積乱雲読#05『プラマイゼロの生き方』
「死んだ魚の目をしてる性格の悪い太ったおじさん」という途方も無い悪口(時折これに「頭の悪い」が付け加わったりもする)が、もはや何かのキャッチコピーのようになっていて、ネットで冒頭の言葉を検索すると、一発で辿り着いてしまう、そんな人物がいる。
それが、“ひげおやじ”だ。
言うまでもなく、ひげおやじというのは本名ではない。それどころか、本人は髭を生やしてすらいない。本文によれば、それを西村博之(ひろゆき)氏からは初対面のときに嘘つき呼ばわりされたとのこと。
今回読んだ『プラマイゼロの生き方』には、著者自身の経験をもとに、物事に臨む姿勢や、ひろゆきとの関係や裏話などが語られた本である。実際僕自身も、著者のことはひろゆきのYouTubeから知った人間なので、出会いから現在に至るまでの二人の関係や、ひろゆきの取扱説明書の項など楽しく読めた。
大きく言うと、「時間に余裕を作っておく」ことと「本番に向けて最善の準備をしておくこと」というのが大事なことで、起きたことに対しては振り返り(本文では「一人反省会」が紹介されている)、また次に向けて準備をするという、至極当たり前のことなんだけれど、それが具体例を挙げつつ丁寧に言語化されている本だった。
ちょうどこの記事を書き上げる頃に、またひげおやじの配信「さよなら日曜」が始まるので、楽しんでみようと思う。