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Jack in the Box #1:lung
こんにちは、私です。
今日はいつもの『○○だから××』シリーズじゃないです。
皆さんは自分の身体、人間の身体の中のことをどれぐらい知っていますか?
身体のどこに何があるか知っています?
そしてその自分が携えてるはずのアイテムたちをどう使っているのかご存知ですか?
私は鍼灸の専門学校に行くまで全然知りませんでした。
「胸には心臓!お腹には腸!頭には脳ー!」
って程度の知識しか無かったんですよ。
でも専門学校入って解剖学の勉強したら、これが私生活でも色々と役立つ。
それに自分も友達も家族もあのアイドルもあの俳優もちょっぴり気になるあの子もみんなだいたいのもんは持ってる"究極のオソロ"なのになんも知らんってヘンじゃないです?オタク心が泣きません?
毎日絶え間なく使ってるのによ?
気になりません?
ということで、身体という箱の中には一体どんなもんが入ってるのかな、ということを簡単にではありますが少しずつ紹介するシリーズを時々やっていきたいと思います。
なるべくわかりやすいように簡単に書くけどわからんことがあったら気軽にコメントで質問してください。
そしてなるべくイラストも添える予定ですが、私の学生時代のノートからトレースしようと思っているので(抜ける手は抜いてくやつ)、ノートの線とか見えても見えてないかのように振る舞ってもらえたら嬉しいです。
とりあえずは西洋医学の解剖学としての話しをしますけど、後々には東洋医学的な臓腑のお話しもできたら楽しいなぁとも思っています。
では!
第一回目の今日は私の大好きな臓器、肺について!
最近COVID-19関連のニュースなんかで肺について色々と目にする機会も多いかなと思って選んでみました。
これは皆さんご存知かと思うんですけど、肺は胸の中(肋骨の内側)にあります。
でも実際どれくらいの大きさか知ってますか?
実は横隔膜より上の空間の80%を肺が占めるくらい大きいんです。
肺のてっぺんを肺尖と呼ぶのですが、肺尖は鎖骨から飛び出してます。だいたい鎖骨より2〜3cm上にてっぺんがくるんです。そして一番下を肺底と呼んでいて、肺底は横隔膜と接しています。
ほんと胸いっぱいとはこのことやで。
だからさー、首の付け根〜肩とか鎖骨の上の方とかに鍼する時に、長い鍼を深く刺しちゃうと肺を突き刺しちゃうんですよ。
そういうことにならないために、鍼灸師は解剖学を勉強するんですわ。
胸の真ん中やや左寄りに心臓があるんですけど、その心臓がある空間を挟んで右の肺と左の肺に分かれます。肺は心臓の分へこんでいてスペースつくってるかんじです。そして心臓がちょっと左寄りだから左肺が右肺より少し小さいんです。
今んとこいけてますか?
難しくないですよね??
左右の肺はそれぞれ亀裂が入っていて、その亀裂でいくつかのパートに分かれています。
解剖学はそういう線で分かれた一つずつの区域のことを葉(ヨウ)と呼ぶ癖があるので、肺もその一つずつが肺葉と呼ばれています。
右肺が3葉、左肺が2葉に分かれてて、それぞれ上葉・中葉・下葉と呼ばれます。つまり左肺は上葉と下葉のみ、右肺は上葉中葉下葉に別れるってことになります。
ちょっとややこしくなってきた?
見えないところの話しだもんね?
働かせて、あなたのイマジネーション!!
肺は空気を吸ったり吐いたりして身体に必要or不必要なガスを出し入れするのに使うわけなんですけど、その空気を取り入れたり出したりしてるのはだいたい口や鼻からなわけで。
その口や鼻から吸った空気は喉を通って気管っていう管を通って肺の中に入ってくるんですね。
気管は軟骨と筋肉でできたホースみたいな管で、喉元から来て胸の中に下っていって、だいたい心臓のちょい上後方くらいで二又になります。
その分かれた後の管を気管支って呼びます。
分岐したら名前が変わるんです。
左右の気管支はそのまま左右それぞれの肺の心臓側の壁を貫くようにして中へ入っていきます。
左側の気管支は細長くてほぼ横に水平なかんじで肺に入る(ダジャレわろた)んですけど、右側の気管支は太短くて垂直なかんじで肺に入る(テンドン)ので、いわゆる誤飲性肺炎とかってやつは右肺で起こりやすいんです。
肺の中に入った(しつこいがわざとじゃない)気管支はそのあと激烈に枝分かれします。
めちゃくちゃ枝分かれする。
そして枝分かれる度に名前が変わるから、覚えなきゃいけない医療系の学生を苦しめる。
このページに載せたイラストには途中までの分岐しか描かれていません。
分岐に次ぐ分岐をした気管支の末端の方は肺胞と呼ばれるものになります。
なんか、めちゃくちゃに小さいブドウのフサ的な形をした袋って言えばいいかな?
