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勿忘日記-2021/11/30(火)-

日記 2021/11/30(火)


昨日と変わらずやっぱり誰にも会いたくなかった
校舎の外を彷徨いた
駐輪場で訝しげな目で見られる、良かった高3だった

数分後
体操服で分かる。同級生だ。
1時間目から体育だ
グラウンド出るのにここ通るんだった
逃げなきゃまずい
やっと保健室に行こうと思った


保健室


保健室の扉を開ける。何度訪れても開ける時はドキドキする。慣れない。この感覚は嫌い

H先生が「昨日より早いじゃん!」と言いながら迎え入れてくれた
検温等を済ませて奥の部屋へ
H先生 「昨日あの後どうやった?ゆっくりできた?お家でなんか言われた?」
私 「びっくりしたって言われた」「心配かけんときやとか…?」
H先生 「早退の時だけやんな?連絡って」
私 「2時間目にもしてはったみたいで…」「多分来てくれはったあと?」
H先生 「それはどやった?嬉しかった?」
私 「嬉しいしありがたかったけど申し訳ない」
H先生 「そんな気にせんでも」
私 「ああいう担任の先生出会ったことないから親もびっくりしてた」
H先生 「んじゃ初めてやな?キュンキュンやん!」

キュンキュンとは一体…?と思って笑った

今日もこのまま過ごして行けそうやったら行こうねという話になった

1時間目の終わり。いつも通りH先生が呼びに来てくれる
「どうする?」「いけそう?」
行きたかった。次の科目は苦手科目だったから。進みも早い
「行きたい」
そう言いながらも動かない私
次は何?と聞かれて数学と答える
「わからんから行かな」「置いてかれる」「テスト前やし」
と言いつつも微動だにしない私は動かないのか動けないのか、自分でもわからなかった
見かねた先生は「無理そうなら行かなくてもいいよ。先生としては勉強じゃなくて〇〇(私)さんが今日一日を気持ち良く過ごせる方を選択してほしいかな。勉強も大事やけど」といってくださった
そして「数学やったら担任の先生もついてはるから大丈夫や!」と笑いかけてくださった
結局私は2時間目も教室には行かなかった

しかし、2時間目の途中

H先生 「ごめんね、今ちょっと熱ある子が来てるからコロナ禍やし移動できる?」「職員室の面談室開けてもらってるし隣のクラスの先生が対応してくれはるからね」

仕方ないのはわかってたしずっと言われたけどもう本当に嫌だった。職員室行くぐらいなら教室行こうかと思った(無理だった)
隣とはいえほとんど話したことない先生にいきなりこんな状態で会うのかと思うと本当に嫌になった

職員室


気持ちと比例して脚も重くなる
それでも辿り着いた職員室
なんとかなんとか中に入る
ここでああ自分今ほんとに調子悪い と自覚した
声が一切出ないのだ
いつもだって蚊の鳴くような声しか出ないけど、それすら時間がかかるけど、だから周りから見たら大差ないけど自分ではいつもより酷いとわかった

近くを通りかかった先生がどうしたの?と声をかけてくださって今にも消えそうな声で隣のクラスの先生の名前を告げる
呼んでもらって隣のクラスの先生が来てくれて「聞いてます」とだけ言われる

奥の面談室。1番端っこだった
1人になる。ほっとする
面談で使わなければ面談室は好き
窓が大きくて日差しが暖かいしグラウンドがよく見える
体育楽しそう…
私は英語の勉強を始めた。2時間目終了のチャイムが鳴ったことには気づかなかった


