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扉 / 自由詩.c


その目

近くと遠く
わたしと誰か
虚無と本心
無垢と知性
意味と無意味

全てを見透かす何かがあれば
わたしを織りなす真の欠片はなんなのか
それはいかにちっぽけか
いかにも尊いものなのか
そもそも存在し得るのか


その目

近くて遠い
わたしであるあなた
存在たる本心
知性の混沌
平坦な価値

全てを織りなす何かがあれば
それは分解を伴わず
あらゆる理屈は無粋となり
ひとつの混沌が正義となる


その目

その目が見る何か
何かを見るその目

その目が見るわたし
わたしを見るその目

支配的と思えた混沌が
1ナノメートル先で消失する

たったひとつのトリガーが
わたしの世界を鋭く変えた

そこは愛に満ちていた

その目


テーマは救済です。
いつか救ってもらったように。
清世さん、いつもありがとう。


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