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モテるための大原則

今日はモテの本質をお話していこうと思います。モテの本質とは、目の前の相手にどれぐらい興味・関心を張り付けておけるかということですね。こうやって聞くと「あ! それならできそうだな」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本当これむずかしいんですよ。

たとえば、あなたが誰かを目の前にしてお話しているとしましょう。目の前に恋愛的な意味で気に入った人がいる。なんとかその人を初デートに誘いたい、とします。あなたはそこにいくまでに何をしていきますか。当然いろいろ準備していきますよね。僕だったら相手のことを調べます。今SNSがありますからね。

その相手のお名前で調べるとTwitterやインスタ、Facebookなど、いろいろ情報が出てくるわけですよ。「お! あの人はイタリアン料理が好きなんだ」とか、「お! あの人はネコが好きなんだ」とかね。そういうことでいろいろ情報が出てくると思うんですね。その情報に合わせてこちらも何を話そうか準備していく。ということはきっとみなさんもやられると思うんですよ。事前準備というものですよね。それをもって話をして「そういえばさ、ネコが好きなんだって?」とか「イタリアン料理が好きなんだって?」みたいなことから話をしていくと思うんですね。

ただこれ、準備をすればするほど深い落とし穴にはまっていくということをここ数ヶ月、ものすごく感じたんですね。自分自身もそうですし、僕がやっている研究会、あるいは勉強会などそういうところでも目のあたりにするんですよ。準備をすることは大切ですが、だからこそ起こることです。

特に思ったのが、僕は催眠を教える勉強会もやっているんですね。その催眠というのは、いわゆる「はい! あなたは眠くなる! パチン!」という古典催眠ではなくて、ふつうのしゃべり方をしながら相手を催眠状態、トランス状態に入れていく、エリクソン催眠や現代催眠と言われているものです。

その催眠を習っている人たちは「相手を見る」、「相手に興味を張りつける」ということをまあまあ積んでいる人たちです。その人たちと一緒に催眠を積んでいくと、どうしてもあるとき相手に興味・関心を張りつけなければいけないところでフッと自分に興味・関心が向いてしまう瞬間を何度も何度も見ることがありました。もうこれは人間として仕方がない業というか性というか。そう言ってもいいんじゃないかなと僕自身は思うんです。

準備をした言葉を「上手く話したい」「いつ話そう」「このタイミングで言いたい」などが起こってくるんですね。これは相手を見るのではなく、自分を見ている状態です。

人間が動物として一番最初に望むものは何かというと、個体の維持ですよね。動物として死なないということです。死なないためにはどうしなければいけないかというと、自分を守るということ。これが動物だとわかりやすく、命を守るために自分の天敵、あるいは自分よりも強い何者かが来たときに逃げる・隠れるということをとる。それが自分を守ることですよね。

でも人間、特に今の日本にいると殺される可能性はもちろん0ではないですけれども、日常生活で自分と話している相手から、いきなり殺されるというようなことはあまりないと思うんです。その代わり、自分の存在価値がなくなるということはすごくあると思うんですね。今この日本で、あるいは世界の多くのところで僕たち人間は「存在価値」というところに非常に大きな重点・フォーカスをおいていると思います。

特にSNSがこれだけ広まってからですね。「『いいね』がほしい」、「認めてほしい」みたいなことで自己承認欲求が肥大している、大きくなっている状況だと思うんですよ。そうなってくると「自分を守る」というのは何かというと、自分の価値を相手に認めてもらうということが「命を守る」ことと同じような意味をもってきていると僕はすごい感じています。なので、相手に興味・関心を張りつけながらも、ずっと張りつけているうちに自分の存在が小さくなっているような、そんなような気分になるんだと思うんですね。

これは実際僕も感じたりします。ずっと相手の話を聞いているうちに「これしゃべりたい!」、「僕だったらこうなのに」、「こう主張するのに」ということがいくつも僕の頭の中に、あるいは心の中に浮かんできます。雑談しているとき、意識していないときは、つい自分のことを言っちゃいますね。「いや、そうだけれどさぁ」とか「あ、僕もそういうことあったよ」みたいに。「こっちを見てよ」、「僕も評価してよ」と心が叫ぶような自動反応がでてしまう。しょうがないな、と。これは個として生きていく1つの大きなモチベーションになっているんだろうなと思うんです。

けれど、だからこそやっぱり相手に興味・関心を張りつけることは価値があるんですね。多くの場合、できないからこそ、そうすると相手は「この人は自分のことをすごくわかってくれるな」、「この人ってすごい話しやすいな」、「また会いたいな」という気持ちが大きくなってくるわけなんですよ。

ものすごくむずかしいことですけれど、自分にフォーカスをあてない。「何を話そう」とか「いつ話そう」とか準備するのはすごくいいですけれども、それを「このタイミングで話してみよう」と思っているのは、全部自分にフォーカスがあたっている状態です。そうではなくて相手の話を聞きながら、一旦相手が全部しゃべりきる、あるいは相手が何かを振ったときに「ネコ飼っているんだよね」という話が相手からでたとき、「そうなんだ」と言いつつ、自分が準備した話を少し予備水クエスチョン的にしてみる。それぐらい自分を律する。

それでも油断してしまうと、自分にフォーカスがあたってしまうというようなことがあると思うんです。とはいえ、これをずっとやっているとしんどいので、「今日はここの場面は頑張ろう!」と3分間頑張ってもらえれば十分なんじゃないかなと思います。気になっている人に会ったとき、あるいはセールスに行って相手と雑談を交わした最初の3分。もしくは何かの交渉をする最初の3分だけで結構ですので、相手に興味・関心を張りつける。

一切自分にフォーカスがあたらないように「相手は何を考えているんだろう」、「これを言ったら相手の頭の中には何が起こるんだろう」、「今相手がちょっと嫌な顔をしたのはどうしてなんだろう?」みたいなことで、ずっと相手のことを考える3分間というのを過ごしてみてください。

ものすごく疲れるんですけれどね。その力というのは3分過ごしてみるとわかってもらえると思います。グッとモテますので。ぜひ苦しい3分ではありますが、気にして使ってみてください。

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