【腹腔鏡手術体験記】入院便利グッズ11個と、入院して分かったこと
こんにちは。突然ですが腹腔鏡手術って知ってますか。
お腹に小さな穴を3〜5つ(5〜12㎜程度の小さな穴)程度あけ、器具を入れて手術を行う方法です。
私は腹腔鏡下直腸固定術をうける為に入院しました。
もし入院や手術がそろそろあるけれど、患者目線からどんなだったか体験談を知りたいという方がいたら、このnoteが少しでも役に立つと嬉しいです。
ちなみに個人的な体験記なので、参考程度にエンタメとして読んでください。医療は日々進化していますし、今良いとされている事が10年後には全然違ったり‥とかもあると思います。
同じ手術をしても、患者さんにとって合う薬や対処法は異なると思うので、自分にあった方法をじっくり考えてください。
私はこの手術がうまくいっても、骨盤底筋が弱っている為、今後、別の臓器に影響がでてくるかもしれません。(すでに別の臓器も症状がでています。)こちらの治療はまた厄介なので、先生と相談のうえ、決めていきたいと思っています。
手術したから必ず成功し、すべてがうまくいくとはかぎらない訳で、手術後も病院と長いお付き合いになるかもしれないです。ひとまず、今できる治療法を試し、症状が改善されればそれは成功と呼べるのかも知れません。
今後、慎重に経過を観察してみます。
ではひとまず、2022年、私の腹腔鏡下直腸固定術体験記をどうぞ。
入院に持っていった便利な物
①S字フック(2〜3個)
ベッドの柵のサイズにはまるように、大きめのS字フックが良いです。
こんなご時世ですから、いつも人と接する時にマスク着用を求められますが、病室に誰もいない時はマスクを外したいですよね。ベッド脇にS字フックがあるとすぐに対処できます。
私が持っていったS字フックは、小さくてベッドの柵に入りませんでした。
↓これじゃ小さすぎた。(大きさ比較の為、横にリップクリームを置きました)
仕方なく別の場所に掛けました。でも十分に活躍してくれましたよ。
他には体を洗うタオルを乾かしたり、ビニール袋を下げて、洗濯物をためておくとか、本当に使い勝手がいいです。
②フック付のプラスチックケース(お風呂に使用)
100均一で見つけて買ったものです。
こんなやつ(中身は別売りですよ)↓
洗顔、ボディソープ、シャンプー、リンス、体洗うタオルと一式にして持っていき、病室にもそのままS字フックとしてかけておけます。濡れてもすぐ乾きます。
③口腔ケアセット(フロス•歯間ブラシ•シュミテクトなど)
外科手術前には歯の治療を‥なんて言われているくらい、口の中には細菌がたくさん住んでいますよね。口腔ケアを怠ると、いい事は何も無いです。歯周ポケットは、環境が変わって歯磨きを怠るとあっという間に深くなります。だから食後のケアは大切にしていました。私は1本だけ知覚過敏の歯があるので、シュミテクトを持っていきました。いつも使い慣れた物を持っていくといいですね。
100均にマウスウォッシュが300円で売っていたから、コレも持っていきました↓
薬局だと旅行用は割高だし、1週間〜10日間の入院には少なすぎるからちょうどよかったかもしれません。
④蓋付きマグカップ(割れにくいもの)
手術後、丸一日はベットから動けませんでした。寝返り以外禁止。本が読めるなら読んでもいいし、スマホを使う事もできますが、気持ち悪くてそれどころではなかったです。
体中に尿管とか点滴とか足にエコノミー症候群対策で何か空気を送るポンプのようなものが巻かれているから歯磨きどころではないのですが、一日たって朝食前に、蓋付きマグカップに看護師が水を汲んできてくれて、うがいをする事ができました。さっぱりしてすごく嬉しかった。
ごっくんはしていませんよ。
洗面器みたいなのにビニール袋をかけたものを看護師が持ってきてくれました。
そこへ、ぺっと。
あの時の看護師に、心から感謝します。
その他にも、ご飯の時は自分でお茶をとりに行くのですが、こぼしそうになるから蓋付きで良かったです。
⑤フリース
寒いときに羽織るものがあるといいです。別にフリースじゃなくてもいいです。
手術前は特に、手術着と手術パンツしか着られないので、少々寒いのです。
すぐ脱げる羽織ものがあるとよいです。
