はてしない物語
ページ数も多く、分厚い図書です。
ファンタジー本をこよなく愛する私たち母娘のオススメの1冊。
有名な【モモ】の著作者ミヒャエル・エンデの作品で、ものがたりの創作意欲が沸く1冊です。
✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩
読書感想文
この本に出会えたきっかけは、ブックリサイクルの本を長女が先生にもらってきたことでした。ブックリサイクルとは、図書館などで不要になった本を転売禁止の上で、一般の人に譲るというものです。
この本に出会えたのは偶然でした。そして、それは本の物語に通ずるものがありました。
主人公は偶然立ち寄った本屋で、店頭カウンターに置いてあった1冊の本に惹かれます。ちょうど店主が席を離れた隙にお金のない彼は盗むという形で本を手に入れます。
そして学校へ行き、教室に入らず、物置で1人読書に耽ります。
その本のタイトルが「はてしない物語」でした。
主人公が物語を読み進める内に主人公と彼が手にしている物語が別の次元にして、同時進行で進んでいることに気づきます。私は、彼の読み手としての心情と彼の読んでいる物語を読み進めていきました。
主人公が読んでいる「はてしない物語」は、ファンタジエンという世界で起きている破滅から救う為の物語で、主人公のいる人間世界と繋がっており、ファンタジエンを救うには主人公がファンタジエンに行く必要がありました。
紆余屈折を経て、ようやく主人公がファンタジエンに行き、物語を生み出します。ファンタジエンは救われました。いや、危機を脱しただけだったともいえます。
主人公は、人間の世界に帰らなければならなかったのです。ですが、主人公はファンタジエンこ世界に魅了されてしまった。いや、ファンタジエンで使える自分の望みが叶うことに慣れてしまったのです。やっと、帰る方法を探し求めて動き出した時には、自身の人間だった頃の記憶をなくしてしまいました。
この物語はすごく長くて、主人公の色々な葛藤や、欲などが描かれていて、とても読み応えがあります。もし、自分の創造した物語が目の前にあったらと考えるとワクワクやドキドキが待っていることでしょう。主人公はファンタジエンを去る時には、人間として成長しています。本を読むことで価値観や世界観が変わります。ぜひ、たくさんの子どもに読んでもらいたい一冊です。