
Niche Phone S+による脱スマホ
こんにちは、晴彦です。今日はNiche Phone S+という携帯端末を購入した話をします。これはSIMフリーガラケーに分類される端末です。
購入までの話
このNiche Phone S+には、主に以下の機能があります。
・音声通話(VoLTE対応)
・SMS(日本語対応)
・テザリング(4G対応)
・アラーム
これだけです。ブラウザやメールも無ければ、カメラやGPSもありません。Lineもできません。これまで使っていたHuaweiのP30 liteと比べると15年くらい時代をさかのぼっています。
私自身、スマホに時間を使いすぎだと常々感じていまして、スクリーンタイムは少なくとも週10時間になっていたと思います。単純な時間的損失に加えて、雑多なネットニュースやSNSを見て自尊心を損なったり、スマホがあることで集中力を失っている実感もありました。スマホから得られるものも多いですが、スマホにより失うものも多い状態でした。
数ある情報端末の中でなぜスマホを問題視するのかと言えば、マウスとキーボードがあるPCに比べて、タッチディスプレイしかないスマホは突き詰めると娯楽用の機器に過ぎないためです。このように生産性がないのに加えて、肌身離さず持っていることで悪影響の度合いも大きくなっていると感じました(このような議論は『スマホ脳』をはじめ様々なメディアで語られていますね)。
その一方で、スマホを放り出したら万事OKともいえず、音声通話に関しては保育園や職場からの連絡を受ける必要がありますし(後者は年1回くらいですが)、妻とも日常的に連絡を取り合う必要が生じます。
そんなことを考えていた時に、Niche Phone S+を知りました。音声通話がこれまで通り可能で、今と同じSIM(Y!mobile)が使える。1万円強でスマホなし生活を試せる!と知った2日後にヨドバシカメラで買ってました。
SIM切り替えが不要というのがミソで、最悪でも端末を無駄にするだけで元のスマホに即座に戻ることができるので難しい決断ではありませんでした。なお、妻に「LineをやめてSMSで連絡してもいい?」と聞いたら怪訝そうな顔をされながらOKが出ました。
購入後の生活
記事執筆時点で、購入から3週間ほど経ちました。結論から言うと、不便を補って余りあるメリットを感じています。始めの数日は念のため古いスマホも持ち歩いていましたが、必要性を感じなかったので止めました。今は古いスマホは電源を切って棚の奥の方にしまってあります。
まず日常の連絡手段に関して、保育園と職場、家族からの連絡は全く問題ありません。参考まで、SMSはこんな感じです。

画面が小さくて見づらいですが、連絡手段としてはこれで十分でしょう。
連絡以外のスマホの機能に関しては、それぞれの専用端末に分担させました。電子書籍はKindle Oasisに、カメラはミラーレスカメラに、インターネットとLineはPC/タブレットに、音楽はウォークマンに、地図アプリは紙の地図に、メモは紙とペンに。

こうして考えると、スマホの多機能さを再確認します。経済的にも、Kindle Oasisが3万円、ミラーレスカメラが15万円、PCが20万円したのに対してスマホはたった4万円でしたのでスマホの優位が分かります。
結果、それぞれの機能を別々のハードウェアに割り当てたことで、期待通り無意味なスクリーンタイムを激減させ、デジタルデトックスを果たすことができたと思います。PCやタブレット、Kindleを使う時間が増えたことを考慮しても、トータルで週3-4時間はスクリーンタイムを減らせたのではないでしょうか。また、前述のとおりPCでのスクリーンタイムのほうが、スマホのそれよりもずっと生産的だと感じます。
脱スマホで浮いた時間の一部は他のアクティビティに回りましたが、残りの時間は何もせずぼーっと過ごしています。これは瞑想にも通じる行動で、集中力の向上やメンタルヘルスの改善に効果があると言われていますね。
脱スマホを勧める人
私は今回スマホをやめましたが、誰にでも脱スマホを勧めるわけではありません。私のように次の条件のいくつかに当てはまる人は、脱スマホを検討してみるといいと思います。
・お金より時間、時間より集中力が欲しい人
・子育てや介護に時間がかかり、振り回されていると感じる人
・仕事にコミットしたい人
・交友範囲が狭く古い人(逆に婚活中の人や大学新入生には勧めません)
(※これら条件は互いに独立ではありませんね)
Niche Phone S+のレビュー
最後に、端末としてのNiche Phone S+のレビューを手短に書いておきます。
良いところ
・必要最低限の機能
・安い
・小さい(クレジットカードサイズ)
・軽い(52g)
・いざとなればテザリングできるのがちょうどいい
悪いところ
・対応する周波数バンドが少ない(キャリアが限られる)
・充電に専用のアダプタが必要
・電池の持ちが案外悪い(2日くらい)
・画面が傷つきやすい
これらは既にネット上にあるレビューで書かれていることばかりですね。シンプルな端末の中にも、もう少しハイクラスなものを求める方はPunkt. MP02などが良いと思います。4万円くらいと高いですが。
最後に補足ですが、Niche Phoneには2021年現在「S」「S 4G」「S+」の3世代があります。最新の「S+」は「S 4G」のマイナーアップデート版です。購入時は参考にしてください。
以上、私がNiche Phone S+を買って脱スマホを果たした経験談でした。高々1万円強で試せるので、脱スマホ・デジタルデトックスに興味を持たれた方は検討してみてはいかがでしょうか。
---
(追記)MINEOのSoftbank回線プランに変更しましたが、問題なく使えています。APNを手動で設定する必要があります。
また、4G対応ですが、テザリングが必要なければ「3Gのみ」の設定にすることでバッテリー持ちを延ばせるように感じます。