ちなみに手術後に38度手前の熱がでたから、ブルっと寒気がした時にも役立ちました。
⑥クロックス的なサンダル(病院によっては転倒防止の為、ダメな場合もあるらしい)
布だとトイレの飛沫や(最近は蓋をしてから流す事が認知されてきたから飛沫はないかな?)洗面所で濡れた時に、なかなか乾かないし汚れも落ちないから、私はクロックス風サンダルを持って行って便利だなぁと思いましたが、高齢な方だと転倒して危ないのかもしれません。かかとのあるスリッパが転倒防止にはよいかも。
あと、体力維持や筋力維持の為に病院内を歩くから、やっぱり歩きやすいものが1番ですね。
ちなみにクロックス(風)スリッパだと、靴下無しで歩くと靴擦れを起こしました。
まぁ、あまり歩かない人は気にしなくていいかもしれませんね。
⑦ナプキン
入浴できない日とかもあったり、急に生理になったり、必要な事もあるかと思います。病院のコンビニで売っているならそこで購入してもいいですが、自分に合ったものが売っているとは限らないので持っていく方が得策です。実際、入院の必須持ち物には書いていなかったけれど、「手術準備品セットに、ナプキンも入れておいてくださいね。」と、前日サラッと看護師に言われたので、みなさん当たり前のように持参してるっぽいです。
⑧紙コップ
これは結構便利です。洗うのが面倒くさい時とか。多くの人がマグカップや水筒を使って洗っているから大きな声では言えませんが、紙コップが1番便利です!術後は痛いのだから、少しくらい楽してもいいです‥よね。
⑨暇つぶしグッズ
本やタブレットやパソコン。これが無いとする事が何もありません。他にする事あったかな。腸を動かす為に、病院内の廊下をひたすら歩く‥とかですかね。ちなみに毎日1万歩以上歩きました。多分、平均して1万3千歩くらいですね。
⑩ポケットWi-Fi
パソコンやスマホやタブレットを使わない方は必要ないですね。病院でテレビカードが売っているのでイヤホンがあればいいと思います。病室によってはWi-Fiがある場合も。要確認。
⑪化粧水、乳液、美容液など1回で済むオールインワンジェルなどの化粧品
シャワーは支度も含めて30分間しかないので、術後の痛みがある時はバタバタしそうです。1回で済む化粧品が楽ですね。
ざっとこんな感じです。
私が便利だと感じただけで、全ての人にそうだとは限りませんが、足りなくていざ外のコンビニへ‥と思っても外出できませんし、昨今の医療状況では面会が一切厳禁となっているから、とりあえず用意しておいても無駄ではないかも。
便利だなと思った物はこれくらいにして、
入院して分かった事
術後の1日目が1番辛い
手術前には大腸&胃の内視鏡検査もやったし、心電図や肺機能、血液検査(3回)や尿検査(2回)排便造影検査やCT検査、X線検査、子宮頚がん検査など色々やったのだか、どれもこれも検査自体はそれほど辛くないです。(注意:個人差あります。辛いと思う人だっています)
残すは入院と手術。最後の仕上げだし、大した事ないだろうと調子に乗っていましたね。なんと1番辛いのは術後の24時間だったんです。
だって手術は全身麻酔だから、まったく覚えてないし。
少々痩せ気味なので、痛み止めの麻酔が効きすぎたのかな?という事で、術後の吐き気とか頭痛がとてもすごかったです。
頭痛は寝過ぎのせいかもしれませんが。
だって前日から入院で、夜10時消灯5時まで寝てたのに、9時から手術でまた一日寝たきりになれって結構キツイです。
手術は午後がいいなとか無駄に思ってしまった‥
こんな患者都合の事言うと、病院の方々に申し訳ないので忘れてください。
とにかく、この時間が永遠に続くんじゃないかと思うほど長く感じました。面会も付き添いもダメだから、孤独。水が飲みたくても、リップクリーム塗りたくても、本をとって欲しくても起き上がれないから取れないし、そんな事で看護師を呼べない。
辛いのは何より吐き気でした。
後で聞いたら、結構そういう人多いみたいです。
朝食を出す時に、看護師が「栄養は点滴からとれるので、無理しなくていいですよ。本当に。食べられる分だけでいいですよ。」と何度も何度も何度も、私を含め手術後の患者達に言っていたから、やはり多いのでしょう。
私?
