O.Messiaen 時の終わりのための四重奏曲



マーラー聴いてると、音楽にすごい色ついてるなあと思ったので、音楽の色彩家メシアンへ。

メシアンは宗教音楽家で音の色彩家で、あと鳥の研究家。
ベートーヴェンはミサ・ソレムニスで宗教音楽を教会の外に持ち出したけど、メシアンは逆に外の音楽を教会の中に持ち込もうとしてた。
その上20世紀のひとで調性もなくてとっつきにくいな〜ってイメージ。

話は飛んで、音楽美学の世界になると、"音楽と時間"について語られたりする。音楽を聴く=時間をデザインする、みたいな。
そんなら音楽で時間を超越できるんじゃない?音楽で無限(=死がおとずれない)を表すにはどうしたらいいだろ〜っていう哲学を持ってたのがメシアン。

そしてこの曲。

https://music.apple.com/jp/album/quatuor-pour-la-fin-du-temps-i-liturgie-de-cristal/1296746883?i=1296747227


まず編成が面白い。
ピアノに、ヴァイオリン、チェロ、そんでクラリネット。
というのも、この作品を捕虜になって収容所のなかでつくったからなんですね。看守の人が音楽大好きで作曲は自由にさせてもらってたというほっこりエピソード。
この4つの楽器をできる人がそろったからというのがメシアンの編成理由だったんだけど、実は研究進むうちにもっといろんな楽器使える人が捕虜にいたことがわかったり、いろいろと作曲家の「嘘」がでてくる作品でもある。

楽章ごとに楽器の組み合わせが変わるってのもあるけど、4つの楽器でこんなにカラフルになるの!?っていうくらいに部分部分でちがう顔になる。またクラリネットの話ですけど、第三楽章とかすごい。奏者もそれを汲み取ってるのが音楽の深淵すぎる。
ちなみに第六楽章はずっとホモフォニー。色彩感とリズムの感じ、あとメシアンが好きだった中世感もてんこもりですごく好き。

メシアン、共感覚持ってて音に色がつく人だったらしい。なんとなく気持ちがわかりそうな作品だな〜と思います。

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