休み時間


「どうしてん?」と少し困ったような笑いを含んだ声が降ってくる
担任であるK先生だった。どうしてこの人はいつもいつも近付いて来ても気配を感じないのか…
驚きでピタッと止まって動かない私に「そないびっくりせんでも」とさらに苦笑い
「なんや、クラスのやつらの顔見たくないか?」
正解だった。でもあんな良い人ばかりなのに見たくないなんて言えなくて頷けなかった
「前も言うてたけど勉強か?それとも辞めた部活のことか?」
部活に対して思うことはし死ぬほどあって聞いてほしいと思わなくもなかったけど口に出すのがやっぱり億劫でそもそも喋れないしなぁと黙り込んでしまった

「昨日早退したやんか、そん時に初めてやって言うてたやんか。お母ちゃんになんか言われんかったん?」
「びっくりしたって。あと心配してはったから心配かけんときやって」
「笑笑」「朝ごはん食べた?」
食欲は皆無だったけど
頷きながら「食べろって言われた」と不服そうに言うと
「食べろって言われたから食べて、行けって言われたから来た?」と笑いながら言われたので少し笑って頷いた

担任「ここにいるのは平気なん?」
私は頷いた
担任「ほなここで勉強しとり。先生1、2 限と今まで授業してたけど3、4限はあいてるからまたなんかあったら言うて」

そうしてるうちに休み時間が終了

3限目


先生とお話して少しだけ落ち着かなくなった
頭を整理したくて私は席を立ち窓の外を見ていた

また体育やってる…楽しそう
クラスの子みんな好きなんだけどなあ。会いたくないって思ってるけど口に出すと自分の残酷さがよくわかってそんな自分が嫌になった
部活…。辞めなきゃよかった…のかもしれない。楽しそうな姿が見ていられない。別に誰かに辞めろと言われたわけではないから被害者面しちゃいけない

ぐるぐる、ぐるぐる考えていたせいでやっぱりまた先生が来ていることに気づかなかった

担任「何見てんの?」「ああ体育かー 何してるんやあれ」
「今用事今用事終わったから数学教えたろかと思って」
嬉しかった
「教科書とか教室」
担任「取ってきてあげようか?」
私は首を横に振った。申し訳ないし
そもそも多分1対1で教えてもらうなんてとんでもなく緊張する
担任「ちょっとまっててな」
そう言って出てく先生。直ぐに「これ貸してあげるからもし数学やるんやったら使い。5限までに返してくれたらいいから」
そう言っていつも使ってる問題集と教科書を貸してくださった
そして「この時間はいるからなんかあったら声掛けてくれたらいいから。トイレ行くとかでも。他の子に会いたくないやろうから授業中行ってもいいし声だけ掛けて」
とてもとても嬉しかった。こんなにも考慮してもらえたことが。こんな我儘を言っているのに

そのまま勉強して4限目からは行こうと決める
メモ用紙に
・教科書と問題集のお礼
・親には教室に行ってないことを言わないでほしいこと
・4限目からは受けること
を書いて返しに行く。K先生は見当たらなくて違う先生に預けたのでそのメモが届いたのかはわからない。違う先生に読まれてるよな、、、めちゃくちゃ嫌だ、、、とは思った

教室

そっと教室に入ると
「あ!来たー!」「どうしたん?」「寝坊やろ?w」
みんなから口々に発せられる
私は笑いながら「ねてたー!」なんて返す

とんだ嘘つき

でもそれでいい

「何それ!」「4限から来る意味w」「ちゃんと起きてwww」
そんな声に笑い返すだけ

それでいい

別にみんなが嫌いとか信じてないとかではない…つもり

みんなに心配をかけたくない
みんなには元気な私を見せていたい
決して明るくはないけどネガティブでもよくわかんなくてもみんなの中に馴染める子でいたい

そしてみんなだって頑張ってるのに甘えてる自分みたいな人は見たくないと思うから
そういう所を見せて離れられるのも怖い
みんなの心をそうやって荒らすのが怖い
そうやって自分自身が荒れたことがあるからこそ怖い


いつも通りの私がそこにいることを確認して私は半日を過ごした


この後家に帰ってからの話。興味を持ってくださった方、お時間のある方は是非↓


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