調子に乗ってフルーツを食べたら案の定リバースしてしまいました。洗面器にビニール袋が被せてあるのはこれが理由か‥と気が付きました。
もちろんこの時の看護師にも、心からの感謝と謝罪を伝えました。洗面器にもお礼を言いたいです。
看護師は最強
看護師はすごい。えらい。もうね、公務員並みにお客様選べませんから、どんな人にも対応します。医療行為は間違いが許されないのでしょう。手術直後のベットには、誰がきても間違えないように、ラミネートされた紙に「この患者にすべき事や要確認事項」リストが置いてありました。誰がきても絶対に間違えないぞという覚悟を感じました。
とくに手術の助手をする看護師をカッコいいと思ってしまったのは、昔のドラマの医龍を見すぎたせいでしょうか。
私が入院した病院は看護師がいっぱいいて、誰が担当になっても私の症状や薬の事や、現在の状況を把握していました。すごい。
いつも横にいるパソコンに、処方していい薬とか現在の状況とかが記録されているようですが、たくさんの患者が入院しているのに全員に的確に判断しなければならないってなったら、私だったら毎日胃がキリキリしそうです。やっぱりすごい。
歩かないと筋力低下し、夜も眠れない
病院だと行動範囲が狭くて運動不足になりがちです。これではただでさえ筋力が低下しているのにマズイです。しかも、疲れていないから全然眠くならないんですよね。
早く寝て早く起きた方がいいし、消灯と共に寝る為には歩かなくてはなりません。歩いたところで疲れませんが、何もしないよりずっといいです。毎日最低でも1万歩は歩きました。病院で歩く事をきっかけに、ずっとベッドから動けず治療している方々が、いかに大変なのかを痛感させられました。動けないのは本当に辛いです。
病院食は美味しい
これは個人差があります。私は大変美味しく感じました。夫は味が濃いものが好きだし、息子は運動部で育ち盛りだし、娘は夫と兄と同じ量を欲しがるんだけど、巨大になったらかわいそうとか、日々のご飯は悩ましくて、調理に困っていた日々。
それぞれ家族の食べる時間が全然違うから、一度に片付かないし。
そんな時期だったから、薄味で作った野菜の和え物とか、自分が食べたいと思う一汁三菜を病院ではたくさん楽しみました。
病院食が美味しくないと言う人の気持ちもよく分かります。私の家族だったら、間違いなく美味しくないし足りないと言うでしょう。
個室じゃなくても意外とイケる
個室だと保険外だから、毎日1万円以上追加料金がかかるようでした。
治療させてもらえるだけでもありがたいし、夫や子供達にも迷惑をかけているのに、個室がいいだなんて口が裂けても言えません。デリケートゾーンにおける疾患だと、ちょっと(だいぶ)恥ずかしいのと、出産の時の経験から、大部屋だとキツイなと思っていたんですが、全然平気でした。
よく考えてみたら、みなさん同じような疾患だし。出産の時に大部屋だと辛かったのは、赤ちゃんが泣くと廊下にでて、泣き止むまでずっと廊下で抱っこしていた思い出があるからです。つまり、これって出産直後から徹夜状態。個室でも泣き止むまで抱っこは同じだけど、他人に迷惑がかかる大部屋は、心理的ストレスがすごかった。
ってことで、デリケートゾーンにおける疾患でも、カーテンの仕切りがあるし、全然平気でした。あんまりしつこく話しかけてくる人が同室だと、ちょっとキツイかもしれません。
実際、それで個室に移動している患者が1名いたと思います。違う理由かも知れませんが。知らんけど。
ただ、注意点として、医者と看護師と現在の状況を毎日お話しするので、カーテン越しですが自分の症状がダダ漏れです。でも皆似たような境遇なので、慣れてくると羞恥心は無くなってきました。
退院後に心掛けようと思った事
病気は予防にお金をかけよう
若い頃は将来自分がどんな病気になったり、どんなリスクがあったりとか、真剣に考えていませんでした。病気になって初めて、怖くなったり、動揺したり。今回、手術をする為に胃と大腸の内視鏡検査をやった事で、検査の大切さを身に染みて感じました。
保険も大事だけど、予防にこそお金をかけた方が結果的にいいんだなと。
