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大和路にて

庭の草
道端の草陽を浴びて僅かな陰にうつむいている

先見れば遠く見えたり足すくむ
せめて今だけ信じていたい

ひとりだけいればいいのときみの言う多くはいらぬとはにかんでたね

どうしてる?語り合ったあの頃も波間に消えて面影だけが

酔芙蓉誰かに似てる気がしてたいつか儚く消ゆる影

淡き色きみの頬染め風がゆくそんな夢みた大和路の夏



大和路には 海はありません。高い山もありません。でも里山には里山の哀歓があります。長岳寺の庭に咲く酔芙蓉がいつまでもこころに残っています。

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