行き着く場所はいつも同じ
夏真っ只中、疲弊しきった心と体。
僕は癒しを求めて、静かな場所へ行こうと決めてた。
そう、何もない、鳥の囀りが響き渡るくらいのところを。
僕が住んでいる町は、四方八方、海に面していない。
なので、いつも行く場所は自ずと決まる。
海に面したところに行こう。
そう決めた時には、パソコンで宿を調べていた。
旅館とかももちろんいいのだけど、今回の目的は静かな場所へ行くこと。
古民家に泊まろうかな。
瀬戸内海で検索していると、
今年の初めにオープンした一棟貸しの古民家を見つけた。
ここにしよう!!
道中、尾道にも寄れるので最高だ。
天気予報では、曇り時々雨だったのだが、晴れてくれた。
お昼は、尾道でご飯を食べる事にした。
心の中に渦が巻いてるくらい、ぐちゃぐちゃになる時がある。
そんな時には海の音がいい。
海の音に合わせて、ゆっくりゆっくりと巻いていた渦が穏やかになっていく。
だから、海が好きなんだと僕は思った。
おそらく元祖尾道ラーメンはコロナ禍でやめてしまったらしい。
ここはぶらぶら歩いてて、たまたま見つけた場所。
僕はチャーシューメンを頼んだ。
びっくりするくらい、注文受けてから食べ物が出てくるまでの、スピードが速かった。
しかも美味しい。
もし尾道に来られるなら、ぜひ行ってみてほしい。
夜ご飯は自炊なので、買い物を済ませて、いざ目的地へ出発。
尾道から、おそらく1時間もかからない。
しまなみ海道にある、大島という場所だ。
生活音が聞こえない、静かな場所。
僕が求めていた空間。ワクワクが止まらない。
チェックインは全てセルフ、スタッフも誰もいない。
1階と2階があり、どちらも二つベットが置いてある。
トイレ、洗面所、お風呂場は全て2階。
長年、古民家を支えてきた木々たちに触ると、どこか懐かしい気持ちになる。
本当はBBQをする予定ではなかったが、急遽やる事にした。
彼女が下準備をしている間に僕は、火の用意をしよう。
この時はまだ安易に思っていた火おこし。
これがこんなに時間がかかるとは思ってもいなかった。
野菜たちは宿に行く前、近くに住んでいる友人から頂いたものだ。
下準備もなんとか終わり、BBQの始まりだ。
普段はあまり飲まない二人だが、今回はビールをいただく。
このビールたちは瀬戸内海に住んでいる人が作ったクラフトビール。
ゆっくりと流れる時間をすごく充実している。
僕たちは海や自然、静寂な場所が好きなのだと実感した。
この先また、何か心が逼迫することがあれば、
海沿いへ足を運ぼうと思う。