久郷ゼロ

「きゅうごうぜろ」と読みます。趣味で旅して写真撮ってる、アラサーの会社員です。

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最近の記事

ひまわりの街、残された夏のひととき

羊蹄山を取り囲むニセコの山々を越え、札幌から車で日本海側を北上してきました。 本州よりも空気がカラッとした道南、道央の気候は夏でも過ごしやすく、灼熱の東海地方とは大きく違います。 田園が広がる風景を目にしつつ、しばらく進むとひまわりのモニュメントがいたるところに現れます。 北竜町はひまわりの作付面積が日本最大となっている、まさにひまわりの町です。 7月から8月にかけて、ひまわりの里には200万本を超えるひまわりが咲き誇ります。 夏の昼下がり、吹き抜けるそよ風に少しづ

    • ハッカの香りに誘われて

      夏のオホーツクに初めて来ました。 旭川から北見山地の峠を抜けると、それまでの空気がガラッと変わります。 涼しく通り抜ける北の風。 広大な土地に青空が広がる風景は、本州に馴染みのない新鮮なものばかりです。 峠を通り抜けて真っすぐ伸びる国道39号線を進むと、程なくして北見市に入ります。 オホーツク圏の中心都市、北見市はハッカ(薄荷)の生産で日本一となった街です。 ハッカといえばスッとした香りの植物ですが、私はサクマドロップスのあの白くて辛い飴のイメージが強いです。 パイン

      • 続・丸型ポストこれくしょん。

        旅先で、必ずと言っていいほど探し求めるものがあります。 郵便マークを顔に飾りつけ、幾重にも厚塗りされた朱色のアイツ。 レトロチックなその外観と、曲線だけで構成されたデザインが私を虜にするのです。 これは丸型ポストを愛してやまない私が綴る、丸型ポストの丸型ポストによる丸型ポストのための記事です。 なお、前回の記事はこちらです。 暇つぶしに、適当にスクロールして流し読みするだけでもポスト愛あふれる内容になっています。 うだつの上がる町並みが近くにある美濃市駅の丸型ポスト

        • 新湊内川、港の風を感じて。

          富山県射水市の新湊地区にある内川は、運河が広がる水辺の穏やかな風景がイタリアのヴェネチアのように見えることから、日本のヴェニスと呼ばれています。 内川は海から海へとつながる運河で、古くは大坂から下関を経て、蝦夷地(北海道)へと至る北前船の中継地点として重要な役割を果たした地です。 全長3.5キロほどの短い川は、川の両岸にうねりからんだ漁船が並び、どこか懐かしさが漂う港町の風情が広がっています。 そんな新湊内川を、ぶらぶらと散歩してみました。 川沿いには係留杭が等間隔で

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        マガジン

        • 北海道旅行記2024
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        • 街かど探訪記
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        • 廃校舎探訪記
          2本

        記事

          10年越しですべての都道府県を旅した

          とうとう、47都道府県すべてに足を踏み入れ、観光し、制覇しました。 ちなみに最初の都道府県はふるさと愛知県、最後の都道府県は佐賀県でした。 47都道府県制覇してやろうと思い立った大学生の春。 制覇の基準は各都道府県につき、1つ以上の町を観光すること。 新しい町を訪れるたびに、「まだ知らない日本の姿」がそこにはありました。 桜が咲き誇る古都や新緑生い茂る森、はたまた、入道雲が彩る夏空のひまわり畑に粉雪舞い散る雪原。 旅を共にしたカメラの中には、いろんな日本が残されてい

          10年越しですべての都道府県を旅した

          祖父と思い出の銭湯

          温泉好きな私ですが、幼い頃、風呂が苦手でした。 父親と一緒に入ると決まって湯船を熱くするため、熱さに敏感だった私はすぐに湯船から出たがるのです。 しかし、金曜日の風呂だけは違いました。 普段苦手な風呂という行為が楽しみに変わるのです。 それが近所の銭湯でした。 今は亡き祖父の自転車に後ろに乗せてもらい、よく近所の銭湯に連れて行ってもらいました。 夕暮れの街。赤く染まる家々を横目に、自転車はゆっくりと漕ぎ出します。父親に比べ、少し丸くなった祖父の背中が哀愁漂う晩夏。生ぬ

          祖父と思い出の銭湯

          日本最北端で年越しをした

          日本最北端の地、北海道の宗谷岬。 様々な旅の出発点、到達点になることが多いこの地では、毎年大晦日になると多くの人々で賑わいます。 宗谷岬へと続くオロロンラインは、しばしば荒れた吹雪に見舞われ、視界を奪うホワイトアウトが発生します。冬の最北端の旅路には危険が伴います。 厳しい自然条件の中、皆、年越しの瞬間を迎えるべく、過酷な旅路を経てこの地に集うのです。 今回は年越しを日本の北のてっぺんという、特別な場所で過ごしてきたときのお話です。 冬の北海道を旅するのは3回目で、そ

          日本最北端で年越しをした

          冬の北海道を愛車で旅するために

          冬の北海道を愛車で旅をするのが好きです。 白銀の世界と凍てつく道。 純白の試される大地を自分の車で駆け巡る爽快感は言葉に表せません。 これは普段雪の降らない地域に住む私が冬の北海道を愛車で走るためのノウハウやあれこれをまとめた記事です。 ※雪道の運転が不慣れな人に向けた構成になっています。 ――なぜ愛車にこだわるのか。 それは自分の車で色んなところをドライブしたいという冒険心もそうですが、自分の車のほうがレンタカーよりアクセルやブレーキの感覚がわかりやすいというと

