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LINEで告白するのはアリ?ナシ?

今日のご相談はこちらです。

直接想いを伝えて「ごめんなさい」と言われるのが怖いです。LINEで告白するのはアリですか?

わかります。
告白して、「ごめんなさい」って言われたら、辛いですからね。

告白をして「ごめんなさい」と言われたときの、あのなんとも言えない辛さ……そこにいて良いんだろうかとか、いたたまれない気持ちは、僕も経験がありますから。

その辛さを避けるために、面と向かっての告白ではなくて、ラブレターを送るとかね。今だったらLINE送るとか。「それはアリか、どうか」というのは誰しも考えますよね。

僕も考えましたよ。僕が若い頃はLINEとかありませんから。LINEがないどころか、携帯電話もなければ、インターネットもない時代だったので。

いまの若い人にはわからないと思いますけど、高校のときとか好きな女の子のところに電話しようと思ったら、家電(イエデン)しかないわけです。だいたい家の電話は、両親がいるところ、玄関とかキッチンとかね、そういう場所にデンッとあったんですよ。

だから夜中に女の子に「電話したいな」と思うときにどうしていたかというと、予め時間を決めておきました。その時間の決め方も手紙を出したりとか、交換日記したりとかね。

そういうことをしながら「今日の夜中の12時に電話するね」とか「1時に電話するね」と、親が寝静まる時間をみて決めておいて、コソコソっと電話のところに行って相手にかける。

取る方は受話器をあげてフックを指で押さえておいて、時間になって電話がチンッと鳴る、いや音が鳴らないぐらいの速さでフックから指をあげ、電話に出たっていうね。

いやもう本当に懐かしいんですが、いまの人には単語も含めてなにを言っているのかすら、わからないと思います。

さて、LINEでの告白がアリかナシかっていう話なんですが、お答えをする前にちょっと考えてみてください。

気になる相手にラブレターを送るとして、「メールを使った場合」と「ボイスメールを使った場合」、どちらの方が相手から良い反応があると思いますか?

実際にこういう実験が行われました。「メールを使って文字で伝える」のと、「ボイスメールを使って音声で伝える」では、どっちが相手から良い反応があったかというもの。

実験は、2016年にケリービジネス大学で行われました。どう実験したかというと、72人学生を集めて、グループを2つに分ける。1つのグループは、想いをラブレター、つまり文字で伝える。もう1つのグループにはボイスメールですね、音声で伝える。

その後に研究チームが、全員の文章や音声を分析。それと共に、相手方から好意とか好きっていう気持ちがどれぐらい出ているかも解析しました。

さあ、どっちだったか?
相手からより大きな好意を得たのはどっちだったか。

答え、言いますよ?

結果、相手からより大きな好意を得たのは「メール」、つまり、文字の方でした!

お恥ずかしい話なんですけれども、僕はこれ「ボイスメール」、つまり音声の方だと思ったんです。なぜかと言うと、ここでも何回かお話していますけど、「文字」はバーバルじゃないですか。文字の情報でしか入ってこないですよね。

それに比べて音声だと、「パラランゲージ」と言われている「喋り方」とか「トーン」とか「早さ」、そういう情報が入ってくるので、情報が大きくなる分だけ、より相手に感情が伝わりやすい。だから僕は「ボイスメール」、音声の方だと思ったんです。けれど、結果は違った。「メール」、文字の方でした。

研究チームはこの理由について「文字の方が、感情がこもりやすい」と言っています。

なるほど、感情が「こもりやすい」ということか! と僕はこの理由を知って思いました。たしかに、情報は圧倒的に音声の方が伝わりやすい。そして僕は、情報がたくさん伝わった方が好意を抱いてもらいやすいと思ったんですが、そうじゃない、と。

好意は「たくさん情報を伝えたから」持ってもらえるものではなく、「どれだけ感情がこめられたか」で、持ってもらえるものである、と。

唸りました。あなたも経験あるかもしれませんが、僕は人に文章を送るときに「こんなの書いて誤解を生まないかな」とか「もっと違う書き方をしたほうが、より伝わるんじゃないかな」と考えます。

さらに言うと、大事なメールとか大事な手紙であればあるほど、送る前に読み直します。「これで大丈夫だろうか」、「もっと伝わる方法があるんじゃないか」と何度も読み直します。

だから良い、と。だから、相手にその想いが伝わるんだ、と。そういうことだったのです。

なにをどう伝えるか推敲すればするほど相手に気持ちが伝わって、結果、相手からの印象が良くなったっていうことです。だから、LINEでの告白は全然「アリ」ということです。

さて、LINEでの告白全然「アリ」ということがわかりました。では何を書けば良いかということなんですけど、実はもう研究チームが、「想いが伝わる文章を書くときの5つのポイント」っていうのまとめてくれています。

これを僕は本の中では『想伝five points』。想いが伝わる、five pointsっていうことで、僕なりにちょっと解釈をし直してお伝えをしています。相手に想いが伝えたい場合、以下の5つの順番で文章にしてください。

想伝five points

1番、相手との共有した体験とそれにまつわる感情を書く。
2番、その時に気が付いた相手の良いところを書く。
3番、相手との関係で生じた感謝の気持ちを書く。
4番、相手への自分の不安な思いについて正直に書く。
5番、相手との未来について触れる。

具体的にじゃあ合コンをして、隣に女性が座って、その女性に好意を抱いたっていう設定で、合コン後にLINEをするとしたら、どんな文章にしますか? ここから最後に僕だったら、こうだっていうのをお話したいと思います。

今日は隣の席に座れて
とても嬉しかったです!

あなたの笑顔が素敵で
勝手に癒されちゃいました

僕の愚痴にも
つきあってくれて
ありがとう

あなたの
楽しい時間を
奪ったんじゃないかと
心配しています

今度は
僕が聞きますよ!

次回
あなたの話を
沢山聞かせてくださいね!

と、こんな感じです。

1番最初に書くのは、相手と共有した体験とそれにまつわる感情ですよね。なので「今日は隣の席に座れてとても嬉しかったです」と書きました。「隣の席に座ったっていう体験」と、「とても嬉しかったっていう感情」です。

2番、その時に気が付いた相手の良いところ。「あなたの笑顔が素敵で、勝手に癒されちゃいました」。そのままですね。

3番、相手との関係で生じた感謝の気持ち。「僕の愚痴にも付き合ってくれてありがとう」。

4番、相手への自分の不安な思いについて正直に。「あなたの楽しい時間を奪ったんじゃないかと心配しています」。

5番、相手との未来について触れる。「今度は僕が聞きますよ。次回、あなたの話を沢山聞かせてくださいね」。

こんなような感じでまとめてきましょう。

LINEの場合は関係とか、あなたの年齢によっては絵文字なんかも入れても良いのかもしれません。いずれにしろ、この流れで書いて行くとグッと相手に想いが伝わりやすくなるとケリービジネス大学が発表してくださっていますので、ぜひ使ってみてください!

この記事はVoicy 『聴くだけで「使える」心理学』から抜粋し、読むだけで使っていただける記事として掲載しています。本編音声はこちらから↓↓


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