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美瑛の丘から見る自然と人々の営み

日本全国を旅してきた中で、私が幾度も訪れる、特別な場所があります。
それは北海道の美瑛という町です。

はるか向こうまでなだらかな丘陵が続き、季節によって色彩を変える丘の情景。
絵画のような風景に思わず目を奪われます。

私の描く心象風景が、まさに北海道にあったのです。

何度も訪れた丘の街を、巡り巡ってみた写真記録です。

美瑛駅舎

季節は夏。
旭川から汽車に揺られて30分ほど。
多くの人々がここ美瑛駅に降り立ちます。

石造りの重厚な駅舎で、美瑛軟石を使用しています。

美瑛の街を巡るにはここからレンタサイクルがおすすめです。

遠く山々を眺めながら自転車を進める

アップダウンが激しいので、普通の自転車だと四苦八苦します。
登りきったあとに絶景が待っていると考えれば、そんなものは屁の河童です。

親子の木
咲き誇るひまわり畑

美瑛は写真家が撮影した美しい景色によって一躍有名になりました。

絵画のような風景を切り取るセンスも素晴らしいですが、そこで暮らす人々にとって当たり前の風景に素敵を見出すことは難しいと思います。

例えば自分の住む家の周りなんて、当の本人は飽き飽きするほど見る毎日の光景です。家の前の道や木々に、誰もが見とれるような美しいものを見つけるわけです。

先入観を一切捨てて、第三者の視点で見つめることは容易ではありません。

美しい風景というものは、実はとても身近な場所に隠れているのかもしれません。まるで宝探しのようです。

夏に通ったこの道も
雪で景色が一変します。

季節は冬。
すべてが凍てつく北海道の冬は、白銀の世界です。

青い池。冬場は凍りついて真っ白。
白樺も凍りつきます
夏のこの風景も
冬場は違った魅力があります。
しんしんと粉雪が舞う林を抜けると
真っ白に塗りたくられた丘へと至ります。

夏に行ったあの場所を、冬に改めて行ってみると、その景色の変わり様に驚きます。
冬の美瑛も、夏とは異なった鮮やかな風景を目に焼き付けてくれます。

美瑛の丘には北海道の雄大な自然だけではなく、そこに暮らす人々の営みが合わさってできる絶景です。

農作業中の畑

近年、観光客の増加で畑への無断立ち入りや無謀な道路横断など、マナー違反が目立つといいます。

除雪してくれる人がいるからこそ通れる道

美しい風景も農業をはじめ、そこに携わる人々の努力があってこそのものです。そこで暮らす人々のことも考えた行動を心がけていきたいものです。

マナーを守って美しい風景とその営みを、いつまでも見続けていけたらいいなと思います。

※写真は歩道上や敷地外など安全な場所から撮影しています。


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