          冬の北海道を愛車で旅するために

          丘の上に異国の風を感じて

          異人街として知られる神戸の北野地区には20以上の洋館が存在します。 江戸から明治にかけて来日した外国人が丘の上に邸宅を連ね、文明開化の足音が最も近くに聞こえた街のひとつです。 今回はそんな数多くの洋館が残る街、北野異人街界隈をぶらぶらしてきました。 かつて江戸幕府は長崎の出島のように、外国人隔離を目的に居留地を設けていました。 明治になって外国人の数が増えてくると各居留地では手狭となったため、政府は外国人に対し、居留地以外に住むことを認めました。 神戸では明治政府の手

          丘の上に異国の風を感じて

          昼下がりの校舎、夏のひととき。

          日本一深い湖で知られる秋田県の田沢湖。 そのほとりには、かつて小学校がありました。 現在は廃校となってしまい、学び舎として使われなくなってしまいましたが、当時の面影を残した校舎内部を見学することができます。 今回はかつての校舎で、夏のひとときを過ごしてみました。 思い出の潟分校の正式名称は旧田沢湖町立生保内小学校潟分校といいます。 1976年に廃校となり、その後地元の人々によって修復工事がなされ、2004年に「思い出の潟分校」として一般公開を始めました。 特筆すべきは木

          昼下がりの校舎、夏のひととき。

          駅に泊まる

          北海道の倶知安町にある比羅夫駅は、全国で唯一、駅舎の中で泊まることができる宿が存在します。 その名も「駅の宿 ひらふ」 今回はそんな比羅夫駅に泊まり、駅舎とともに一夜を過ごしてみました。 大都市の駅には「ステーションホテル」と言った具合に、駅ビルに直結したホテルが数多く存在します。 駅の宿はそれらとは異なり、実際に業務で使われていた駅舎のスペースを改装し、寝泊まりできる部屋が作られた宿泊施設です。 宿の内装から、外のコテージまで、その殆どがオーナーの手作りです。

          駅に泊まる

          潮風薫る海の道 ~国道九四フェリー~

          四国から九州へ続く国道197号線は、愛媛県の佐田岬から大分県の佐賀関の間が海の上になっています。国道の中でも海を渡る区間を海上区間もしくは海上国道といい、日本には5つの海上区間が存在します。 その中のひとつである国道九四フェリーに乗り、愛車とともに九州へ渡りました。 大洲I.Cから1時間弱下道を走り、四国の付け根である佐田岬を目指します。なお、途中の八幡浜からは別府行のフェリーが出ています。 フェリー乗り場の目の前にはレストランなどが入った施設、「はなはな」があります。フ

          潮風薫る海の道 ~国道九四フェリー~

          廃校舎が奏でるセカンドステージ

          高知県の室戸市には「むろと廃校水族館」という、その名の通り廃校舎がそのまま水族館になった面白い施設があります。 教室やプール、廊下に至るまで、学校の設備を工夫した展示が魅力の水族館です。飼育されている魚は地元である室戸の海で見られる生物が中心で、他の水族館にはいない珍しい魚も数多く飼育しています。 又の名を「室戸海洋生物飼育展示施設 むろと海の学校」といいます。 特に目玉となる生物がいないにも関わらず入場者数は年々増加し、室戸市の新たな観光スポットして注目されています。

          廃校舎が奏でるセカンドステージ

          昭和のかけらを探して

          大分県の豊後高田市には昭和の町という愛称で、昭和30年代の商店街を残存、復元している地域があります。 昭和感を残す町並みが観光資源として注目され、町おこしの一貫として平成に入って整備が始まりました。 今回は昭和を知らない平成生まれの私が街に散らばった「昭和」を探してみました。 このボンネットバスはほぼ廃車状態だったものを福山自動車時計博物館の手によってレストアしたものです。 現在製造されていない部品も数多くあり、職人の手で丹精込めて製作されています。窓枠ゴムは特注で、ア

          昭和のかけらを探して

          残念写真選別会2021

          2021年も残りわずかになってきたので、突然ですが毎年恒例(?)今年の「残念写真選別会」を盛大に開催したいと思います。 今年1年どんな写真を撮ってきたか振り返りながら今年の「残念な」ベストショットを決めて、これを教訓に来年こそはベストな写真を撮ろうという、勝手に決めた毎年恒例イベントです。 気分を盛り上げるため今年から部門を作りました。 惜しい部門 なんかあとちょっとなんだけどなーという写真 意味不明部門 結局何を撮ろうとしたのかわからない写真 激写部門 瞬間を撮ら

          残念写真選別会2021

          水面に映える舟の町

          京都府の伊根町には船の格納庫の上に住居を構えた家がたくさん集まった地域があります。重要伝統的建造物群保存地区に指定され、「伊根の舟屋」として知られています。 今回は伊根の舟屋の街並みを撮り歩いてきました。 舟屋は伊根湾にせり出した形で建てられ、1階は漁の準備や乾物を干したりするスペースになっており、2階に住居スペースが設けられています。いわば車のガレージが1階にある家という感じでしょうか。 現在に続く舟屋の形は江戸時代からあるそうで、車のない時代からガレージみたいな考え

          水面に映える舟の町