『MEN 同じ顔の男たち』を見ました
自然がきれいだったり、家が可愛かったりする中に突然裸の男がぼーっと立っている。裸の男って通常の景色の中にいると、めちゃ怖いって思いました。ホラーだから怖いシーンはたくさんあるんですが、シーンが切り替わる度に意味を含んでいる撮り方だと思ったので、その意味を考えるのが楽しかった。理解しようとすること前提だったので今までのホラー映画より冷静に見れた。ただ、ロリーキニアさんはしばらくみたくない。
最後の産むシーンとかはだいぶ気持ち悪いので覚悟してみたほうがいいと思われます。
教会の石像に掘られてるイメージが、その後やたら出ててきたから調べたところ「グリーンマン」という名前でケルト神話にでてくるらしい。復活や再生を意味するらしくて、裸の男は最後の方おそらくそれになってて、めっちゃ自分を産むのは多分再生を意味してる?のかなと思った。ところどころ顔に葉っぱを刺していたのでおそらくグリーンマンになっている。ラストに産まれたのが夫で、愛が欲しかった、と聞いてやっと夫の気持ちがわかった、ということでしょうか。でもその前に、君のせいでこんなことになった、って言ってたから、変わってねえやんとおもってしまった。すっきりしない終わり方ではある。
途中、少年が被ってた女性の顔の仮面を、死んだ鳥の頭につけていたんだけど、Harpyというギリシャ神話の怪物を表しているのかなと思った。ざっくりと罪や罰を表すらしい。(りんご食べるのも多分罪を背負うことを意味してると思う)ハーパーと名前が似てるので、ハーパー自体罪をかかえた人というわけだから、グリーンマンは罪の意識を抱えたままのハーパーを再生させてあげた、という風に前向きに理解しました。友人が妊婦さんなのにも理由がありそうだけど、わかんない。。。
男性がみんな同じ顔ってのは、映画内では何にも説明されなかった。登場してくる男性は、普段女性が不快におもうような男性たちで、軒並み自分が不快なことをしてるとは思ってないような男性。セクハラ発言だったり、女性の恐怖を理解しようとしなかったり、女性だとわかると罵倒してきたり。そういうシーンは強調されてるわけではないけど、女性だとだいたいされたことあるので見ててかなりしんどいシーンが連続した。屈したくないハーパーが、暗い夜道を怖がるシーンはとても気持ちがわかって印象的だった。ただ普通に歩いてる男性でもめちゃくちゃ怖いので。なので、顔が同じ男というのは、俺は特別、怖がらせてないっていうのは全くそんなことなくて、女性から見れば知らない男は皆何するかわからんで全員怖い、全員同じ、ってことを表してると思いました。
綿毛は花言葉で別れ、という意味だった!またさらに、綿毛はいろんなところに種を植えつけるので、そういう意味でも男性性を表してるのかなと思いました。
それにしても、ロリー・キニアさんはブラックミラーで豚とセックスさせられるイギリス首相の役もやってたんですが、一筋縄ではいかない役ばかりですね、、、
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