求職者が面接に来ない理由を考えてみる。
私は、人材媒体社に勤めている。
応募が来たけど求職者に繋がらない! そんなお声をクライアント企業さんから頂くことがちょこちょこある。
ひどい時には応募者の1人とも連絡がつかず、応募者はサクラなんじゃないのか? や 御社の媒体って本当に使っている人がいるの? などクレームちっくなお声を頂くこともある。
もちろんサクラなんて使っていることはないし、月の利用者数は2,000万人ほどいるような媒体で、利用者数は決して少なくないだろう。
自分の就職活動を思い返すと、バイトの面接であれ無断で欠席したことはないし、他の候補を調べ上げた上で意を決して企業への応募を決めていたので
応募したにも関わらず連絡が取れなくなってしまう人の気持ちが理解しがたい。
雇用主側からしてみれば、「御社の媒体は応募者の質が悪い」と言われて片付けられてしまうことが多いが本当にそうなのか?
改めて求職者の視点に立つと違う見方ができるような気がする。
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応募が来た後に求職者と連絡を取れなくなること、をゴースティングというらしい。
Indeedの調査によると、ゴースティングはここ最近流行し始めた現象らしく、83%の雇用主は経験があると述べている。
ゴースティングの半数は面接のバックれにあたるようだ。
そしてゴースティングしてしまう理由はこちら:
・・・いかがだろうか?
こうして見てみると求職者が応募後に連絡が取れなくなる理由は企業側にも原因がありそうだ。
堂々1位の採用プロセスに時間がかかりすぎる、は失業中の求職者であれば尚更、いち早く仕事について収入を得たいと考えるのはもっともである。
失業中の求職者であれば複数の会社に選考を進めているパターンが最も多く、内定がもらえたタイミングで就職活動を終えてしまう。
応募が来たら即日・遅くとも翌日には面接日の調整に入るようお勧めすることが多いが、それも複数社同時に選考を進めている求職者が多いという背景を汲み取ってのことである。
個人的に特に興味深く感じたのはゴースティングする理由の第二位と三位。
透明性が不十分だった・どうしていいか分からなかった という理由。
この二つが合計で2~3割の理由を占めている。
これこそが求職者が雇用主に理解してほしいメッセージではないだろうか?
求職者は、雇用主が味方であることを知りたい
新しい仕事に関して正式に署名する前に、求職者は雇用主が彼らの味方であることを知りたいと思います。この信頼が侵された、もしくは侵されたかもしれないと感じたとき、ゴースティングしてしまう求職者がいたとしても驚きません。情報を候補者に明確に伝え、給与、仕事内容、期待される事柄について事前に説明します。リクルーターと採用マネージャーについては、候補者がそのポジションに適しているのか、これは彼らの求めている種類の役割なのか、自分に正直になって考えることから始めます。
「私は年齢が高めで、対面で座るとリクルーターたちが不誠実なことに気付きました。」とある求職者は説明します。「彼らは私に仕事を見つけると言っておきながら、二度と連絡が来ることはありません。もしくは、前に稼いでいた額より低い給与の仕事や、私の能力より低い職務の面接に送られるのです。」
信頼性は、誠実さの重要な要素です。会社での日常生活がどのようなものであるか、候補者のために明確な絵を描きます。できれば、従業員からのレビューやテスティモニアルを含めることがおすすめです。もし、これで求職者がピンとこなかったら、彼らはいつでも辞退できることも理解してもらいます。ゴースティングする必要はないのです。
極端なことを言うと、求人を出稿する時点で応募者がゴースティングするかしないかはある程度決まってくるのではないだろうか。
「とりあえず」未経験でも誰でもいいから人が欲しい。
「なんとなく」このくらいのスキルの人が来たらいいな。
募集の要件が曖昧であったり、どんな仕事内容なのか伝わりづらい、働いている人の顔が見えない、不自然なほど良いことしか書いていない・・・
応募に進んでみたもののなかなか連絡がこない、どんな選考プロセスになっているか分からない、待遇や仕事内容、社風など求人原稿に書いてある以上の情報が選考プロセスの中でも伝わってこない・・・
そんな企業に対しては選考からフェードアウトしてしまいたくなってしまうのも人情である。
採用活動は人と人を媒介するものだからこそテクニックだけでは上手くいかないし、過去記事でも書いたように、人間味や思いやり、暖かさ抜きでは上手くいかないものだなあ・・と色々な企業様を見て日々感じるのだ。
暑苦しいかもしれないけれど、採用活動にもっと愛を、もっと情熱を、とこれからも発信していきたい。