「計画なんか立てても、どうせ実行しないんだろうなぁ…」と思って、計画を立てるのが嫌でした。でも本当の計画は違う。
計画。
ほとんどの人が、間違った計画を「計画」だと思い込んで、その通りにできずに苦しんでいます。
私もこれを知るまで、計画を立てなきゃ、立てなきゃと思いながらも、
計画なんか立てても、どうせ実行しないんだろうなぁ・・・と思って、計画を立てるのが嫌になっていました。
ずっと、ずーーっと前から、計画を立てるのが嫌い。計画という言葉を聴くのもイヤ。
「経営計画書作らなきゃ」と思い出して、2年はたってます。
つまり、自分は計画が嫌いなのだ、と思い込んでいたんです。
その証拠に、夏休みの計画で、毎日コツコツ一日ずつ宿題を終わらせられた「ことがない」
だから、計画など、立てるのは無駄なのではないか?と。
でも、あることを知ってから、私が計画だと思ってた計画は、計画なんかじゃなかったことが分かりました。
例えば登山。
登山にも計画があります。
持って行かなきゃいけないものを、用意します。
そして、どういうルートで山に登るか、企画します。
登山の企画と言いましたが、今から、登山の計画こそが本当の意味での計画なのだという話をします。
登山のゴールは山頂にたどり着くことです。
山頂へのルートは、一本とは限りません。
登る人の技術や体力に合わせて、複数のルートが考えられます。
垂直の壁を登れる人と、私のような軟弱者とでは、違うコースを登るのが普通です。
ゴールは山頂。ルートは複数。
山登りではそれが普通です。
なのに、私たちが一般に計画を立てる、といった場合、
絶対正義の計画、「たった一つ」の正解しか、許されないことが多くないですか?
最短ルートやったり、一番時間がかからないルートやったり、一番コストの安いルートやったり、一番儲かるルートやったり。
「一番最適なルート」を出せ
唯一無二の正解のルートのことを「計画」と呼び、それ以外はすべて間違い。
私は、計画を立てるのが嫌いだったんじゃない。
唯一絶対、正解の道を決めて、その通りに行かなきゃいけない。
夏休み名物、「なつやすみの友」を、
「毎日、計画的に」
一日一ページずつ、やるのが、「絶対の正義」で、それ以外は、邪道。
登山は違います。
行ってみたら、道がぬかるんでいることもある。
岩が落ちていて、危険だから避けた方が良いこともある。
そのときは、「他の」ルートを選んでいい。
登山の計画は、予定通り進まなかったときのために、立てます。
「吹雪いたときのエスケープ場所はここ」とか、「この道がふさがっていた時、う回路はこっち」とか。
計画を絶対正義、絶対の正解にしてしまう
目標は、山頂に着くことで、そこにたどり着くための道は無数にあるし、天候や道路の状態、その時々の自分の体調に合わせて、「柔軟に」アレンジ「できるように」、考えられる限り、すべての、可能性を考え出す。
アイデアや発想を出し尽くす。
それが、登山の場合の「計画」です。
登山における計画は、ガチガチに固めて、それ以外はNGなんていう、柔軟性に欠けるものじゃない。
ガチガチに固めて、「このルート以外認めない」みたいなやり方は、第二次世界大戦中の日本軍が犯した間違いと同じです。
計画と現実に齟齬があったら、計画に合わせるために、無茶をするのは間違っています。
計画とはアイデア出しである
唯一絶対無二の正解、唯一無二の行動ルールを決めてしまうことが、計画ではありません。
計画とは、目標を達成するためには、どういうアクションが必要か、考え出せるだけ、たくさんのアイデアを出すことです。
売上100万円を目指すなら、一日4万円ずつ25日間営業するのも正解だし、週末二日だけ働いて、毎週25万円、4週間働くのも正解です。
80万円くらいの大きな契約をとって、あと20万はアルバイトしたっていい。
どんなやり方も、間違ってない。
新規の顧客を開拓してもいいし、これまでの顧客(既存顧客)がもっとリピートしてくれるような企画をやってもいい。
駅前でチラシを撒いてもいいし、広告会社に依頼しちゃってもいい。
どれも間違いじゃない。
計画を立てることの本当の価値とは
同時に複数の行動をとることは、ある程度限度があります。
登山の場合、その都度歩けるのは一本の道です。
その道を歩いていて、がけ崩れしてたら、来た道を戻るしかありません。
そういうアクシデントは、いつだって、どんな場面だって、誰にだってあります。
あらかじめ、がけ崩れの少ない道を選んで通れるときばかりならいいですが、がけ崩れの多い、リスクのある道を、敢えて選ばなきゃいけない場合だってある。
そのときに、一個しかルートを考えてなかったら?
がけ崩れの前で、途方にくれて時間を無駄にするか、
う回路を、一から探さなきゃいけなくなって、やはり時間を無駄にします。
計画を立てる意味は、最初から複数のアプローチを調べておけることです。
実際に通る道は一本でも、複数の可能性を常に頭に入れておく。
すると、進みつつあったコースが途中でポシャったとき、途方にくれないですみます。
次善の策があるから、時間を無駄にせず、サッと適した行動に移ることができます。
だから、計画は、立てなくてはならないのです。
ゴールは変えず、やり方を柔軟に変える。
山頂に達するルートは、いつだって複数あります。
計画は、何があってもゴールに到達するという意志です。
崖が崩れていようが、吹雪で数日足止めされようが、大きく迂回しなくてはならなくなっても、ゴールには必ずたどりつく。
計画とは、その決意表明です。
計画を立てるなら、まずゴールを明確にして。
次は、そのゴールにたどり着けるコースを考えられるだけ考えだす。
そして、各々のコースのメリット・デメリット、リスクを洗い出す。
それから、どのコースを歩くか決めて、
進捗確認の予定も入れ、
予定通り進捗できなかった場合、どうコースチェンジするか?まで練りこむ。
一本道ではない計画は、一本しかない計画より、逆に考えることがいっぱいあります。
でも、一本道の計画より、はるかにゴールする可能性が高くなります。
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