご飯の時間になるとノソノソと部屋から出てきて食べれるものだけとにかくおなかに詰め込みます。でも無理な時は無理です。ご飯の時間になっても人が半分くらいしか来ない時もありました。
ちなみに、酔い止めは食べ放題です。お医者さんがいる部屋に行けばもらえるので、バリバリ食べて寝ましょう。もちろんこれはひどい時の話なので、レユニオン島を出た直後くらいはそこまで揺れはしません。
揺れがおさまっているときは、パソコンを開いて作業をしたりもできます。船の上でもWi-Fiがあるって、いい時代ですね〜。感動です。もちろん激弱なので、メールやLINEのメッセージのやり取りがギリギリできるくらいです。
これ結構ウケたんですけど、超ギリギリのネット環境でLINEを送ると、たまに短い文が優先されて送られて、順番がめちゃくちゃになります。なんで!?画像やファイルも1Mくらいなら時間をかければ送受信できます。ブラウザは、これもまた時間をかければ見れるサイトもあります。おかげさまで、阿部寛についてかなり詳しくなりました。
そのほかは書いてある通りで、揺れが小さければバドミントンなんかを楽しんだりします。コートが揺れているとマリオテニス64のクッパのステージを思い出すね。ご飯の後はバーで飲んだりもできます。税金がかからないらしく、カクテルが0.5€くらいで飲めます。GET27というフランスの甘いミント味のお酒があるのですが、とても緑色で美味しくてこればかり飲んでいました。初めてモヒートを飲んだ時、こういう味を期待していたのに裏切られた記憶がよみがえる。
あと、部屋のベッドの端の金具が尖っていて、乗船2日目でズボンがビリビリに破れました。ふざけんな!
クロゼ諸島に到着
船の話終わりだと思った?まだだよ!!
Marion Dufresneの航海は年に5回(たぶん)あり、レユニオン島を出発した後、冒頭に出てきたクロゼ諸島、ケルゲレン諸島、アムステルダム島の3つの島とその他の小さい島を周回します。私のような研究者をはじめとした、様々なミッションを抱えた人達を交代で運ぶと同時に、大事な大事な食料などの物資補給も行います。
今回の最初の目的地はクロゼ諸島でした(本当は最初にもっと小さな島にも立ち寄った)。クロゼ諸島には、時期にもよると思いますがだいたい30人くらいが常駐しているらしいです。上陸にはヘリコプターを使うので、風や波の状況が良ければ用事がない人も上陸することができたらしいのですが、残念ながら今回は私は上陸できず。チーズをつまんでしょっぱくなった指を咥えながら眺めるだけでした。来年こそは上陸したいと思っていたら、本当に来年行くことになりました、やったー!というわけで1年後にまた詳しく書こうと思います。
この辺りまでくると、船の周りを飛び回っているアホウドリや泳いでいるペンギンをたくさん見ることができます。鳥天国です。双眼鏡でまじまじと見てやりましょう。
クロゼ諸島の横に3日ほど停泊し、咥え続けた指がしょっぱくなくなってきた頃に、いよいよケルゲレン諸島へ向かいます。
ケルゲレン犬?
ケルゲレン諸島は犬みたいな形をしています。
何を隠そうケルゲレン諸島は火山島なので、鼻の方(Courbet半島)にだけ平地が広がっており、それ以外はほとんどが山です。天気がいい日には雪が積もった綺麗な山を見ることができます。メインの基地はワンちゃんの口元にあり、ここに向けて船からヘリで上陸しました。基地がある場所はPort Aux Francaisと言う名前で、通称PAFと呼ばれています。パフ! ちなみに船が出発したのは11月28日で、ケルゲレンに到着したのは12月16日でした。ながい。
上陸して最初に思ったこと
「風つえ〜、めっちゃさみ〜、でも結構人たくさんいるんだな〜!緑がたくさんあって、岩もあちこちにゴロゴロ転がってんな〜、ん?岩じゃないなあれ、なんだ?...おいゾウアザラシやんけ!!」
生活のはなし
ケルゲレン諸島は、定住している人こそいないものの、普通に生活する分には問題ないくらいのインフラが整っています。誰のおかげかというと、これはまさにケルゲレンの整備を日頃からしてくれている役職の方々のおかげです。
ケルゲレン諸島には、私がいた時には70〜80人くらいの人がいたのですが、実は研究者というのはそのうちの半分くらいで、残りはシェフや建築士、ガレージ担当など、生活を支えてくれている人々です。この人たちは軍人さんだったり政府のひとだったりで、1年ごとに交代らしいです。電気が使えるからまぁ当たり前ではあるんですが、発電所を見せてもらった時は驚きました。車も4台くらいありました。10年後には信号機ができてるかもねーなんて話をしていたら、一緒にいた人がはやく鉄道を作ってほしいと言っていました。あまりにも欲深すぎる。フランスの先人たちが持っていたであろうこの煩悩こそが、ケルゲレンという海の果てにインフラ設備を整えるモチベーションになっていたのかもしれない。
お医者さんももちろんいます。簡易的な病院になっている建物が一棟あり、内科から歯科まで満遍なく訓練を受けたお医者さんが2人いました。3か月ミッチリトレーニングしたぜ!って言ってました。ちょっと短くなぁい?
