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【夏っぽい伝統色/青みの色探してみた③】~世界もココロもグラデーションでできている~322

こんにちは
八彩理絵子(やいろりえこ)です。

前回夏っぽい伝統色の青みの色から馴染みのある「水色」についてお話ししました。

今回は『天青』のご紹介をします。


天青(てんせい)

よく晴れた青空のような明るい水色ですが完全に澄んだ色というのではなくすこしだけ曇りの気配が感じられる色合いです。

藍と蘇芳(すおう)で染めるとされております。

☆おやおや~またまた気になる色名出てきましたね(笑)

「天青」は青磁の青をあらわす言葉でもあり、中国の五代後周の皇帝が理想の青磁の色を表現した「雨過青雲破処」(うかてんせいくもやぶれるところ)(雨上がりの空のさ、それも、雲が破れるようにして晴れ始めた、そのあたりのさ)という言葉から取ったものです。

前にも後にも南宋時代の青磁を上回る雨過天晴は実現できていないそうです。



器もこんな爽やかな色だと涼やかですね。


今日はここまでになります。
ここまで3回に渡って夏っぽい色をご紹介しました。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。







お・ま・け

「青」が入った短歌を調べてみた!

こちらの短歌が
なんか素敵なだなと思いましたら、作者は俵万智さんでした~

『 ぶらんこに うす青き風 見ておりぬ 風とよばねば 見えぬ何かを 』     ~俵万智~


意味:ぶらんこが揺れているのを見て初めて風が見える。

風は直接目に見えるものではないけれど、物を通してこそ初めて見えるものなのだという感覚を思い出させてくれる歌です。風という定義を初めて作った人の偉大さも同時に感じられます。(という説明がありました。なるほど~)



俵万智さん プロフィール


1962(昭和37)年大阪府生まれ。歌人。早稲田大学第一文学部卒業。学生時代に、佐佐木幸綱氏の影響を受け、短歌を始める。1986年に角川短歌賞、1988年に現代歌人協会賞を受賞。『サラダ記念日』『プーさんの鼻』『考える短歌』など、歌集・著書多数。


俵万智さんの有名な「サラダ記念日」の句

〈「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日〉
こちらの短歌は当時随分と話題になりました。

ある日、好きな人のためにつくったサラダを、「この味がいいね」と言ってくれたから、その日をサラダ記念日としよう、という嬉しい気分が伝わってくる短歌です。 嬉しい、という心情を、「嬉しい」という言葉で表現せずに、「サラダ記念日」という独自の単語で表現しています。



「サラダ記念日」2つの裏話


1.サラダ記念日」の一首は、弁当を作ってボーイフレンドと野球を見に行った時に思いついたもので、鶏のから揚げをいつもと違うカレー味の味付けにしたら「美味しい」と褒められたので、「今日は記念日だな」と思ったのがきっかけであったと俵さんご自身が語っているようです。
から揚げがサラダに変わった理由については「から揚げではヘビー過ぎるし、メインがおいしいよりサブがおいしい方がより記念日にすることに意義があるんじゃないかと。さ さやかなものがおいしい。そう言ってくれたことが記念日になる方がより効果があるような気がした」と語っているそうです。

「から揚げ」と「サラダ」だいぶ印象が違いますね・・・ささやかなものが美味しいって、心が豊かで何気ない事にも感謝できる人なのだと感じられます。

2.7月6日という設定もなんでもない日が記念日になるという思いを表現したかったため、恋愛のイメージが強い七夕の1日前をあえて選んだそうです。また、サラダがおいしい初夏であり、音韻的にも爽やかな印象を出すために7月(しちがつ)とサラダのS音で頭韻を響かせている。音の響きがさわやかなので決めましたとも語っているそうです。実際の日付は「七月でもなければ六日でもなくて、もうちょっと早い季節だったような気がする」と振り返っているそうです。

おまけのおまけ

2020年7月6日には俵万智さんがTwitterで「サラダ記念日」の一首を引用した上で、「今は「いいね」の数を競うような風潮があるけれど、これはたった一つの「いいね」で幸せになれるという歌です」とツイートし、18万の「いいね」が付いたそうです。

☆確かに大事な人からのたった一つの「いいね」で幸せになれるでしょうね・・・「サラダ記念日」深かった~


「青」から「短歌」そして「俵万智さん」からの~「サラダ記念日」裏話へと飛びましたが、楽しんでいただけましたか?


一つのことを調べるとそこからまた何か調べたくなります。以前書いたこちらの記事で、「辞書」について書いたのですが、このハマる感じが似ている感覚だなと自分で書いた記事を思い出しました(笑)良かったらこちらも覗いてみてくださ~い😉



最後まで読んでくださり
ありがとうございます。

大切なお時間をありがとうございました。

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