清水エスパルス観戦記・2024/9/28vs横浜FC〜『国立は静岡』、此処にfootball❗️
1.金の風に
灼熱の日本列島に、
突然『秋』がやってきた😳
東京の空はどんよりと曇り、湿り気を帯びた風が時折ゆるく吹いている。
午後2時、JR総武線新宿駅。
駆け込むように飛び乗ってきたオレンジの一団は、どこか興奮醒めやらぬ様子だ。
おそらく、この看板のせいだろう。
JR千駄ヶ谷駅に到着、
ホームに溢れ出るオレンジの人々は、もれなく『ここ』を目指していた。この日、
『ここ』は『静岡』になる❗️
2024年9月28日 明治安田J2リーグ第33節
清水エスパルスvs横浜FC@国立競技場
私と夫は、夕食ともおやつともいえない中途半端な食事を済ませスタジアムへと向かった。
入り口には、愛すべきオレンジ戦士の幟が立ち並び、ゆるやかな秋風に翻っている。
『これ、、一度はぐれたら、出会えないね。』
歩くほど増えていくオレンジの人混みに揉まれ、私達は立ち止まることもできなかった😳😳
【3年連続参戦】の国立だが、今年の混み具合はかなり激しい🔥🔥
エスパルス公式は、
既に60000枚以上のチケットが発券されている、と発表していた。
60000⁉️
ラグビーリーグワンのプレーオフ決勝でさえ、
約56000人だったというのに、、
結局私達は、スタグルもグッズ購入も諦め、早々にスタジアム内に入ることにした🥲
スタジアムの円柱には、エスパルスと連携協定を結んだ自治体を紹介する選手達の笑顔があった。
スタジアムには、まだそれほど観客は入っていない。
エスパルスゴール裏一層最前列には、既にびっしりと横断幕が掲げられていた。
『あ、マスコット出てきた❗️』
夫は清水サポではない。とはいえ、
3年連続参戦なのだから、いい加減パルちゃんくらい覚えてほしいのだが🥲
ちなみに下掲写真、
パルちゃんピカルちゃんは単に可愛いポーズを取っているのではない。
スポンサー紹介で、各業務内容に因んだポーズをとっていたのだ❗️
マスコットというのは楽な仕事ではない。
スポーツ観戦、
といえば専らラグビーとバスケの私には、サッカーの『試合前の流れ』は全く掴めていない。
突然スタジアムに拍手が沸き起こった👏👏
エスパルスの選手達が入ってきたのだ。
といっても練習が始まるわけではない。まだ5時前なのだ。選手達はグラウンド中央に進み、観客に軽く挨拶をしてまたスタジアム内に消えていった。
天気や芝の状態を確かめていたのか、単に挨拶のためだったのか、
最後までわからなかった。
同じ頃、、
陸上トラックには車座ができていた。
SBSラジオ『フットーク』コラボ
『エスパルス愛トークショー』
が始まろうとしていた。
フットーク=
【県内のあらゆるサッカーを取り上げる】
といういかにも静岡的番組だが、担当アナウンサー鬼頭里枝さんも、静岡県民が何割いるかも分からない国立競技場で、トークショーを先導するとはまさか思っていなかっただろう。
さて、
この日場外イベントの目玉は、なんといっても
【爆上戦隊ブンブンジャー】のショーだった🔥
あの【スーパー戦隊シリーズ】も早48作目、第1作『ゴレンジャー』を知る世代としては何とも感慨深い🥲
子供が既に成人した我が家には縁のない番組だが、この企画もあってか、会場はキッズであふれている⭐️⭐️
これにご出演中の宮澤佑さんが、かつてエスパルスの下部組織に在籍していた❗️との事で😳、
清水ご出身かつ清水サポの相馬理さんと共にこのトークショーにも出席されていたのだ。
相馬さんはブンオレンジ🟧
宮沢さんはブンバイオレット🟪、
この色設定にもジェンダーフリーの今を実感する。
トークの輪には、フットークMCのペナルティー・ヒデさんの相方、ワッキーさんもいた。
病を克服しての元気な姿が嬉しい🥲
『秋葉は後輩❗️』
エスパルス監督秋葉さんは市立船橋の後輩だという。ワッキーさん52歳、秋葉さんは48歳。
秋葉さん、意外とお若いのね😳
さて、
このトークの最中、どこからか絶叫にも近い声が幾度も聞こえていた。そういえば、、