とはいえここには手術台もあるし、レントゲンもあるし、薬もたくさんあります。すごい!長いこと離島にいると気が滅入ってしまう人もたくさんいるらしいので、いつでもなんでも相談してね!という感じのとても優しい2人でした。きっと人間性とかも考慮された先鋭の2人なのでしょう。髭も髪もすごく長い人でした。医者の髭なんて長ければ長いほど信頼できますからね。
住居については、島にいる人たちが寝泊まりする棟が大小いろいろと結構な数あり、(たぶん)全員ぶんの個室があります。ヒーターやシャワーなど、いろんな設備が揃ってるのでとても過ごしやすいです。窓のシャッターが外れたり、シャワーのカーテンが落ちたりもしますが、こんなものはフランス基準では実質壊れていないようなものです。棟内には洗濯機もあります。水を取り入れるパイプが壊れていて使うことができませんでした。洗濯機は自体は壊れていないので、これもフランス基準では実質壊れていないといってもいいでしょう。無理やり自分を納得させておとなしく別の棟の洗濯機を借りにいきましょう。
そして気になるWi-Fi事情なのですが、なんと使えます。まぁ流石にないと研究もクソもないからね。残念ながら住居の棟では使えないのですが、食堂がある建物と、IPEVのスタッフが常駐している建物と、実験室などがある棟で電波が飛んでいます。もちろん速度はとても遅いのですが、あるだけで十分嬉しいので文句は言えません。我々は船の上でWi-Fiがほぼない生活に無理やり馴致させられています。いまさらWi-Fiが遅くたって平気平気~と強がった顔をして歩きましょう。ほら、スターリンク君も黙ってないでさ、なんか言ったらどうなのよ。
まぁリアルな話、こんな場所にいてもLINEで画像が送れるのはすごいですね。おかげさまで家族にも心配をかけずに済んだし、調査の経過報告なんかも研究室に送ることができました。
ご飯は全て食堂で食べます。朝ごはんは決まった時間の中の好きなタイミングで食べることができます。シリアルとかパンとかジャムがあるので、好みのものを食べるのですが、全て甘い系の食べ物なので結構辛かったです。そもそもお前ほんまにフランス行って大丈夫なんかって言われそうなんですけど、私はパンがあんまり好きじゃないんですよね。せめてハムとか卵があれば良かったんですが...。
さて、1ヶ月ほど試行錯誤して最終的にたどり着いた最強の朝ごはんを紹介します。オートミールとコーンフレークを1:1にして牛乳かけて、レンジで温めて、キャラメルをほんの少し溶かしたシリアルと、果物のジュースのセットです。オートミールによって普段の生活で不足している食物繊維をカバーしながら、ネチャネチャの食べにくさはコーンフレークで相殺。朝ごはんにタンパク質らしいタンパク質を全く摂らないのは流石に体に悪いので牛乳は必要不可欠です。このままだと味が無いので、みんながパンに塗っているキャラメルクリームを少し溶かします。ビタミンもそれなりに摂取したいのでオレンジジュースも飲みます。ジュースはいつでも飲み放題です。朝からジュースをグビグビ飲んでもお腹が冷えないように、シリアルはチンして温めます。わたしはこれをケルゲレン定食と呼んでいました。
昼ごはんと夜ごはんは、シェフ担当の人が毎日用意してくれます。みんな大好きブッフェ形式なので基本的には好きなものを好きなだけ食べられるのですが、癖の強い料理が苦手な私にはここで運ゲーが発生します。メインディッシュはだいたい、魚・鶏・牛・豚・羊・鴨(Canardといってフランスではよく出てくるらしい)のどれかなのですが、私は羊と鴨があまり得意ではないのです。3分の1がアウトです。とくに羊が出てきた日はベジタリアンメニューをモソモソと食べる他ありませんでした。ちびっ子たちよ、嫌いなものを無理に食べる必要はないが、好き嫌いは無いに越したことはないぞ。
羊肉ってほんとに苦手でどれだけ頑張っても克服できる気がしないんですよね。まぁ克服するつもりもありませんが...。あと炭酸と熱いものも飲めないんだけど、これに関しては絶対に人によって感度が違うと思う。炭酸は喉を通る時に風邪で喉が痛い時の10倍くらいの痛みが押し寄せるし、熱いお茶とかはベロが実際に火傷する。昔ツイッターかなんかで、熱いのが飲めない人は口が不器用で口内で転がすのが下手なだけって言ってる人いたけど、熱いものは口の中のどこにあっても熱いんじゃい!あまり舐めるなよ、俺たち(猫舌過激派)を。
ちなみにご飯の時に出てきて1番嬉しかったのはボロネーゼのスパゲティでした。いぇーいみんな大好きボロネーゼ。いいかい学生さん、ボロネーゼをな、ボロネーゼをいつでも食えるくらいになりなよ。
経験が濃密すぎて書くこと多すぎ、真面目に書くの疲れてきたんだけど!
そろそろ動物の話させてくれや!
後半へ続きまろ