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【読書記録】2024年10月13日〜10月19日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 先週にひきつづき今週も超有名なお二方が亡くなられました。
 一人目は俳優の西田敏行さん。そしてもう一人は児童文学作家の中川李枝子さん。
 お二方ともどういう方なのかはあえて語るまでもないでしょう。
 「西遊記」、「池中玄太80キロ」、「ぐりとくら」、そして「そらいろのたね」…。とにかく、ここ最近子供の頃にたくさん影響を受けた方々が、次々に旅立っていかれ寂しい限りです。

 西田さん、中川さんのご冥福をお祈りします。

 続いていつもの本紹介に移ります。 

【2024年10月13日〜10月19日に出会った本たち】

⚪️マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン

著者 小路幸也

【内容紹介】
 東京バンドワゴンシリーズ、感動の番外編!
国家の未来に関わる重要文書を託された子爵の娘・咲智子。古本屋を営む堀田家と出会い、優しい仲間達に守られて奮闘する! サチの娘時代を終戦直後の東京を舞台に描く感動長編。

【感想】
 第4巻はなんと番外編。
 時は昭和20年10月。若き日の勘一さんとサチさんを中心に、3巻目で登場した昔バンドワゴンに住んでいたというかずみさん、そして名前だけ登場したジョーさん、十郎さん、マリアさんが活躍する物語。
 現代編の1〜3巻を読んで、ちょっと不器用な、そして誰よりも情に熱い人物だと思っていた勘一さんが、実は医学の心得があり衛生兵として従軍し、英語がペラペラでベースも弾けるという多彩さに驚きました。
 サチさんはサチさんで実はどこぞのご令嬢という。
 結局秘密文書の中身ってなんだったのかは明かされないまま。
 ぜひ青春期のかずみさんが活躍する話も読んでみたいです。

⚪️オール・マイ•ラビング 東京バンドワゴン

著者 小路幸也

【内容紹介】
 笑いと涙の下町ラブ&ピース小説、第5弾!
ページが増える百物語の和とじ本、置き去りにされた猫の本…。下町の老舗古書店“東京バンドワゴン"に舞い込む古本と謎を、ワケあり大家族・堀田家が解決! 大人気シリーズ第5弾。

出版書誌データベースより

【感想】
 今回は本にまつわる怪談話やミステリー。バンドワゴン存続の危機。紺が大学を辞めた理由が明かされ、大人数でのクリスマスパーティーでは我南人が衝撃の告白。
 最後に我南人の心に火をつけたのは孫の研人。
 小学校の卒業式のシーンはなんだかウルウルしてしまいました。
 我南人がキース(リチャーズ?)と知り合いで一緒にワールドツアーってのはさすがにと思うけれど、越谷オサムさんの〝いとみち〟には確かイングヴェイが登場してたし、小説だからこういうのもあり!
 子供達は成長し、カップルが増えて、堀田家のLoveはいったいどこまで広がるのか。

⚪️オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン

著者 小路幸也

【内容紹介】
 堀田家に春がきた。勘一のひ孫たちも大きくなり、にぎやかな毎日を送っている。そんなある日、一家にとって大切な人の体調が思わしくないことが分かり…。大人気シリーズ第6弾!

出版書誌データベースより

【感想】
  このシリーズで登場人物が亡くなるのは初めて。もちろん勘一さんではないけれど、毎年歳をとっていく以上これは避けられない。ただそんなエピソードがあった同じ日に、ひと組のカップルが結婚を決め、そしてひと組の夫婦に新しい命が宿る。
 なんかとても抽象的な表現だけれど、「あ〜、生きてるんだなぁ」なんてつくづく感じます。
 研人くんの音楽の才能が開花し始め、毎朝店先にリンゴが置かれるというミステリーでは、第1巻の百科事典のあの子が登場。
 勘一さんの映画撮影ブチ切れ事件や、藤島さんのダブルストーカー事件などもうてんやわんやでした。

⚪️レディ・マドンナ 東京バンドワゴン

著者 小路幸也

【内容紹介】
 下町で古書店を営む大家族の堀田家に、今日も謎に満ちた客がやってくる。なんと一家の大黒柱・勘一に恋のうわさが舞い込む予感も!? 大人気「東京バンドワゴン」シリーズ第7弾!