横浜のゴール裏はやけに静かだぞ、、😨😨
ビールを買いに行っていた夫が座るや否やささやいた。
『すごいぞ、横浜サポが集結して凄いことになってる❗️』
ああ、あの声は、横浜サポの決起集会だったのだ‼️
その気持ちはよくわかる。
この日はJ2首位を巡る決戦だった‼️
勝ち点差はわずかに1、清水が上回っている。 しかも、
この日の勝者は、【J1自動昇格】をほぼ手中に納める、といっていい。
だからこそ、
この日60000枚を超えるチケットが発券されているのだ。
しかも、座席は9割方ホーム清水のサポが占めている。
この日国立に参戦した横浜サポは勇気がある、とつくづく思う。
とはいえ、
横浜は強い‼️昨シーズンまでJ1で揉まれた経験を糧に、最小失点でJ2沼を快進撃している。
トークが終わり会場が温かい拍手に包まれる中、決意を固めた横浜サポもゴール裏二層に集結していた🔥🔥
気がつくと、清水ゴール裏は立錐の余地がない程オレンジで埋め尽くされている。
スタジアムは、俄然緊迫した雰囲気を帯び始めた。
2.嵐の前に
応援には、【始めるタイミング】があるのだろう。
ピッチでのチーム主催のイベント中は控える、と言うことだろうか。
突如横浜の応援が始まった。
私達の席がやや横浜よりだったせいか、サポの人数からは想像つかない大音量だ😳😳
時折指笛が混じる中、横浜という土地柄らしいスマートな応援が続く。
清水も動き出した。
それは、単なる声ではない。
『轟き』
スタジアム全体を震わせ空気を圧するような凄まじい響きだ‼️
まもなく、権ちゃんらGK陣が現れ練習を始め、やがてエスパルス、横浜FCの選手達が姿を現した。
選手達はまずゴール裏へと向かう。そして一列に並び、一礼した。
2年前、
国立で初めてエスパルスの試合を見た。
両チーム共に、練習前の選手達が揃ってゴール裏へ挨拶に行くことに驚いた。
ゴール裏サポは大小のフラッグを振り、声を張り上げ選手達を激励する。
チームとサポの距離は極めて近いのだ。
そのせいか、サッカーは他の競技にない濃厚な熱を帯びている。
横浜も練習を始めていた。
コーチとして、あの【中村俊輔】さんがいる、と聞いて必死に探したが、遂に『ファンタジスタ⭐️シュンスケ』を拝むことはできなかった😭
それにしても、
サッカーの試合前練習は、専ら足元の最終確認らしい。
バスケのように、
ひたすらシュートを打ちまくる、訳でもなく、
ラグビーのように、
最後は実戦形式で確認する、こともない。
清水サポの応援は次第に激しさを増す。
フラッグが揺れ、腕を突き上げ、声を張り上げ、しかも一死乱れぬリズムで延々と続く。
『場内が暗転します』
というアナウンスがあった。選手達はアナウンスに促されるように(これも珍しい😳)練習を終えグラウンドを離れた。
これから、ドローンによる
S-PULSE DREAM DRONE SHOW
が、始まるのだ⭐️⭐️
暗くなる場内、客席は次々とオレンジのライトを発光させ始めた。
夕暮れの聖地上空に、光の列が現れた⭐️⭐️⭐️
あれ⁉️
見えない😭😭😭😭
この光のショーを堪能できるのは、専ら清水ゴール裏、ゴール裏寄りのメイン、バックスタンドの方々だったのだ😭😭😭
当然、といえば当然なのだが、、
『スタジアム真上でやって落下事故とかあったら試合にならないしね、、』
傍で夫が呟いていたが、でも、やっぱり大型ビジョンではなく生で見たかった😭😭😭
光のショーが終わると、トラックに『オレンジウェーブ』が登場し美しいダンスを披露、やがてグラウンドにクラブエンブレムが現れた。
選手紹介が始まる。
まずは横浜FCから。
名前が呼ばれる度に、清水ゴール裏は激励のエールを送る。
両チーム選手が入場する。と、その時、
清水ゴール裏に、美しい紋様が現れた⭐️⭐️
『雷神』が流れ、スタジアムは眩いオレンジの光と清水サポの勇壮な歌声に包まれた。
今、ここは、静岡だ‼️
FLY TO DREAM
J1へ、J2優勝へ、夢は、すぐそこにある。
1999年元日、この聖地で清水と対戦した横浜フリューゲルス、
