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夕暮れが連れてくる感情の名前
私が普段撮る写真は、圧倒的に夕暮れ時や夜が多い。
夕暮れは私の心を惹く。
仕事終わりの疲れた顔をした人、放課後を楽しむ学生
たくさんの靴音、私の脇を通り過ぎる自転車
家々の隙間から差し込む光、それによって生まれる影
何処からか香ってくる晩ごはんのにおい、夕暮れのにおい。
人、音、光、影、におい、全部ひっくるめて好きなはずなのに
夕暮れは私に、別の気持ちも一緒に抱かせる。
![](https://assets.st-note.com/img/1707816058229-gfxlFTf1nT.jpg)
この感情は「寂しい」と形容されるものに似ている。
けれど、「寂しい」という言葉は、この感情の名前にふさわしくないような気がしてならない。
何故なら、「綺麗だ」と思った瞬間であったり、「忘れたくない」と思うからこそシャッターを切るのに、「寂しい」に行き着くのはどうも納得がいかないのだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1707816088451-B27NQxPcDb.jpg?width=1200)
この感情の名前は分からないけれど、私はシャッターを切り続ける。
きっとこの先も夕暮れが好きで、
それと同じくらいこの不思議な感情も愛して、
そしていつかこの感情の名前を見つけたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1707816032014-Sijt6hbBW4.jpg?width=1200)
そんなことを思いながら、今日も街を歩く。