9segs運用における3つの落とし穴
この記事はこんな方にオススメ
9segsを書籍や公開事例を元に試みてみたが、思ったような成果が上がっていない方
3つの落とし穴
書籍「たった一人の分析から事業は成長する 実践顧客起点マーケティング」(翔泳社)上での9segsの発表から3年半余りが経ちました。
M-Forceが提供する9segs analyzerの利用者も2022年は2021年から3倍以上に増えていますし、同時に9segs analyzerのような専用ツールを用いずに、書籍や公開事例を元に顧客を9segs同様9つのsegmentに分けて分析するという手法を取られるケースも出てきているように思います。
というのは、最近少しずつM-Forceでもイベントやセミナーの登壇を増やしているのですが、登壇後「実は9segsをやってみました」というお声がけを頂くことが増えました。そうした方に(ときにはNDAを締結した上で)9segsの設計やアウトプットを見せていただくと、思ったような成果が上がっていないケースは大きく3つに分類できることがわかりました。
1. 9segsの定義自体が間違っている
示唆が得にくい定義になっている
2. 9segsを使った顧客心理・行動の理解が不十分
9segsの顧客分布を見るだけで、その顧客分布を作り出している要因や
顧客行動の変化(認知しているが利用経験はない→顧客化へのトライアルなど)を起こす要因までを明らかにしていない
3. 9segsを使ったWHO&WHATのPDCA運用ができていない
Planの課題:9segsをやったがWHO&WHATにを策定していない
Doの課題:9segsをやったが具体的な施策に反映させていない
Checkの課題:施策実施後の次の成長の伸びしろを9segsで特定していない
1の定義についての問題は「単純に間違っている」場合から「顧客の意思決定を9segs定義に反映する際のポイントを踏まえていない」場合など広範に渡り、自力で検証することはなかなか難しいかと思います。が、2および3については一度確認をされてはいかがでしょうか。
我々の考え
9segsは1つのメソッドですので、他のメソッド同様使いこなす人や組織によって効果に差が出ます。「顧客をブランド・プロダクトへの心理・行動両面における関係性によって9つに分ける」という行為そのものは非常にシンプルですが、その運用は非常に奥深く、うまく使うと「事業成長」と「組織を顧客起点にする」ことに大きな効果が出ます。
我々自身は、9segsという視点からブランド・プロダクトを誰よりも見てきた経験から、導入・運用を容易にするツール(9segs analyzer)を開発したり、導入や運用時にリードする方や組織が直面しやすい課題を解決するコンテンツの提供、カスタマーサクセスチームによる支援を強化していきたいと考えています。
9segsを書籍や公開事例を元に既に9segs試みた方は、必要に応じてNDAを締結した上で、現在の9segs定義・運用上の問題を診断することも可能ですので(診断自体は無償で行います)、もし9segsを書籍や公開事例を元に試みてみたが、思ったような成果が上がっていない、使いこなせているか不安がある方はこちらや担当者宛にご連絡を頂ければと思います。
余談
無償診断の結果、もちろん9segs analyzerを導入して頂くことが我々としては嬉しい訳ですが、そうではなく、診断を参考にして頂くだけでも問題はありません。
というのは、我々自身のような9segsに習熟した人や組織であってもより早く、正確に、高確率で「事業成長」と「顧客起点の組織強化」を達成できるように9segs analyzerを日々進化させているので、どこかのタイミングで「9segsやるなら、9segs analyzerを使ったほうがいいね」と思って頂けるのではと考えているからです。
実際に、顧客理解・顧客起点の経営に定評のある会社や、我々の創業メンバーの古巣であるP&G出身者が転職先で9segs analyzerを導入頂くことも増えていますので、そうした形で初心者から経験者にまで役立つ「道具」の開発を今後も続けていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?