
手術がうまくいかなかったとき。鍼灸と栄養療法の観点から思うこと。
「手術明けにシビレがとれなくて。鍼でとれますか?」
という質問を多くいただきます。
手術がうまくいかなかった、手術は成功したけど、シビレがとれない、痛みがとれない、数か月リハビリをしたのに…と。
当院の例ではないのですが、腰を何度も手術してきた患者さんで、最後の手術のときに、最悪の事態がありえるからと、手術を中断。
術中に、家族を集めて、再度同意書をとって、手術再開して…結果、激しいシビレや痛みが残ったというケースで、鍼灸治療に通っておられる患者さんがいます。
腰に手術で金属が入っていることもあり、「鍼灸をしても問題ないのか?」「感染のリスクは?」と非常に気になります。
正直、個人でやっている鍼灸師の責任能力は、大病院とは比べ物になりません。それを患者さん側に、分かっていただかないと治療を始めることすらできません。
鍼灸治療をするにしても、非常に痛い、辛い治療になります。
一つ言えることは、当院の治療を受ける、受けないに関係なく、栄養については見直してください。
手術ですんなり治らなかったというのは、手術を引き受けられるほど、そもそも体の土台が十分ではなかった可能性があります。
栄養、運動面で非常に条件が悪く、回復力に乏しい身体だった。
身体はタンパク質という粘土をこねて、組み合わせて作られたものです。
タンパク質…20種類あるアミノ酸の、どれか一種類でも補給が乏しかったら、しっかりした身体にはなりません。
栄養不足の身体を手術することは、補給を無視して、戦争を開始するのと同じくらい馬鹿げています。
ほとんどの人が、カロリー過多で且つ「低栄養状態」です。タンパク質不足。ミネラル、ビタミン不足。血が少ない。
朝晩最低2回、20gずつプロテインでタンパク質を補給してください。ミネラル、ビタミンも。
皮膚や神経の回復が遅いのであれば、質の良い脂肪は欠かせません。むやみに脂肪を避けてる場合じゃありません。
ナイアシン(ビタミンB3)不足もあると考えた方がいい。副作用がきつい栄養素ですから、かなり覚悟を決めて飲んだ方がいいでしょう。1000㎎以上。
加工食品摂っていませんか?
リン酸の摂り過ぎで、腎臓がダメージを受けます。毒素が溜まり、代謝が落ちています。
痛みが強い人は、マグネシウム。吸収率の良いキレート加工されたものが良いでしょう。
鉄もキレート鉄が良いです。
女性ならほとんどの人が貧血です。
鍼を刺しても、刺したところが赤くならない。赤血球の数がそもそも十分ではありません。
赤血球なしで、回復する身体はありません。
まず健康について、栄養について勉強することから始めてみてください。
書籍もたくさん出てます。
ただいま、当院では栄養療法について、一冊の本を解説していっています。
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