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突然はじまって駆け抜ける旅 - ビクトリア
うう〜!無性に旅に出たい〜!!!
という欲がいきなり生まれて、止まらなくなるときがある。
そんな時は、その勢いのまま航空券も宿も予約してしまうのが吉だと思う。吉どころじゃなく、大大大吉くらいだと思う。もちろん、会社員だからどうにかしてその気持ちを鎮めないといけない時もあるけれど。
今回は、どうしてもその気持ちを鎮められなかったときの話です。(ちゃんと休暇は取った)
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◆前回の旅の話
初めて短期留学でトロントを訪れ、またカナダに行きたくなるまでの話です。
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旅はとつぜんに
ある夏のこと。
家族がカナダのビクトリアへ留学をすることが決まった。
(前回のトロント留学ですっかりカナダに魅了されてしまった)わたしを差し置いて行こうだなんて…と、じっとりしていたタイミングで「もう仕事疲れたからみんな交代で休み取っちゃおう〜!」という素敵な機会がやってきたのだった。
その日のうちに、残り1席だったエアカナダの航空券を確保した。ハイシーズンなので、エコノミーの1番高いチケットと同額のプレミアムエコノミー。
わたしには高額すぎる買いもので泣きそうだったけど、色々考えるのはやめた。後のことは後の自分がきっとなんとかするだろうと信じて。
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そういう自分のことが好きだけど、時々、嫌いにもなるよ…(旅費の請求が手元に届いたわたしより)
安堵のホットチョコレート
前回のカナダでの入国のことがあって、少しドキドキしていた。
前回、特にまずいことは言っていないのに別室に連れて行かれ、「こちらで結婚する気はないんですよね?」と何度か確認され(なにゆえ)、留学先の学校に発行してもらった証明書、ステイ先の証明書、学生証やら何やら…色々と提示させられたのだけど、今回は何ごともなくすんなり入国できた。
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バンクーバーの空港で、フェリーの中まで乗り込んでいけるビクトリア行きのバスを予約した。
バスまで少し時間があったので、カナダのドーナツチェーン店「Tim Hortons(ティムズと呼んでいる)」へ。
このお店のスイーツもドリンクも、安いし美味しいし、お願いだから日本に来てっていつまでも言い続けたい。
ホットチョコレートを口にして、はぁ…やっとまたカナダに来れたのね…と静かに感動していた。
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ちなみにホットチョコレートは、ティムズでのわたしの定番メニューになっている。
英語が上手くないからなのか、伝えようという気持ちが足りないからなのか…他のメニューを注文しても聞き返されることが多いので、その日が暑かろうが気分ではなかろうが、頑なにホットチョコレートを注文し続け、一周回ってホットチョコレート大好きな人間になってしまった。
This tweet is dedicated to the year round hot chocolate drinkers.
— Tim Hortons (@TimHortons) June 20, 2022
“年中ホットチョコレートを愛飲する人たちへ”
まさにわたしのことである。
ただ、ほんの少しだけレベルアップしたい今回、滞在中に他のメニューも開拓してみるという隠れミッションは持っていた。
うん。我ながらささやかなミッション。
それなのに初回からがんばる気がないのも、わたしらしくゆるくて良いなと思う。
一生に一度は言ってみたい言葉
社会の荒波にめためたにやられながらも、仕事終わりの夜になんとか必要最低限のパッキングをし、翌朝に電車から飛行機、そしてバスからフェリーへと乗り込んだ。
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港からまたバスで運ばれ(記憶がない)、へとへとの状態で本日のお宿がある市街地へ。
ビクトリアは「花の都」と呼ばれていて、街中はお花がたくさん咲き乱れ、歩いていると良い香りがすると耳にしていた。この語感だけでも何となく癒される気がする。疲れやらフェリーとバスでの酔いやらで、あまりお花を感じられる余裕はなかったけれど…。
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夕飯にチャイナタウンでひとり丸テーブルに座ってオーダーした「何か」は、確かほとんど手をつけられなかった。何をオーダーしたのか、持ち帰ってどうしたのかもあんまり覚えていない。
具合が悪くなってきてしまい、せっかく作っていただいたのに美味しく食べることができなくて、心の底から申し訳ない気持ちだった。
チップ込みで多めにお代をお渡しして「お釣りはいりません」って言った記憶はぼんやりある。人生で一度は言ってみたい言葉のひとつだった言葉は、もっと元気なときに自信満々に言いたかったなぁ…。
初めてのバックパッカーズイン
今回取っていたのはバックパッカーズインの相部屋。
下の階で毎晩パーティーが開かれているので、具合が悪かった最初の夜も賑やかだったのだけど、二段ベッドの下段はカーテンが付いていて小さな個室のように使えたので、思いのほか快適でぐっすりと眠れてしまった。
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すっかり元気になっていた翌晩には、たったひと晩のルームメイトたちと眠りにつくまでの少しの間、旅の話をした。
どこから来て、どこへ行くのか。
そんな話をしているとき、わたしたちって人生やってるな〜と思った。
みんな国から国へ渡り歩いて2週間から1か月くらい旅をするようだった。
時間がない、お金がない、元気がない…ってついつい行動しない理由を付けてしまうけれど、本当はすごく自由だったんだなって。
ヨーロッパから来ている人が多かったので、日本から14時間くらい飛行機に乗ったと言ったら驚かれた。わたしからしたら、月単位で長期休暇を取れるルームメイトたちにびっくりしてしまったけれど。
真っ赤なショートヘアが似合う人に「荷物のパッキングがすごい上手だね」と褒められて、キャベツの千切りを細かく作れること以外は何もないと思っていた自分に、ひとつ得意なことが増えたような気がした夜だった。
翌朝、小窓からおだやかな光を感じて、まだみんなの寝息が聞こえるベッドルームをそうっと抜け出して、バンクーバー行きのフェリーに乗った。
さらりとビクトリア観光
ブッチャート・ガーデン
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夏だから半袖で来たのにまさかの雨続き。冬のような寒さでどうにかなりそうだったので、裏起毛の「Victoria」パーカーを購入した。
(後から聞いた話だと、この時のブリティッシュコロンビア州は異常な寒さだったみたい)
ブリティッシュコロンビア州議事堂
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公園のようになっていて、みんな思い思いの休日を過ごしているしあわせ空間だった。建築も美しい。
インナーハーバー
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競艇の試合を見たり、イベントでステージが組まれていて、ブルーノマーズのUptown Funkを歌って踊って楽しんだ。
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通りにはクラシックな馬車が走っていた。
ビクトリアには丸1日くらいしか居られなかったので、また行く機会があればもっと滞在を満喫したいなと思う。今度は元気いっぱいなわたしで。
次はバンクーバーでひたすら歩いたことを書こうかな。
ティムズでホットチョコレート以外のメニューを開拓するささやかなミッションもまだ残っている。
それでは、またきっと。
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