横浜FCと姿を変え、今再びエスパルスと戦う。
早くもスタジアムは騒然としてきた。両チームゴール裏は念を送るかのように声と手で選手達を鼓舞する。
こんなに緊張するのも久しぶりだ😳😳
この広いグラウンドを11人で戦う。
ラグビー=マッチョな15人に慣れた眼には、4人少ない円陣がことさら小さく見えた。
これだけでも、サッカーというスポーツの厳しさがひしひしと伝わってくる。
試合が始まった。
3.前半〜Life is a struggle
サッカー観戦ど素人の私は、つい
『どうして前に蹴らないの❓』
と思いがちだ。
考えてみればどのスポーツも、
前後左右にボールを散らして敵の布陣を崩し(ラグビーでいう『アンストラクチャー』みたいな状況を作り、)空いたスペースにボールを放り込んで得点に繋げる、、、のかもしれないが、
実際試合を目にすると、バックパスの度に
『あーー😨❗️取られちゃたらどうするの😭⁉️』
『どうして前に蹴らないのーー😭⁉️』
と余計な恐怖に怯えてしまうのだった。
もちろん、空いたスペース、なんて探す余裕はどこにもない😭😭。ひたすらボールの行方を追いおろおろするばかり、、
後日、
権ちゃんのインタビュー記事などを読んだが、確かに前半はDFが4人、事実上5人で守備していたらしいから、その分前線が手薄になったのは仕方ない。
ラグビーの3分の2の人数であの広さをカバーするのだから、1人1人の役割分担がより大きな意味を持つのだろう。メンバー発表がギリギリなのも頷ける。
試合は、
①序盤から横浜が清水陣内に攻め入り、対する清水はボールを前に運べない。
②ことごとく横浜にボールを奪取され自陣で守る時間が増えるばかり、、(サッカーで自陣敵陣という表現が適切かわからないが)
と言うのがハーフタイムに入った時の印象だった。
とはいえ、後日戦況を振り返ると、前半が必ずしも
『ピンチ連続😨権ちゃんの神セーブでしのぐ』
みたいな展開だった訳ではなかったらしい。
それどころか、前半20分頃までは清水の方が攻勢だったのだ❗️
ボールポゼッションは、
15分まで清水64%、横浜36%、
次の15分間で45%、横浜55%、
私が『清水押されっぱなし😨』と思ってしまったのは、30分過ぎから立て続けに横浜が清水陣内に攻め込みシュートを狙ったからだろうか。
前半43分、清水は初めてのCKを得た。
蹴るのは西澤くん❗️
しかしゴールには至らない🥲
結局このまま前半は終了した。
データだけで見れば、
ボールポゼッションは清水52%、横浜48%、シュートは清水5本、横浜4本、でともに枠内は0。
あれ⁉️互角かそれ以上じゃないか❗️
でもあの時、
横浜の方が、時間が経つほど、自分達の意図する場所へボールをコントロールしているように見えたのだ。
たしかに、横浜のボールは清水DF陣が悉くクリアしていたから、その意味でこの攻められ方も『想定内』だったのか、、
今だから色々考えられるが、
あの時はただひたすら横浜の攻撃に命が縮む思いだった。
ゴール裏サポが声を出し続ける理由がわかる気がした。
清水ゴール裏は、サンバの難解なリズムを一糸乱れぬ手拍子で再現、この芸術的応援を延々と繰り返していた。
前半終了の笛には心底ホッとした。
いつゴールを決められてもおかしくない、そんな勢いを横浜は印象づけていた。
40分間緊張の連続、舌も口もカラカラだった。
カバンを探り、私はとんでもない失態に気がついた。
お茶もスポーツ飲料も冷蔵庫の中だ😨
カバンに入っていたのは防寒対策のコーヒーだけ。
とりあえず、熱々のコーヒーを無理やり喉に流し込んだ。
4.後半〜Life is an adventure
後半が始まった。
互いにシュートを撃ち合う展開に。
しかし前半11分、、
横浜が清水ペナルティーエリア近くまで攻め上がってきた。
清水は十分ペナルティーエリア内に人数が戻っていた。
シュートとは不思議なものだ。決まる時はなぜか決まるのだから、、
横浜・高橋選手のシュートも見事だったが、これはバーに当たり権ちゃんが弾き出した(ようにみえたが自然に右へ弾かれたのか)。
