別のギボウシ
9/18,2019 擬宝珠や整い並ぶ薬師院庭薄葉の萌黄冬天に向かう 九葉
ギボウシは単子葉類。単子葉類というのは葉が独特で、直線的で美しい線をはじめから終わりまで葉表に描いていて、いったい誰がこんなに優雅な線を描いたんだろうとじいっと見ずにはいられない。
株の姿はなんとも不思議で、そうしてできた平たい葉を順番に下からぐるぐると重ねていき、中世のドレスのスカートのようにふんわりと形作る。
いい形になったなと思っていると、ある日突然中央部から花穂を立ちあげはじめる。花茎は次第に長く伸び、少しずつ倒れていく。最終的にはよくわからない方向へそれぞれが向かう。
けれどここの庭(長久寺薬師院)の擬宝珠は穂状花序が真っ直ぐに並んで空に向かっている。葉も同じ方向に並んでいるかと思うほど。
長久寺薬師院
http://chokyuji-yakushiin.com/
(手描きのものは自宅の擬宝珠)