出版書誌データベースより

【感想】
 古書を毎日一冊売りにくる人と、ひと棚分まとめて買っていく人の正体はというミステリ仕立ての話から始まる今回。
 何かとハイスペックな堀田ファミリーの面々ですが、この巻で明かされたのは研人の母、つまり紺の奥さんの亜美さん。元C.A.で英語がペラペラ以外に、なんと昔ガールズバンドのドラマーだったという!
 古書盗難事件と堀田家にとってとても大切な古書を手に入れる話では、予想通り我南人が無理やりLoveで解決。
 今回は今までなぜかあまり語られなかった我南人の奥さん・秋実さんの過去が少しあかされ、紆余曲折あったものの1組の夫婦と、新しい命が誕生しました。

⚪️救命センター当直日誌

著者 浜辺祐一

【内容紹介】
 医療の建前と現実を巡る緊迫のドキュメント。
救命救急センターの現場では、救命だけが仕事ではない。助からない患者をいかに安らかに往生させるか、それも医者の役割――。生命の尊厳を巡る緊迫のヒューマンドキュメント。

【感想】
 救命救急センターは、現代の「三途の川の渡し場」。昔であれば助からなかったはずの命が医療技術や機械、薬剤の進歩によって現世に繋ぎ止められる。だが心臓が動いていることが果たして「生」と言えるのか。逆を返せば意思表示ができないことは「死」なのか。これは一朝一夕に答えを出せる問題ではありません。
 一番考えさせられたのは、一命は取り留めたものの植物状態となった夫を10年間看病し続けた奥さんの話。もし自分がこの奥さんの立場だったらこれだけのことができるだろうか。
 命の最終決断を任される医師という仕事の責任の重さを感じた一冊でした。

⚪️読書は鼻歌くらいで ちょうどいい

著者 大島梢絵

【内容紹介】
 Instagramで人気急上昇中の読書インフルエンサー
大島梢絵さんの初著書となる読書エッセイ。
本の読み方や選び方、おすすめ本をたっぷり収録し、カジュアルな読書論としてまとめました。イラストは、のりcorinさん。本にまつわるさまざまなシーンが大人かわいく描かれています。
読書初心者には、本好きさんになる出会いの一冊に。
本好きさんには、もっと本が好きになる一冊に。
読書家さんには、やっぱり本が好きだと再確認できる一冊に。

【感想】
 インスタやってないので著者さんのことは存じ上げませんでしたが、ネットで偶然見かけて、タイトルのインパクトに惹かれ手に取りました。
 小難しい読書論の本ではなくて、何冊も併読したっていいし、途中で読むのをやめてもいいし、ジャケ買いだって、積読だっていい。要は「肩の力を抜いて、鼻歌を歌う感じで気軽に読書を楽しもうよ!」と、読書のハードルを下げてくれる内容。
 後半はシチュエーション別、著者のオススメ本の紹介。いくつか気になる本がありましたが、まずは糸井重里さんの〝小さいことば〟シリーズあたりから手に取ってみましょうか。

⚪️ボールのようなことば

著者 糸井重里

【内容紹介】
「若い人に、糸井重里のことばを届けたい。」そんな、はっきりした動機から、この本は生まれました。ある程度、歳を重ねた人ならわかると思います。自分という人間の、根幹に影響した本やことばは、若いころ、成長しているころに、夢中で吸収したものばかりだということを。
もしくは、こんな言い方もできるでしょう。「若いころ、こういうことばに出会っていたら、ずいぶん、呼吸がラクになったのに。」そういうわけで、若い世代に向けて、
糸井重里のことばをぎゅっと集めた手軽な本(文庫本サイズです)をつくりました。それがこの『ボールのようなことば。』ですべての成長する人に贈る、詩的で、哲学的で、ユニークな、わかりやすい道しるべ。長く、読まれることを願います。

Amazon書誌情報より

【感想】
 大島梢絵さんの〝読書は鼻歌くらいがちょうどいい〟で、大島さんが読書するキッカケになったと紹介していた本。早速手に取って一気に2度読み!
 なんだろうこのコトバのチカラ。いわゆる偉人の名言とは心に刺さる角度が違います。「偉人の名言」ってのは確かに言ってることはわかるんだけれど、なんだか他人事感が拭えない(私はね)。それは自己啓発書も然りで、興味があって手に取ってみるも、読了後は「今更成功者の自慢話を聞かされてもねぇ」って捻くれてしまう私ですが、この本は飾り気なし。ど真ん中の直球です。「多忙は怠惰の隠れ蓑」。

【まとまらないまとめ】

 いかがでしたか。
 今週は東京バンドワゴンシリーズを4冊。このシリーズば抜群の安定感ですね。毎回色々見せ場はあるけれど、私が一番気になっているのは、「朝食のおかずに勘一さんは何をかけるのか」ということ。これが結構刺激的でお年寄りにはどうかと思うのですが、毎回かなり期待してしまいます。
 最近は核家族に加え個食なんてのも当たり前になってきて、家族でワイワイ、時にはおかずの争奪戦があったりなんて食事場面は、もう現実世界ではほとんど見られないかもしれませんね。

 そうそう、もう一冊触れておきたいのが糸井重里さんの〝ボールのようなことば〟。
 これはもう、今まで手に取ってきたどんな名言集よりも心に突き刺さる言葉の大洪水でした。
 決めた!
 これは大切な友人たちへのプレゼントにしよう。

最後に
 読書っていいよね。


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