そのあとだった。
右から横浜・ジョアンカルロス選手が鋭く頭から突っ込んできたのだ‼️
横浜先制。0ー1
横浜ゴール裏に歓喜が弾けていた。
無理もない。
国立で、しかも9割方清水サポが占める中で、決死の応援を続けてきたのだ。
水色のフラッグが千切れるようにいつまでも揺れていた。
リーグ最小失点の横浜、先制した試合の勝率は、なんと88.9%😨😨😨
スタジアムの清水サポに、声にならない声が漏れたが、ゴール裏は気を取りなおすように再び激しい応援を始めた。
時間はまだたっぷりあるのだ。
後半23分、清水はメンバーを3人交代、
こうやくんから矢島くん、
西澤くんから北爪くん、
宇野くんから宮本くん、
『本日の公式入場者数を発表いたします』
緊迫ムードの中発表された数字、それは意外にも『少ない』数だった。
60000発券なら、少なくとも57000くらいいくと思ったが、、
場内の空気は微妙だった。無理もない。
J2ながら50000人を超える観客を集めた、という偉業に感動する余裕など、どこにもなかったからだ‼️
まずは1点‼️
祈るようにグラウンドを見つめた。ゴール裏も変わらぬ大応援を続ける。
さて、
先程の交代でフォーメーションがどう変わったのか、などということは全くわからなかったが、この交代策は当たっていたようだ。
清水は俄然敵陣に攻め入ることが増えてきた。 そして、その時は訪れた。
後半29分。
ハラテルくんが、右から一気に突破、
ボールはカルリくん→矢島くんを経て、再び中央まで激走していたハラテルくんへ‼️
放ったシュートはキーパーに弾かれるが、左へこぼれたボールに宮本くんが詰めていた。
宮本くんは蹴ったボールと共にゴールに突っ込んでいった⭐️⭐️⭐️⭐️
清水GOOOOL⭐️⭐️⭐️1ー1の同点に⭐️⭐️⭐️
スタジアムが沸騰した🔥🔥
皆立ち上がり、見ず知らずの人同士がハイタッチしている⭐️⭐️
⭐️ゴール裏は宮本くんのチャントを歌う⭐️
この時間帯、私はカメラを構えていなかった。なんとしても、清水のゴールを肉眼で捉えたかったのだ‼️
ボールがネットを揺らす瞬間が、こんなにも嬉しいとは⭐️⭐️⭐️
選手達は、歓喜もそこそこにそれぞれの場所に散って行った。
まだ、同点になったにすぎない。
ゴール裏は俄然生気を取り戻した。スタジアム全体からも清水を応援する声が響いた。
この後、私達は何度も、枠を捉えきれなかったシュートに『アーーッ❗️』と頭を抱えた。
終了間際、再び宮本くんはシュートを放つがわずかに枠外へそれていった。
そのまま、試合終了。
1ー1
聖地決戦はドローという結果に終わった。
ボールポゼッション清水48%、横浜52%、
シュートは清水14本、横浜12本、
最後まで、ほぼ互角だった。
ホイッスルがなった直後、数人の清水の選手が芝に倒れ込んだ。
観客は、激闘を繰り広げた両チームの選手達を拍手でねぎらった。多くの観客が座席に残っていた。
最終の新幹線は東京発こだま813号22時12分。
『静岡』の余韻に浸るにはまだ十分時間がある。
少し、ほろ苦いけれど。
あとがき
3年連続国立競技場でのホーム試合開催、おめでとうございます。
ブンブンジャーに興奮するキッズ、抱っこ紐をつけたパパやママ、パルちゃんの耳をつけた中高生、互いにいたわりながら座席につくシニアのご夫婦、、
年齢性別を超え集まった50000を超える人々、、
静岡に深く根付いたサッカーへの愛、エスパルスへの愛に感動しました。
試合はドロー。
負けなくてよかった、、
90分間生きた心地がしませんでした。
横浜は強かった。横浜サポーターの応援も素晴らしかったです。
清水は首位を堅持しました。翌日長崎の試合結果により、J1自動昇格はカウントダウンに入りました。
FLY to DREAM
J1へ、J2優勝へ、
さあ、今こそ❗️
【Life is a dream, realize it.】
(人生とは夢です。実現しなさい。〜マザーテレサの言葉『Life is』より)