早期発見の方が治る確率も高いし、治療費だってマシになる。治療費って海外だと随分高いんですね。私、ニューヨークじゃ手術出来ませんでしたよ。Twitterで海外事情を調べたら震え上がりました。でも、日本だっていつまでも医療費がこのままかどうか分からないし、やっぱり予防が1番だなと。歯科医院にも、定期検診に行くようになってから調子がいいです。歯の大切さとか、正しいケアの方法とか、もっと早く知りたかったと思うのは私だけでしょうか。私の行っている歯科医院では定期検診って3〜4ヶ月に1回です。1回で4,000円くらいだから、年12,000円くらいでしょうか。虫歯になったり歯周病になれば治療代もかかるし、いずれ歯も失います。それを思えばやっぱり予防にお金をかけた方がイタくないですね。
無知は損 勉強しよう
知らないって損だなって。知識のない無知な私が40年の人生で思い知った事です。人は遺伝によって、非共有環境によって、大きく影響を受け、人生を左右するほどになると思いますが、うまい具合に良い影響を受けられなかった場合はあまり知識を得られないまま大人になってしまう事も。今現在、私は心にも体にも不調があるけれど、病院で治せるところは治療して、知らない事は勉強して、できるところから改善していきたい。過去には、「ああ、この知識をもっと早く知っていればこんな事にはならなかったのに。」と後悔したこともあります。「自分は能力が無いから身の丈にあった場所で‥」なんて諦めて、自ら知識を得ようと勉強してこなかったんでしょうね。
あまり考えずに行き当たりばったりだと、また損をするんだろうな。
最近では息子から「チート」という言葉を教わりました。勉強になります。
薄味でも美味しい料理を取り入れよう
家族の料理って難しいです。何年作ってもうまくいかない。毎日のお弁当がようやく終わったと思ったら、今度は塾弁とか、夜食とか用意しなくてはいけないし。高校生になったらまた弁当再開か‥。最近では保存に適した濃い味付けになりがちだったなと反省しました。ポトフ(らしき料理)ですら味濃い目です。↓
病院の料理は薄味でもちゃんと美味しかったです。柚子風味とか、梅風味とか、〇〇風味って良いですね。
家ではあまり作りませんでした。作っても、食べてくれなかったり、3分くらいでよく噛まずに飲み込むように食べられたりするから、ばかばかしくていつの間にか手間のかかる副菜は作らなくなっていました。野菜はお味噌汁に大量に入れてドーン!!みたいな感じになっていたような。
このままの食生活で、彼らが健康でいられるのか不安になってきたので、(ほんの少し)改めようかと考えています。
ちなみに塾後の夜食はおにぎりが便利で、ついつい炊き込みご飯のおにぎりに頼りがちです。
↓写真用にちゃんと並べてみましたが、いつもの塾帰りは車の中でおにぎりだけボンっと渡します。
よく見ると、お味噌もサラダも副菜にもキャベツが入っています。キャベツが安かったのです。
医療従事者に感謝しよう
もちろん今までだって感謝していました。結局、人間が最後にすがるのは医療だな、と思っていたから。その分野の道を選び、関わっている人々には自然と感謝の気持ちが生まれます。
入院生活で、改めて感謝したって感じですかね。まぁ本当に忙しそうでした。でも、プロ集団って感じで、その忙しそうにする姿が、かっこよくて羨ましくも見えてしまうんですよね。椅子に座ってパソコンカタカタしている看護師に、医者が「これ、やってもらえますか?」って申し訳なさそうに言ってて、「ああ、いいですよぉー。」なんて回転椅子クルっとして受け取っている姿が印象的でした。医療はチームワークですね。
家族に感謝しよう
最後になりますが、こんな私でも価値があると認めてくれて、安心して留守を任せられる夫と、「入院中は私達に任せてね!」と心強い言葉を掛けてくれて、一方で「でも早く帰ってきてご飯作ってね」とのたまう我が子達がいてくれて、素直に嬉しいと思いました。早く帰って、家族に会いたいです。
長くなりすぎました。思いの丈を書き尽くしたので、筆を置きたいと思います。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。
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