『夏休みの宿題』
「夏休みの宿題」と聞いてどんな事を思い出しますか?
夏休みと言えば!花火をしたり、海やプールに行ったり。
楽しいことばかりの夏休みですが、こうして趣味で物を書くようになってからは、あまりそういった遊びに出向くことがすくなくなりました。
本当はいろんなところに行って、いろんな景色を見て、作品につなげたいとも思っているんですけど、なかなか出不精な重い腰は上がりません。
今回は夏休みの絵日記みたいに書いた小言たちを一つの記事にまとめて書いてみました。
夏休みの宿題としては少し遅れた提出ですが、どうぞ楽しんでください。
8/6
夏雲が空を高く高く登る頃、外でしばらく佇んでいた私は、思わずカメラのシャッターを切った。
ビルの窓に反射する雲は、それはまるで一つの油画に見えた。
空は大きなキャンバスなんだと思った。
8/8
車の窓から外を眺めていた。
遠くに見える山に登る雲が珊瑚礁に似ていた。
空は海の中にあるんだと思った。
8/10
友達が送ってくれた写真を見ていた。
ふと写真を、股覗をするみたいに、さかさまにして見せた。
長い時間をかけててできた鍾乳石に似ていた。
空は洞窟なんだと思った。
8/12
日が暮れ始めて、雲がオレンジに染まっていた。
刻々と形を変える雲はユラユラと揺れ居ているようだった。
空は燃えているんだと思った。
8/14
綺麗な青空が広がる昼前。
モクモクと立ち上がる雲がブルーハワイのクリームソーダに見えた。
空はグラスの中にあるんだと思った。
8/16
モクモクと、あちこちに腕を伸ばすように浮かぶ雲をほお張れば、頭がキーンとする。
イチゴシロップをかけたくなるような雲はかき氷に見えた。
空はひんやりしているんだと思った。
8/18
少し涼しい風が吹き始めた。
雲も表情を変えていた。
流れるように、白く泡立つ波のように。
空は波打ち際なんだと思った。
8/20
相変わらずモコモコした雲は、空に浮かんでいる。
けれど昨日より少し薄くなっていた。
今日の空にはふかふかのお布団が広がっていた。
空は幸せなんだと思った。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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梔子。
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