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脳の仕組みから、ピンチの効果的な使い方を考えてみる

ちょうどついさっきです。ピンチではないかもしれないですけれど、心がつぶれるようなことがありました。それは何かというと、動画収録をしていました。40分ぐらいの動画で、あとで編集をするため、58分収録したんですよ。「さあ、編集するぞ」と思って再生したところ、音声が入っていませんでした。本当に心つぶれました。「マジか〜……」みたいな。ピンチではないかもしれませんが、逆境という意味においては、心がまあまあつぶれましたね。こういうときにどうしていくかというお話です。

もっと大きなピンチもあります。目の前にライバル店が出てきました、とか。あるいは、あてにしていたお金が入らずに支払いの期限がきてしまいましたとか。恋愛関係でいうと、いけない遊びをしてしまい、それが大切な人にバレてしまいました、とかね。いろいろピンチがありますよ。そのときにどうするかですよね。

みなさんはどうしますか。ピンチのときの大原則として「ピンチはチャンスである」ということです。これは本当ですね。人は安穏とした状態でいたいので、頑張ることが嫌なんですよね。もともと脳がそうできています。

脳はものすごいエネルギーを使うのはどこかで聞いたことがあると思います。しかも脳は考えているからエネルギーを消費するわけではありません。もちろん考えたら消費しますが、考えていないときでも、ボーッとしているときでも脳はエネルギーを消費します

ある研究によると、ボーッとしているとき、脳がアイドリング状態のときに脳はエネルギーの80%を消費するという研究があります。デフォルトモードネットワーク。DMNと言われているものですね。ボーッとしているときでもエネルギーを使ってますので、そのまま余計な力を使わず、何もやらずにいた方が脳はいいわけです。

基本的に脳がなまけ者なので、意思もなまけ者になってきます。何もやらなくていいんだったら、何もやらない方がいい。今のままいった方が楽なんですね。楽だから「新しいことをやりません」、「挑戦しません」というところにいきます。

でも、そのままでは危険な状態ということもあります。茹でガエル状態と言われるものです。

「今がいいからこのままででいいや」と言っているうちに、フッと気づくとすごい熱いお湯になってしまっている例です。気づいたら逃げなくてはいけないほど、ピンチになっている。そうなったときには、どうにかしなきゃと、そこから逃げるためにいやがおうにも新しいことに挑戦しますよね。違うことをやらなければいけない。

本当に脳の性格から考えてもピンチはチャンスなんですよ。無理やり動こうとしますし、無理やり動かないと死んじゃうので、全力で脳も新しいところに「もうしかたがない。そこに行けよ! エネルギー使えよ! 考えようぜ!」と動くんですよね。だから言葉の意味での「ピンチはチャンス」じゃなくて、本当にピンチはチャンスなんです。

僕の人生を振り返っても、今僕がこうしていられるのはピンチがあったからなんですよ。ピンチがなかったら、もっと違うところで安穏としているんじゃないかな。ちょうど適温のぬるめの温泉に入って、のんびりしているんじゃないかなと思ったりしています。幸か不幸か、僕の人生はピンチの連続だったので今ここにいます。

実業のメガネブランド「MonkeyFlip」で考えても、オリジナルをやろうと思ったのはそもそも自分が扱いたかった商品が扱えないということが、店のオープンを決めてから発覚した。大ピンチ! となり、「オリジナルをつくりましょう!」ということになりました。「ショップからブランドになろう!」と思ったときも、目の前にJINSが出てきて、巨艦店だったので、「このままだったら店つぶれる!どうするんだ!」、「ブランドになろう。そして卸をしよう」と、ピンチをチャンスに変えてきたところがあります。

ピンチのときに自分の中から湧きでてくるものは、必死に脳が考えてたものです。突拍子のない発想がでてきたとしても、それは「生き残るためにはこれが1番ベストだよ」ということで無意識の中をサーチをして、ポンッとわきでてきたものです。ただ、それがときどき突拍子もないようなことを思いつくんです。突拍子もないようなことを無意識は言ってくるんですよ。それを信じられるかどうかですよね。

思いついたことを「よし、これだ!」と信じて進めるか、「うそ、なんでこんなこと思いついたの?そんなことできないよ!えー!」と言って悩んでしまうか。ここは本当に大きく道がわかれているところですね。

僕は長年「無意識」をお伝えしてきて、思いつくことが突拍子もないことなのですが、吟味をしつつ、信じようと思っております。「あがってきたものはまずOK!」として、小さいですがまずやってみることをやっています

中には「うわ〜、こんなことだったか」、「これなんか俺の無意識すべっちゃったぞ」みたいことも、なくはないです。なくはないですが、多くの場合は「こんな世界があったのか」、「すごいな、これ。楽しいな」、「ありがとう、ピンチ!」みたいなこともすごく多いです。ピンチの中で「もう明日がない……」と思うときもありますけれど、そこから出てくる力・発想というのを楽しみにしてもらえると、ピンチも楽しんでもらえるのではないでしょうか。

ということで、僕はピンチとは言えないですけれど、消えてしまった1時間分の動画。これをどう活かしてやろうかなと考えようと思います。再収録は……無意識にまかせてピコンときたときにでも。

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