肺胞一粒一粒はタラコとかカズノコの一粒よりも遥かに小さいんですけど、それが左右の肺合わせると3〜5億個もあるから、そいつら全部開いて敷き詰めたらだいたい120㎡くらいの大きさになるらしいです。
テニスコート何個分とか言おうとしたんですけど、調べたらテニスコートの方が大きかったわ。ちぇ。
肺胞ちゃんってそんな極めて小さいもんなんですけどとても大切で。
肺胞ちゃんには極細の血管が張り巡らされています。
吸い込んで肺胞に入れた空気から酸素を血管の中に取り込んで身体中に送ったり、逆に血管から二酸化炭素を肺胞に出して吐き出させたりしてるんです。
じゃあその吸うとか吐くとかってどうやってんのかって言うと、実は肺が自ら動いて空気を出し入れしてるんじゃないんですよ。
肺が膨らんだり縮んだりすることによって中の空気が出たり入ったりするんですけど、肺は自分では動けません。
うーん・・・そうだな、アコーディオン想像してもろて。
アコーディオンて自分でビロビロ音鳴らないですよね。
人間があの蛇腹部分を動かすことで空気を入れるじゃないですか。
そんな風に肺も動かされることで空気を出し入れしています。
アコーディオンでいうところの人間の手、つまり肺を膨らませたり縮ませたりして動かしているのは、実は筋肉なんです。
横隔膜などのお腹の筋肉や肋骨の間の筋肉、首の筋肉など様々な筋肉を使って肺を動かして空気を出し入れしているのです。
もっと正確に言うと、筋肉が動いて胸(肋骨で囲まれた部分)を広げると胸の中の気圧が外の世界の気圧よりも低くなり(陰圧が高まる)、そうすることで肺が引っ張られて膨らんで空気を吸い込みます。
肺が膨らむと肺胞も膨らんで肺胞の中の圧力が外の空気よりも低くなり、自動的に空気が入ってくる仕組みです。
ちょっとややこしいかな?
とりあえず筋肉で膨らまして吸ってるってことだ!
うーん、まとめがザツ!
だから肩が凝りすぎたり背中が凝りすぎたり横隔膜が硬くなっちゃったりすると、そこにある筋肉を充分に動かせなくなってしまい、結果肺もよく膨らませられませれらず(困)、呼吸が浅くなってしまうということが起きます。
マッサージやエステ、鍼灸なんかの治療を受けると、単純に筋肉のコリが解れる心地よさもあるけど、解れたことによりしっかりと呼吸ができるようになったことで頭や身体にちゃんと酸素が行き渡ってスッキリしたり疲労が軽減するって面もあるんですよ。
いや〜、これめちゃくちゃ西洋医学系鍼灸師ってかんじするな 笑
私、東洋医学系鍼灸師なのに 笑
まぁでも実際に身体に起こることだしいいや。
東洋医学の鍼ではもっと違うこともして治療するんですよ。経絡とか気とか陰陽とかそういうのを使って、体内の乱れたバランスを整えて病を治すのが東洋医学の治療なので。
だから解れることだけが鍼灸の全てではありません。
けど酸素がしっかり取り入れられるようになるのも事実!
肺の構造と役割や呼吸の仕組みの解説は以上になります〜。
どう?わかった?面白かった?
ちょっと面白いなって思ってもらえたら嬉しいです。
やっぱり健康になるには知識が必要なんですよ。
どれだけ身体や病のことに対して知識があるかで、いざというときに選べる選択肢の数も変わってくると私は思います。
箱の中に何が入っているのか知ってたら、飛び出してくる時の不安も減るじゃないですか。
つまり!
知ることから健康は始まるのだ!
シンプルにすごい機能が詰まりまくってるから
「へーっ。すげぇな!そんななってんの?!」
っていう面白さも感じてもらえてたらなぁとも思います。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
お大事に。
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