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コワーキングの新たな形:「シェア型書店」を併設した施設の魅力を探る
この記事では、コワーキングやシェア本棚の成り立ち、実際の店舗事例、今後筆者が取り組みたいことを備忘録としてまとめています。
ご覧いただきありがとうございます。
IKARIYAです。
5年ほど前から全国各地のコワーキングスペースを利用する中で、その空間の魅力に惹かれ、今のお仕事と並行しつつ、お仕事とも相乗効果のある場をいつか作りたいと思っていました。
そして2024年3月、大分県大分市に20坪弱の小規模なスペースを実際に運営を開始しました。現在はリモートワーカー向けの作業場所として設備を整えていますが、「コワーキングスペース」という観点で、どのようなあり方を目指すべきかを考えている最中です。
私自身がシェア型サービスをよく利用しており、本が好きなので、最近増えているシェア型本屋を併設し、本で繋がる交流の可能性を模索していたことが、この記事の執筆のきっかけです。
コワーキングスペースとは
個別に仕事を持つ人たちが、働く場所(環境)を同じくしつつコミュニケーションを図りながら、互いに情報や知見を共有し時に協働パートナーとして貢献しあう概念およびそのための施設。
日本でコワーキングが浸透するきっかけとなった施設を調べてみました。コワーキングの理解を深めるために、先駆店舗の取り組みも今後学びたいと思います。
カフーツ
カフーツは、2010年5月に日本で一番最初に<コワーキング>として開設されたフリーランス及び小規模事業者のためのワーキング・コミュニティです。
PAX Coworking
2010年に世田谷区経堂に東京で最初のコワーキングとして生まれたコミュニティです。
シェア型書店とは
シェア型書店とは、利用者が書棚の一画を借りて書籍などを販売する書店の形態である。棚貸し書店(たなかししょてん)、シェア型本屋(シェアがたほんや)、棚貸し本屋(たなかしほんや)、共同型書店(きょうどうがたしょてん)とも呼ばれる。棚貸しだけを行うシェア型書店の他に、新刊や古書の書店が書棚の一部を利用者に貸す形態、カフェが貸し書棚を設ける形態など、複数の種類が存在する。
なお、元祖シェア型書店は大阪の「みつばち古書部」で、2013年から始めていたそうです。
最近では、各地にシェア型書店が広がっています。私が実際に訪問してみたのが以下の2店舗です。
糸島の顔が見える本屋さん(公式Instagram)
福岡県糸島市、筑前前原駅から徒歩約6分。全部で100棚あるそうです。
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PASSAGE by ALL REVIEWS(公式HP)
東京都神保町駅の近くにある1号店に訪問。4店舗で合計1000棚以上あるそうです。
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以下の2店舗は、これから訪問してみたいお店。
・高円寺「本店・本屋の実験室」(公式X)
東京都高円寺駅が最寄りのシェア型本屋。コクテイル書房が展開。設立計画も公開していました。
・本まる神保町(公式HP)
棚主限定サイトも開設しているそうで、とても気になります。
ちなみに、以下の雑誌『イコール』はシェア型書店に関わる特集やオーナーさんへのインタビュー記事もあり、シェア型書店に興味がある方にはおすすめの情報源です。
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コワーキングスペースとシェア型書店
私が大分県へ移住する前、神奈川県に住んでいた頃からコワーキングスペースはよく利用していました。そのいくつかのスペースではシェア型の書店や図書館が併設されていましたので紹介します。
「コワーキング×本屋」の施設事例
マスマス | 関内フューチャーセンター
横浜・馬車道駅にあるコワーキングスペースで、シェア型本屋「LOCAL BOOK STORE kita.」を併設しています。(メモ:2024.9.26 訪問記)
Cの辺り
茅ヶ崎市の海沿いにあるコワーキングスペースで、施設内でシェア型図書館を運営しています。
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本や本棚を魅せるWebサービスの事例
シェア型図書館やシェア本棚の運営をサポートするWebサービスもいくつかあるようです。(※以下の2つのサービスの運営者でもあるCHIKURA Shinsakuさんはコワーキングスペースにも詳しく、この記事の情報のいくつかもCHIKURAさんからお話を伺い、学ばせていただきました。)
リブライズ
Showcase.❤️
今考えていること、これから実行したいこと
コワーキングスペースとシェア型書店を運営する中で、以下のような課題もあるそうです。先進的な事例をもとに、自身が立ち上げたスペースの在り方を検討していきたいと思います。
コワーキングスペースの運営上の課題例
コミュニティの醸成:メンバーとの関連性を作れず、「コワーキング」の環境が作れない可能性。
メンバーが固定化されすぎると、マンネリ感が出てくる可能性。
シェア型本屋の運営上の課題例
各棚と棚全体(店舗)としての個性をどう出すか。
適度な棚の本の入れ替えが起きないことによる「飽き」の発生
私がコワーキングスペースを運営したいと強く思ったのは、地方へ移住してからです。お客さんのほとんどが東京の会社であり、リモートワーカーの私にとって一抹の孤独感のようなものが芽生えてきました。
孤独感と言っても、首都圏で暮らしていた時もほとんど自宅で仕事をしていたし、私がフリーランスとして独立した直後はコロナ禍もあり、オフラインの交流も特別には盛んだったわけではありません。Webメディアやウェビナーで情報が簡単に取得できる時代ですし、家で仕事をしても捗っていました。
しかし、地方で新しい取り組みをやりたいと考えたとき、仲間を作って、一緒にアイデアを考えていけることも面白いと思っています。首都圏には8年ほどいたので、大分にも5年以上いれば、地元での様々な繋がりができるとは思いますが、もう少し加速させていきたいと考えています。
そのための交流創出として、シェア型書店の併設であったり、オンライン(Webサービスやアプリ等)の企画も検討していきたいと考えています。
読んでいただきありがとうございます。
今後も関連するテーマの情報を発信していきたいと思いますので、ご興味を持っていただけたらぜひフォローしていただけると嬉しいです。